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- Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
- / ISBN・EAN: 9784806065265
作品紹介・あらすじ
民間伝承あるいはオカルティズムを解明の秘法とするマッケン文学を方向づけた初期作品群を網羅。白日夢のごとき現実溶解の戦慄が心霊の跳梁する宇宙的凄凉感を孕む。
感想・レビュー・書評
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パンの大神、内奥の光、白魔、輝く金字塔、生活の欠片を収録。『白魔』と『生活の欠片』は既読。上品で控えめな感じがイギリスらしい。『パンの大神』は名前だけ知っていた。読んでおやと思ったらラヴクラフトが影響を受け、『ダニッチの怪』で言及されていた。作者の分身であるダイスンはロンドンの街をブルームのように歩き回り、ホームズのように事件を解決する。怪異は仄めかされるに過ぎず、おぞましい描写がないのが上品に感じる理由かもしれない。平井呈一の訳文はやや古くぎこちなさもあるが作品の年代を考えるとあまり気にはならない。
怪異を扱ったものなのになんだろう、この安心感は。読んでて妙に心地いい。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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