脳釘怪談 (竹書房文庫)

著者 :
  • 竹書房
3.69
  • (2)
  • (9)
  • (3)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 49
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784812498514

作品紹介・あらすじ

朱雀門出による実話怪談初単著。学生の頃に帰り道で"自分の顔"が落ちているのを見た奥さんの話をめぐって…「自分の顔が落ちている」、両親に建ててもらった豪邸に住み始めた矢先、息子が奇怪な行動をし始める「シタ仏壇」、その場にいないのに写真に写り込む同僚の生霊、なぜ?「血プリン屋」、誘われて遊びに行った"かおるちゃん"の家での恐怖、夢だと思っていたのに…「かおるちゃん」など、脳の奥底が痺れるような不気味さ、じんわりと纏わり憑く怪異、拠所ない身の震え…日常の隙間の不可解を覗き込む38編を収録。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 非日常的なのに実際起こってしまいそうな怖さのある、じわりと不気味な怪談詰め合わせ。
    語り手(地の文)のスタンスがこちらを怖がらせようというよりは「こないだ知人から聞いたのですが……」と世間話をするようなノリなのが、妙にリアリティを感じる……。
    出てくる体験者のほとんどが別に特別なことをしたわけじゃなく、普通に過ごしてる日常の延長で怪異に出会ってるのも、「次はお前だ」感強くてぞわぞわ。

    正統派怖い話な「血プリン」「かおるちゃん」「呪殺寺」あたりも名作だけど、世にも奇妙な物語なら泣ける話枠だったりシュールギャグ枠だったりしそうなあまり怖くない話群も個人的にだいぶ好きです。

  • 「はて、そういえばこういうおかしな話があったんです」日常のなかで脳裏をよぎるあの日の記憶。そういえば、あの体験はどうにもおかしい。そして恐ろしい。そんな体験をした多くの体験者たち。昨日貴方が体験した出来事は、本当に大丈夫だろうか?





    大変久しぶりの怪談本読了。(ツイートを見返すとなんと1ヵ月半も読書をしていなかった)こちらの怪談本は怖い!というより、なんだか不思議で不気味というようなそんな話が多かった。もちろん怖い話もあったが、読了後は不思議だなぁそんなことがあるのかなぁという感情が一番先に来た。はじめはそんな風ではなかった姉が豹変してしまったのは使役している悪いものの所為なのだろう。 「怪談 呪殺寺」は夢うつつのような出来事だが内容は最悪。登場する祖母は人を呪うために特殊な寺に赴き(現実に存在しているのかは不明)不気味な仏様に祈り、呪いをかける。しかも、孫を伴わなければいけない。作中でも触れられていたのだが孫はある種の生贄か身代わりか。とにかく身内をそのように扱ってまで呪殺したい相手がいるのも驚きだが、それに対して何のためらいもない祖母に引いた。しかもその結果語り手に不幸が訪れたのだから、なおさら最悪だ。 話は全編を通してさらーっと読める感じでした。

  • 興味深い。
    何だかキモチの悪いお話で満ちている。
    そのワケのわからなさに興味を覚える。
    オニノユビハサンボン。

  •  うーん。
     怖いというよりは奇妙な実話系怪談。

  • 血プリン屋 かおるちゃん 呪殺寺

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

朱雀門 出 (すざくもん・いづる)
二〇〇九年「今昔奇怪録」で第一六回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞。実話怪談では『第七脳釘怪談』をはじめとする「脳釘怪談」シリーズほか。共著に「怪談五色」シリーズ、『京都怪談 神隠し』など。

「2022年 『怪談四十九夜 合掌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

朱雀門出の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×