エイリアン 虚空の影 (竹書房文庫)

  • 竹書房
3.13
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (479ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784812488058

作品紹介・あらすじ

宇宙貨物船ノストロモ号の惨劇から37年…。鉱石採掘船マリオン号は、地球からはるかに離れた惑星LIV178の上空で軌道を回っていた。ある日、輸送艇サムソン号とデリラ号が、惑星からマリオン号へと緊急発進する。デリラ号では、座席に縛り付けられた鉱夫たちの胸が内側から突き破られ、異様な生物が現れて人間を襲う。パニックに陥った艇はマリオン号に激突、母船は甚大な被害を受けた上に、軌道から外れて徐々に落下していく。大気圏に達して燃えつきるまでの推定期間は約3ヵ月。一方サムソン号は自動操縦で到着するが、乗組員は全員死亡、船内に隔離された4匹の生物は急成長を遂げる。マリオン号の生存者たちと謎の生物の間でにらみ合いが続き、有効な脱出計画も見出せないまま、大気圏まであと数日となった頃、一艘の救命艇が漂着する。中にいたのは、冷凍睡眠中のひとりの女性と一匹の猫。これまでの出来事は、新たな"悪夢"の序章にすぎなかった…。

感想・レビュー・書評

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  • リプリーがんばれ!エイリアン1と2の間のエピソードだから生き残る事は確実だけど、それでも応援したい。

    エイリアンシリーズは大好きなので、楽しく読めました。ゲーム(プレステ4)で主役だったリプリーの娘は無事に地球に帰還したらしい。プレイを途中でやめたてので、思わぬネタバレとなった。

    リプリーはずっとエイリアンの危険性を正しく認識して、最高の警戒態勢を提案してるけど、他の人が少し楽観的に構えてるように見えてしまう。伝えるって難しいな。

    無事に脱出できたリプリーに「良かったね」とは言ってあげられない。この後、海兵隊と共に戦ったり、囚人と共に戦ったり、クローンにされたり、壮絶すぎる運命が待っているからなー。

  •  大好きなエイリアン2と1の間に起こった、語られることのなかったリプリーの悪夢。

    エイリアン1が「私はリプリー、ノストロモ号最後の生存者」で終わって、2で発見される前に、実はリプリーは鉱石採掘船に不時着していた!というシリーズ35周年を記念して書かれたオフィシャルのオリジナル小説。
    エイリアン1の原案のダン・オバノンが今回も原案で参加している。彼の作品である「バタリアン」も大好きなので嬉しい限り!

     鉱石採掘船にはすでに他の輸送船の救命信号に応え、輸送艇サムソン号、デリラ号とドッキングしていたが、デリラ号の船内では、座席に縛り付けられた船員たちの胸が内部から突き破られ、異様な生物が人間たちに襲いかかっていた。またまたエイリアンとの死闘に巻き込まれるヒロインのリプリー。

     1と2に書かれた小説としては、小説のラストにリプリーが記憶操作手術を受けるところや、他の生存者とは別のシャトルで逃げるところから、後付けではあるが、無理のない展開になっている。
     2014年に書かれた小説だけあって、今回のメインは 人間 vs AI がメインで描かれていて面白かった。1のアンドロイド「アッシュ」が肉体は無くしても、システムとして生きていて、どうしてもエイリアンを地球に持ち帰ろうとする話。
    PCの音声入力や監視カメラの映像、通信の音声などを通じてリプリーたちの状況を把握し、ドアやハッチ、エレベーターなどを操作し邪魔してくる人工知能とエイリアンと2つを相手にしなければならないので、リプリーたちもなかなか苦戦していて面白かった。
     また、外国人特有の絶対絶命ピンチ状態でも軽いノリの掛け合いも、映画の世界が目の前で展開されているようでワクワクした。

     リプリーの相手役っぽい男性も生き残っているはずなので、その後の話が出てきたら読みたい。

  • 映画「エイリアン」と「エイリアン2」の間のエピソード。時間の制約がある中で恐怖を抑えて困難に挑む様は冒険小説のよう。面白かった。

  • エイリアン1とエイリアン2の間の物語です。
    なので、リプリーが最終的に生き残ることになるのですが、上手く繋がってるなと思いました。

    この本は3部作の中の一つだそうです。
    残りの2部も読んでみたいけど翻訳されるかどうか…

  • ★名作SFゴシックホラー映画『エイリアン』の二次創作小説。『エイリアン』で唯一の生存者リプリーが、続編の『エイリアン2』に至る間、57年間の冷凍冬眠での時間の中で、実はもう一つのエピソードが有ったという内容でストーリーが展開される。
    『エイリアン』、『エイリアン2』の綿密な考証を踏まえリプリーの行動力と娘に対する強い母性、恐怖体験によるトラウマに苦しめられる性格をより繊細に描き込み、新たな世界観と登場人物の心理描写、まるで映画の画面を観ているような緻密なビジュアル表現はその後の『エイリアン2』へと話が続く調合性もしっかりしておりファンなら納得する小説に仕上がっている。
    しかし、二次創作作品故の難しさであるメインキャラクターのリプリーやエイリアン「XTREME:ジノモーフ(ギリシャ語で『地球外生命体』)」の性格や世界観を知っている読者にとってはキャラクターの「動かし方」が小説としてはいささか単調で、小説としてのヒネリが欲しかった。作中の脱出劇の描写も丁寧に描きこまれている分、ゲーム用のシナリオのようで要約してしまえば半分のページ数でストーリーを語ることもできたと思えるほど展開のテンポが悪く、なかなか読み進めなかったし『エイリアン』のホラー、『エイリアン2』のサスペンスのどちらも活かし切れていない中途半端さはちょっと残念。

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