男社会がしんどい ~痴漢だとか子育てだとか炎上だとか~ (BAMBOO ESSAY SELECTION)

著者 :
  • 竹書房
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本棚登録 : 334
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (126ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784801922624

作品紹介・あらすじ

痴漢の被害にあったのに、大人は答えをうやむやにするし、法律は味方してくれない。
子どもが生まれたあと、今もまだ仕事はしづらい。
日本に生まれて、それが当たり前と思って育ってきたけど、私たちは理不尽に気づいてしまった。

感想・レビュー・書評

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  • 書いてくれた頑張りに星を一つ多くつけました。
    ありがとう!田房さん!

    こんなに痴漢が多いってことは、ほとんどの男性が痴漢の経験があるんじゃないかという疑いを持つことも。
    平素は訳知り顔の普通の人の顔してても、実は変態なのでは?と思う瞬間もあります。

    痴漢たちの、そのナルシストぶりと客観性のなさが気持ち悪くてうげーです。

  • 相変わらず読みやすい。
    痴漢の話は自分の経験もあるし、いくつか記事なども読んで痴漢する側の心理なども知ってはいたが、痴漢をされたことがない人、そういう話を聞いたことのない人ならレア事象としか捉えられてないことには驚いた。
    痴漢の章では痴漢を取り巻く、社会、警察、弁護士にネットの意見など俯瞰的にみてクソな土壌が出来上がってて、日本社会から痴漢がなくなるにはあと何十年何百年かかるのだろうという気持ちです。
    また、夫との会話で、頼れる男としてみてほしいから、自分のほうが知ってる風を装う会話のやり取りも、よく見る男が無知な女に教えてあげるを取らせる構図だな〜〜って。
    あと、ジェンダーに関する問題で、女が女を黙らせにくる、こと程ショックが大きいものってないよねと思うのでした、、、
    黙って耐えるしかない、その環境に適応していく、いずれ慣れていく、そうしたら楽なのかもしれないけど、本当の意味で楽になっているのかといったら違いますよね。
    女が家事育児する前提で作られた社会の章に関しても、そういう社会で育ってきたから女は育児、女には仕事なんてっていう意識が内在化されてしまっていることにはうなずいてしまった。フェミニズムという潮流が盛んになってあれこれとおかしなことに気付いても、知らない間に内在化された意識に誘導されてしまっていることって度々あるよね。
    最後の田房さんが声をあげたら炎上しておヒレがついてあらぬ方向に行ってしまった話も、まず声を上げることには勇気がいるし、なにより今後自分の人生に関わってくることもないだろう外野にとやかく言われることのエネルギーの消耗は半端ないので、半年離れたのは賢明な選択だと思ったし、漫画という自分のフィールドで今後も活躍していってほしいと思ったのでした。

  • 私は東京育ちだけど、ほとんど痴漢に遭ったことがないのだが、理由は分からない。
    本書にも、「制服を着なくなると一気に減る」とあったので、私服の高校だったせいもあるのかな。

    触られたことはないけど、電車とバスで座席やドア横のポジションに囲われるようにされたことはあり、あれは怖かった。

  • 怒りには共感。
    今まで黙殺されてきた問題提起のスタート地点として、著者がマンガに書こうと思ってくれたことには同じ女性として感謝したい。

    しかしただ怒っているだけで、どうすればこの問題がなくせるか、そのためにどう行動すれば良いか等あまり深くは掘り下げられていなかったので読後感は良くない。これからですね。怒りを吐き出してすっきりするのもありだけど、そこで終わらせず、行動を起こして社会を変えていってほしい、変えていきたいと思った。

  • 2021.1.27

    エッセイかと思って借りたら漫画だった。
    もう、ザクザク刺さりすぎて、その通り過ぎて、こんな社会に生きてるのか…と絶望しかなくて、読むのが本当にしんどかった。
    見たくなかった、知りたくなかったことに蓋をして生きてきたけどよく考えたらひどいことっていっぱいある。はぁ、生きることってしんどい…。

    でも、ネットとSNSで少しずつ、少しずつ今まで声を上げられなかった人たちが声を上げ始めていることに希望を持ちたい。

    私たちの時代はまともな性教育を親からも学校からもしてもらってなくて、これから性教育も、ジェンダーについても、息子にどう教えていけば良いか悩みます。

  • 年上の男性と話すと感じるギャップがずっと苦しかったです。そのへんのモヤモヤを漫画でわかりやすく言語化してくれている一冊。

    「昔はよかった。
    職場で女の子の身体を触ってもご飯奢ってあげればウィンウィンの関係性だった」

    とある男性が悪気なく言っていてゾッとしたことを思い出しました。

    著者よりは少し下の世代なのですが、高校時代に電車通学組が痴漢被害の話を朝からよくしていました。

    私自身は10代〜20代の時がメインですが

    ・道端で露出狂(中学生)
    ・電車で身体的痴漢(大学生)
    ・道で追いかけられる(高校生)
    ・バイト帰りのストーカー(大学生)
    ・職場の上司からのセクハラ(社会人)

    など覚えている限りでも性被害には数々あってきました。
    小中学生時代はボーイッシュだったため男の子にもよく間違えられており、もしもガーリーな見た目だったらと思うとゾッとします。

    やはり幼ければ幼いほど力も弱く抵抗することも難しくなるかと思います。

    娘がいるので、このへんの対応策を家族会議しながら練っていきたいな、と改めて思いました。

  • 「男社会」に生きる男。として気付くべきことがある、ということにすら気付けてなかった身としては、大変恥ずかしい限りでした。
    そして私はキッカケがあって知れたからわかったこと。をまだ知らないから理解できてない人もたくさんいるのだと思う。そのキッカケになれる大事な1冊。

  • 男社会という言い方が既に差別なのはおいといて

  • 共感出来るものがたくさんあった。
    こういった実録や問題提起はどんどん世に出てほしい。色んな視点から描かれたものが、人々の『知らなかった』を埋めてくれると思う。
    男性だからわからないこと、
    女性だからわからないこと、
    体験したことないからわからないこと、
    自分の時代とは違うからわからないこと、
    世の中には知らないことやわからないことがたくさんある。
    だけど、知らなくても理解しようとしてほしい。
    自分とは違う意見があることを知ってほしい。

    今の日本はディベートする機会さえ潰している。

  • 痴漢、子育て問題。

    そう語られない痴漢の話ですが、えん罪もありますし
    その後の展開も時間とられるし…。
    結局男女平等と言っても、男社会で
    男性有利、な部分は大量に。
    でも男性は何故、自分誘われている、と
    勘違いしているのでしょうか??
    そこもちょっと知りたいです。

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著者プロフィール

1978年東京都生まれ。漫画家、エッセイスト。武蔵野美術大学短期大学部美術科卒業後、漫画家デビュー。2001年第3回アックス新人漫画賞佳作受賞。2012年、母との確執による葛藤を描いたコミックエッセイ『母がしんどい』(KADOKAWA/中経出版)を刊行。そのほかの著書に『しんどい母から逃げる!!』(小学館)、『キレる私をやめたい』(竹書房)、『ママだって、人間』『お母さんみたいな母親にはなりたくないのに』(共に河出書房新社)、『大黒柱妻の日常』(MDNコーポレーション)などがある。

「2021年 『なぜ親はうるさいのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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