皇帝ネロの密使 下 (竹書房文庫)

  • 竹書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784801901483

作品紹介・あらすじ

バチカンの密命を帯びた殺し屋たちの魔手がブロンソンと元妻アンジェラに迫る。そんな中、"嘘つきたち、ここに眠る"というラテン語の言葉から始まった謎を解く大きな鍵が、かつて13世紀にアルビジョワ十字軍によって壊滅させられた反カトリックのカタリ派の"宝物"にあるとの結論にふたりは辿り着く。その宝物が隠された場所を推理していくと、そこは響くべきことに馴染みある場所だった…。そしてカタリ派が遺した詩の中の文言をヒントに捜索した結果、ついに紀元1世紀ごろのものと思われるパピルスの巻物を発見するのだが-果たしてそこに書かれていることとは?"カトリック教会がどうしても隠しておきたい秘密"とは一体なにか!?

感想・レビュー・書評

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  • 読書録「皇帝ネロの密使(下)」3

    著者 ジェームズ・ベッカー
    訳  荻野融
    出版 竹書房文庫

    p150より引用
    “「ずいぶん悪賢い方法があるのよ。かつて、
    いくつかの犯罪、特に反逆行為や魔術は、死
    刑だけでは足りずもっと厳しい罰を科された。
    ある人が有罪と決まったら、その財産はすべ
    て王が取り上げることができた。だから、死
    体を掘り出して、新しい服を着せて、法廷に
    座らせて、そうした罪で裁判をする。単に君
    主が彼らの土地が欲しいだけのためにね。当
    然だけど、被告はしゃべらないんだから弁明
    できない。ということは、判決は最初から決
    まったものになるわよね。実際こういう記録
    がかなりあるのよ」”

      ヨーロッパを舞台に、古代に残された謎
    の言葉をめぐり繰り広げられる、アクション
    サスペンスミステリ長編小説。
     主人公・クリス・ブロンソンの元妻・アン
    ジェラから連絡を受け、さらにその日に起き
    たおかしな出来事から身の危険を感じた、ア
    ンジェラの同僚・ジェレミー・ゴールドマン。
    不安に駆られて慌てて歩道から飛び出し…。

     上記の引用は、古代ローマでの合法的強奪
    についての主人公・クリスの元妻の台詞。
    なんとも悪辣な事です。暗殺されたりする人
    が多かったのは、こんなことをしていたから
    なのでしょう。生まれたのが今の時代で本当
    に良かったと思わせる話です。
     謎解きの部分が少々長く感じられました。
    キリスト教に対する知識が深ければ、より面
    白い作品なのではないでしょうか。

    ーーーーー

  • 内容的には面白いが、所々に無理があり残念な感じ。歴史的な小説だとジェームスロリンズに方が好きかな。

  • なかなか面白かったが、終わり方がなんとなく映画とかの終わり方みたい。次作に期待。

  • と言うか、作者はキリスト教の成立過程についてずっと疑問に思っていたんだろうね。その疑問を解く仮説を見つけ出したけれど裏付けもないし、仕方なく小説という形で発表したんじゃないかな。私もそれほど荒唐無稽とは思いませんでした。

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