自虐の詩 (下巻) (竹書房文庫ギャク・ザ・ベスト)

著者 :
  • 竹書房 (1996年5月20日発売)
4.10
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本棚登録 : 744
感想 : 107
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784812401279

感想・レビュー・書評

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  •  上巻はそうでもなくても下巻は大感動の嵐みたいな評判で、ハードルが高々と上がっていたにもかかわらずまんまと大感動、特に熊本さんが素敵で最高だ。

     90年代に友達大勢と同じアパートに移り住んで暮らしていて、先輩の漫画家がこれを勧めてくれた。しかし、ちょっと読んであまり面白くなくて読むのをやめた。こうして20年以上経って、当時勧めてくれた先輩漫画家に同じ気持ちを共有できずまったく申し訳ない気持ちだ。この漫画以外にも、同じアパートで暮らしていた他の人にも同様の無礼を働いていたことがまざまざと思い出され心が苦しくなる。森田さんが熊本さんを裏切った時の気持ちの薄いやつだ。しかし、森田さんと熊本さんのような素晴らしい和解はしておらず、まったく疎遠になっている。

  • ただただ、最後に号泣
    こんなに泣けた漫画は無かったかもしれない

  • すごーく久しぶりの再読(再再再読くらい?)。やっぱりすごい。同じようなのを他に思いつかないもの。これがバブルの頃の「オヤジ雑誌」に連載されてたなんて、まあ本当に奇跡のようだ。

    「号泣した」という感想をよく見たが、私は泣かなかった(熊本さんが家族でいるシーンにはこみ上げてくるものがあって危ないけど)。でも、ずーんと胸の深いところに沈んで、そこにずっとあるような気がする。

  • ある女の人生を描いた大河4コマ漫画(!)
    上巻では、不幸が全身に染みついたような女と、
    飲んだくれてばかりのろくでなしDV男の貧乏くさい暮らしが描かれるが、
    割れ鍋に綴じ蓋というのか、
    なんだかんだいって仲がいいことが段々わかってくる。
    でも、それは共依存といったネガティヴなニュアンスではなく、
    二人が(どうしようもなくカッコ悪いけど)ベストパートナーだという意味。
    下巻では、そんな女の少女時代、
    これまたろくでなし男である父親との悲惨な生活が明かされ、
    個性的過ぎる友人・熊本さんの強烈なキャラにも圧倒される(笑)
    人生とは、幸福とはなんぞや?
    という話をギャグにくるんで、最後は読者の涙腺を決壊させる、
    あまりにも「やり手」過ぎる作者の手腕に唖然とした逸品。

  • 下巻いっきに読んだ。
    もはやちがう漫画 笑
    泣き笑い。

  • 上巻から比べて圧倒的にクオリティーが上がっている。至高のレベル。

    4コマという制限の中で、ドラマを表現することで、詩や、歌、俳句のように行間に抒情があふれる。

    登場人物たちのキャラ立ちぶりが圧倒的。
    熊本さんのつよさ。藤本さんへの憧れと劣等感。

    過去のストーリーが複雑に絡み合い、現在の貧乏な不幸な生活が立体的に浮かび上がる。

    小林よしのりのあとがきが、上巻の内田春菊につづき、非常に鋭く的確な評。プロの表現者ならではの観察眼だと思う。

  • 下巻のほうが面白い。幸子の暗い青春とやられたらやり返す熊本との友情や、イサオと幸子の過去。痛々しいギャグマンガだった上巻とは違い、読後感は良い。いい漫画が読めた。

  • これは、泣かずにはいられない。

    ユキエがイサオから離れられない理由が分かった気がする。

  • 上司に勧められて読みました。
    「下巻が凄いから!」とのことでしたが、確かに上巻を読んだだけでは、まさかこんな展開になるとは想像もつかず。
    ギャグとか四コマとか、ジャンル区別では計れない凄さがありました。
    自分の人生経験が浅いので実感が沸いてこない部分もありましたが、それでも胸に迫り来るものがありました。読み終わったあとは、ちょっとだけ自分のまわりの世界が好きになれます。

  • 上巻はあまり面白くなくて無理して読んだんですけど下巻に入って幸江の中学時代の話が出始めてから凄く面白くなりました。
    僕自身の話ですけど学生の頃に良く遊んでいた友達がいたんだけど新しい友達グループが出来て、その新しい友達グループとつるんでる方がモテそうと思った僕は古い友達と遊ばなくなった事がありました。そんなこんなでこの下巻は涙無しには読めないです。。
    あれから20年経った今、会いたいのは古い方の友達だなー(泣)

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