外資系コンサルタントのインパクト図解術

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  • 中経出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784806148302

感想・レビュー・書評

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  • ●インパクト=印象力×説得力×影響力。
    ・印象力
    単純明快・・比喩で表すことも一手。ディズニーはスタッフをキャストと呼ぶことで何が求められているかを如実に表すことができている。
    意外性

    ・説得力
    具体的:例(iPod。1000曲をポケットに)。イメージできるかがポイント。事実や数字はそれのみでは具体的ではない。相手にとってリアリティが必要。
    信頼性:例(口コミなど。口コミでは,文章がしっかりしている,あるいは自分と同じ年齢立場の人のものを信頼する傾向がある)

    ・影響力
    感情訴求:例 女性ファッション誌は①ああなりたい②ああなりたくない③あの人がやっているなら,という3パターンで感情を刺激している。
    物語性

    ●インパクト図解作成の3ステップ
    メッセージを練る→ストーリーボードを構成する→インパクトを表現する。

    ●単純明快にするには
    ・××ではない,●●である。
    ・目指すのは・・
    ・比喩を使う
    ・3回似ている表現を繰り返す。

    ●意外性を感じさせるには
    ・なぜ今●●なのか
    ・知ってますか?本当は・・なんです。
    ・どれくらい●●よりすごいか,
    ・実は・・なんです(再定義する)例 コストではなく投資です。

    ●具体的に
    ・数字を身近なものに例える
    ・数字を置き換える(例 世界人口を100人の村にするなら,・・は●●人)
    ・特徴を相手の個人メリットに置き換える。例 史上初→初めての一体型製品のため,設置場所が半分ですみます。開発5年→十分裏付けがあるので,要望はほぼ含まれています。などなど。
    ・行動を特定する。例 少々とかじゃなくて,スプーン何杯とか。

    ●信頼性
    ・内在的信頼性:同種の環境ですでに合格しています,とか詳細なプロセスをみせること。例 店の中にお客様のコメントが張り出されそれが改善されていることを明示してある様子から,お客様第一であることをアピールする。また最もとがった部分を強調する。例 大阪や九州からもわざわざ来ています。
    ・外在的信頼性:専門家,メディア,権力,好きな人など
    ・主体的信頼性:メッセージ発信者の信頼性
    ・発見型信頼性:受信者が自分で効果を体験して信頼してもらうようにする。

    ●感情訴求
    ・マズローの5段階それぞれに着目した訴求を狙う。
    ★これは本当にそうだなあ。
    例 問題解決から,尊敬されたい,人の役に立ちたい,という欲求レベルにも着目することを忘れない。自己実現欲求に訴求することも。

    ●物語
    ・コンサルタント的な「今日は3つポイントがあります,ひとつは・」という話し方は受けがあまりよくない。
    ・論理は敵を作るが,物語は仲間をつくる。
    ・シナリオプランニングはまさにこの例。
    ・ハリウッドには25ほどパターンがあるらしいが,ビジネスには4つ。
    ビジョンストーリー,アクションストーリー,ソリューションストーリー,マイストーリー。

    ●ストーリーボード構成
    ・ビラミッドでアナログで考えを詰めていく。
    ・論理展開例としては,プロセス展開,時系列,フレームワークなどがある・

    ●デザイン
    1ノイズカット
    2フォーカス
    が2大原則。
    ・3Dはやめる。フラットデザインに。
    ●インパクトワードを作る。
    ・置き換え:マーケティング→売れる仕組み作り。記憶に残る→記憶に焼きつける→記憶に粘る。迅速な経営→爆速経営。若手による改革→平成維新改革。
    ・数式にする。
    ・類語辞典を参考にする。

    ・プレゼン資料には,ゴシックがサンセリフが基本。
    ・タイトルやインパクトワード以外をグレーにしておくとよい場合がある。
    ・タイトルスライドは右揃え。

    ・表で罫線はないにこしたことはない。
    ・表で行にフォーカスしたいときは,行を線で囲んだり,色づけしたり,グラフ化したり,ぴくとグラムにしてもよい。

    ・グラフで,量率グラフは使い勝手がよいことがある。
    ・円グラフは多用しない。

    ・数値を表現したのがグラフで,概念を表現したのが図。
    ・図の作成手順:体系化→表現要素の抽出・定義→関係性設定→作成。

    ・タイトルに写真をもってくるときは全面に使用する。

  • ジョブズ以降、プレゼンの重要性は誰もが語るようになり、その向上は改めて必須スキルとして取り沙汰されるようになった。でも、その下心を言えば、上司の了解を思うままに得たい、あるいは商品に飛びついて貰いたいということではないか。

    そういう、相手を動かしたいという下心をバッチリ受け止めてくれるのは本書だと思う。

    オサレなフォントやスタイリッシュな絵心、それもモチロン大事なんだけど、本書がはっきりさせてくれるのは、ロジカルシンキングだ、語り過ぎはなんだというより「人間は感情なんだ」ということだと思う。

    TEDトークの事例では、砂糖(年間給食消費量)を壇上にブチ撒けて、こんなもん子どもに食わすのは虐待の一種だと叫んだ事例などが紹介されている、アメリカはショーマンシップの国だ。 

    でも、プレゼンというか壇上に立って、聴衆がその時間を眠りに費やしたなら、それが失敗だというのは日本だってそうだ。

    今、上司とやり取りしてるパワポが頓挫してるんだったら、一旦それをディレートして、テメーの言葉で語りなおさせる気を起こさせてくれる一冊です。

  • 企画書の骨子の組み方がわかる。
    メカニズムとそれに必要なメッセージ、表現の仕方が良くわかる。
    実践で繰り返す必要あり。

  • タイトルは図解術とついているが、図解に限らずインパクト⇒説得力に関する内容がつまった本。
    図解例についても沢山載っており、参考になる部分が多い。

    資料作成だけでなく、プレゼン、育成など、人を動かすための要素が沢山。
    手元に置いて何度も見直して、足りていないことを確認したり、本当に今考えていることで、相手に伝えたいことが伝わるのかをチェックしたりすることに使いたい。

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著者プロフィール

清水久三子(しみず・くみこ)
お茶の水女子大学卒業。大手アパレル企業を経て1998年、プライスウォーターハウスコンサルタント(現IBM)入社。新規事業戦略立案、人材開発戦略・実行支援などのプロジェクトをリードし、企業変革戦略コンサルティングチームのリーダー、IBM研修部門リーダーなどを経て2013年独立。現在は株式会社アンドクリエイト代表取締役社長として企業研修や経営・人材育成コンサルティング事業に携わる。著書に『外資系トップコンサルの「聞く」技術』(三笠書房《知的生きかた文庫》)、『プロの資料作成力』『プロの課題設定力』(ともに東洋経済新報社)、『1時間の仕事を15分で終わらせる』(かんき出版)など多数がある。

「2023年 『知識とスキルを最速で稼ぎにつなげる 大人の学び直し』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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