屍鬼祓師 夢見る卵 (タソガレ文庫)

著者 :
  • 竹書房
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本棚登録 : 33
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784812495575

作品紹介・あらすじ

悪霊や黄泉の鬼を祓うことを生業としている一宮晶良とその助手・諏訪陽仁は、鎮魂祭の依頼を受け、熊本県矢沢町を訪れる。そこでは十代の少女たちが次々と昏睡状態に陥り、そのまま肉体が琥珀色に硬化してしまう奇病に侵され変死していた。矢沢町には古より、桑の花咲く新月の夜、神が人間の乙女を娶りにやってくるという、オカイコ様の嫁取り伝説があった。折しも町は、二百年に一度の大祭であるオカイコ祭りの季節-オカイコ様を祀る扶桑寺では本尊の即身仏が二百年ぶりに開帳されたが、その即身仏と少女たちの変死体は酷似していて…。美麗の拝み屋が怪奇事件の謎に迫る伝奇ホラーミステリ!

感想・レビュー・書評

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  • ホラーミステリとなっているけど、オカルト系サスペンス?
    ちょいグロありだけど、怖くないです。
    ここでの屍鬼とは、悪霊やら悪い念とかが滞り続けることで
    鬼(屍鬼)になることらしい。

    怪異があって、事件があって、伝琦と結びつくのはいいとして
    まるで緊迫感がない。
    言葉で悲しいとか書かれていても、それが伝わってこない。
    全体的に軽すぎる。
    要所要所は抑えているというか、素材が揃っているのに
    うまく使えていないという感じかなぁ~

    不必要な会話や描写が鼻につく。
    わざとBL方向に持っていこうとしてるというか
    勘違いさせようとしてる?ように思えたんだけど
    どうやらこの著者、BL小説書いてるんですね。

    悪くはないんだろうけど、個人的には全然物足りない。
    軽くて少し怪しい雰囲気のサラっと読めるものが好きなら
    いいんじゃないでしょうか?

  • 前に一つBL作品を読んだことがあるけど、主人公の人間と子供の姿をした山神様のお話で、なんというか微妙な物悲しさを残した中途半端な感じだったので、もう読むことは無い作家さんかな~と思っていたけど、ホラー小説を読んでみようと表紙買いしたら、何の縁か再度巡り合った。

    主人公たちのバックボーンがはっきりと見えないこともあって、なかなか登場人物達に同調しかねるところもあったし、何より『ホラー』といいながらもあまりぞっとするような場面や臨場感は無かったように感じた。
    得体の知れないものに襲われる、というところがホラー的要素なのかもしれないけれど、その得体は序盤で知れているので切迫した恐怖感もない。
    何故そんなものが生まれ、存在してるのか。
    その謎を解き明かすだけ。
    肉体的な嫌悪感というのは多少あるかもしれないけれど、ホラーとしての精神的な恐怖感はなし。
    もー、ドキドキして耐えられないくらい怖いー!
    というホラーが苦手な人には読みやすいんじゃないかなと思う。

  • 事件が起こってから、というか話の根幹にかかわってからは結構読めるのだが、初めの方が彼らがどういうことを生業にしているのかいまいちわからなくてだな。どうしてもいきなりなので、どうしようもないけれど。
    陽仁が何故兄妹揃って一緒に暮らしてるのかとか、その本業はなんなのかどういう仕事をしているのか、の説明がないまま進んで行ってしまうのでちょっと補足が欲しかった。
    特に本業に関してと名前に関して。
    本来のことと違うことで今回仕事をしていたということならば、いつもはこうしていいたんだとか軽くでいいので、職業名があったときにでも説明欲しかったな。名前の謎は持越しということになるのだろうか。ちょっとそこらがもう少し情報欲しかった。
    ただ作品自体は丁寧に描かれていると思う。
    二人が事件にかかわって、そこから何とかしたいと思っているのもわかるのでそこらへんはいいかなと思う。オカイコ様というものについてもよく考えてあるかと。祭りと事件との関わりや、住職の思惑と行動とかも知ってしまうとなるほどと思った。
    それと町の人たちの反応などはありそうと思った。仲居さんの態度はちょっとあるまじき気もするが福島さんはなんかそこらに居そうと思ってしまった。仲居さんさすがにきゃぴきゃぴした態度はどうかと…。
    まあ、悪くはない。

  • ホラーが読みたくて購入したのですが、何というジャンルなのか微妙です(笑)
    ノリはラノベだし、ミステリィもホラーも無いかな(゚o゚;

    読みやすくて一気に読めました(o^^o)
    ただ、続き物のような体裁を取っているのでよく分からない設定があり気になりました!
    続編と言うか過去編を読みたいです

  • タイトルに惹かれて手に取りました。昔住んでいた熊本の方言がふんだんに使われており、懐かしい気分に。「オカイコ祭り」なる言葉を目にした瞬間、東北に伝わる「オシラサマ」を思い出しました。謎が謎を呼ぶストーリー展開で、登場人物も魅力的なのでサックリと読めるのでは。ただ元々作者が書いていた作品の「続編」という形をとっているので、主人公・晶良や陽仁の背景がぼかされているために感情移入までに時間がかかるかも。ラストも綺麗にまとめられていますが、その分、もうひと捻り欲しかったような気がします。まだまだ明らかにされていない部分が多いので、これからのシリーズ展開に期待します!

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