もっと知りたいミュシャ 改訂版 生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)
- 東京美術 (2019年7月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (111ページ)
- / ISBN・EAN: 9784808711528
作品紹介・あらすじ
アール・ヌーヴォーの代名詞的存在として名を馳せたパリ時代の華やかで優美なグラフィック作品から、自身のルーツであるスラブ民族の文化に根ざした壮大な油彩画まで、ミュシャの真実の姿がわかる入門書。
感想・レビュー・書評
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貸し出し期間を延長できたので、隅から隅まで読めた。
私はミュシャと言ってすぐに思い浮かべるのはポスターの絵で、《スラヴ叙事詩》は本書で初めて知った。
両者では、大きさも内容も雰囲気も、何もかも違う感じ。
《スラヴ叙事詩》の方は、その歴史的場面も、そこに込められた意味も、私には難しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
パリ万国博覧会が開催された華やかなりしベル・エポック。
ミシェル・オスロ監督のアニメ『ディリリとパリの時間旅行』にも華麗に活写されているが、何度か、ディリリが駆け回るパリの街角をひときわ彩り鮮やかに飾るミュシャのポスターが登場する。文化的な豊かさの象徴。
ずっとポスターばかり制作した人だと思っていたが、本書によれば油彩画家としての顔も持っていたようだ。しかも晩年は故郷チェコにもどり、かなりスラヴ民族主義的な連作も描いている。
あと、この時代の芸術家や科学者、哲学者の例にもれず、ミュシャもまたオカルトに凝っていたようだ。
女優サラ・ベルナールを描いたポスターがよく知られているけれど個人的には『四季』シリーズが好き。それぞれの季節を象徴する女性が、ウィリアム・モリスを彷彿とさせる季節の草花に飾られている。
コマーシャル・アートの分野では、この頃人気が高まりだした「自転車」の広告が良い。ココアのパッケージも。ミュシャのデザインしたクッキーの缶なんかがもしあれば、即買いだ。
ひとつ解けた謎がある。ミュシャの描く女性の視線が妙にリアルで生々しい問題。
そしたら彼は、制作するさいにかなり写真を多用していたというのだ。だからか。すっきりした。
晩年の「スラヴ叙事詩」も同様だが、こちらはポスターとはうってかわりシリアスでいくらか陰鬱でさえある。いやそれなりに魅力的だとはいえ、やっぱり明るいミュシャが好きだな。
晩年の作品で唯一これはなんとしても見たいと思ったのは、プラハにある『聖ヴィート大聖堂のステンドグラス』だ。なんとこの教会じたい、1344年に建設が始まり、20世紀に完成したという。ちょっと写真が小さすぎてよく見えないのが残念だが、この多様な色彩、日光が射したらきっとすごいだろう。 -
図書館から借りて読了
ミュシャ展 青森で
たくさんみてきたけど
そこにはない作品や
時代背景の説明があり
みてみたいと思う作品もありました
カラーで教科書みたいに
読みやすい
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”スラヴ叙事詩” 20点を掲載。貴重。
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美術の知識が毛程もないもので、少しでも教養を抱えてあの世にいければと今更ながらこういった美術本を読みはじめた。
個人的には大正解。楽しくミュシャのことが学べたしさらに知識欲が刺激された。
大判の一ページ丸々使って(もしくは見開きを使って)作品を載せてくれるところが嬉しい -
723-S
閲覧 -
S図書館
1860年生まれ
プラハ聖ヴィート大聖堂にあるステンドグラス、1344年着工1931年完成
象徴主義の風土に生き、神秘主義的な一面あり
世紀末のバラ十字会、神智学、オカルティズムに関心があった
写真を撮っていた -
<閲覧スタッフより>
初期の作品から晩年まで、画家の人生を通して作品を紹介する美術シリーズ。オールカラー、そしてわかりやすい文章で入門書にぴったりです。
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所在記号:726.5||ミユ
資料番号:20107158
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はやりこのシリーズは非常にわかりやすいので好き。
ミュシャ展に行く前に予習してから行こうと思い読破した。これである程度のミュシャについての基礎知識は得られたのであとは美術館に行くだけ。楽しみです。