聖書の名画はなぜこんなに面白いのか (中経の文庫 い 10-1)

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  • 中経出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784806136101

感想・レビュー・書評

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  • 旧約聖書・新約聖書のあらすじを説明しながら、西洋美術の名画を解説。

    大学1年のときに、この井出先生による西洋美術史の講義を受けていなかったら私がここまで美術史を好きになることは無かったと思います。
    彼が、講義中にシモーネ・マルティーニの名画「受胎告知」(1333年)について
    「このマリアは覚えの無いことを言われて本当にイヤそうな顔をしてますねぇ」
    と発言したことは私の中では衝撃でした。
    美術史に燦然と輝く名画の、しかも「受胎告知」という最も神聖な瞬間の聖母マリアを相手に、こんな暴言を吐ける美術評論家がいるなんて!!!

    その毒舌っぷりは、著書の中でもいかんなく発揮されています。
    という訳で、「美術は好き勝手に鑑賞して良いんだよ」という前提の中で「でも、こういう前提知識があれば分かりやすいよね」と解説してくれる一冊。

    最近、ギリシア神話でも同じような本を出版されたようです。
    そちらもチェックしなくては。

  • キリスト教の事象について解説してくれる本。有名絵とともに紹介+対談での詳細+コラムが基本セットになっている。これを読んでから絵を見ればまた違って見えてくると思う。対談部分はそんなに好きではなかった。

  • 勉強になった。
    海外の美術館を訪れることが結構あるのだけれど、
    これまであまりわからずに見ていたことを知った。
    そして、19世紀までは「絵は読むもの」だったとのこと。
    なるほど!

  • 昔イタリア旅行した時に「聖書の勉強しておけばよかった」と後悔しました。現在予定はありませんが、折に触れてこういう本を読んで勉強しています。また行きたいな、イタリア!

  • 教科書などでよく知っている絵もあれば、知らない絵もあり、背景を気軽に知ることができます。
    ただ、この本の中では掲載がない絵のことまで話題として出てくるので、その分に関しては想像するしかないのでそれがね、どうせならそれも紹介するか、掲載できない絵の分は割愛してほしかった。

  • 新書文庫

  • 2015/8/17

  • 宗教画は不勉強すぎて面白さがさっぱりわからなかったけど、モチーフを掴む取っ掛かりになった。
    巻末の参考文献まで簡単な解説がしてあるので、これから理解を深めようとする場合に本当に親切。
    主題毎にトピックの他の著名作が作品名と画家名だけ挙げてあったが、どうせなので全部載せて欲しかった。

  • 西洋の名画のうち3/4は聖書のワンシーンや寓意を描いたもの。その解説をした本を書こう!がコンセプトとい著者。その通り、聖書と名画の解説があって比較的分かりやすかったが、解説と絵の照合ができないのが残念。
    ただ、文庫本にしてはこんなものかな。

  • やはりキリスト教とギリシャ神話をある程度理解しておくことが19世紀以前の西洋美術を愉しむ前提ということですか。分かってはいるが、なかなか頭に入らないもんで困ったものだ、、、
    それにしても19世紀以降(厳密にはいわゆる印象派以降)の絵画は意図伝達の手段ではなく、直感伝達の方法であるということであれば、本作の前に読んだ本の解説内容は致し方ないものであるのかもしれんです。

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著者プロフィール

東京純心女子大学教授

「2004年 『新版・美術館学入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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