- Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
- / ISBN・EAN: 9784813011330
感想・レビュー・書評
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松嶋編。
いやー、あのそっけない彼を主人公にしてどんな話になんのさ。と思ってたら狂気な感じでしたね。
それはさておき、事情を伏せて話が進むもんだから正直何がなにやらわかりにくい構成になってしまってると思う。
お互いが贖罪を続けているような、それでいて離れがたい強い衝動を抱えているリリと志鶴。
テリトリーに入れる人間と入れない人間をハッキリ区別し、『櫻丘寮の悪魔』と呼ばれてもなにくわぬ興味ない顔で生きるリリ。
彼には本当に必要なものがわかっているのにそれこそが手に入らないもので・・・。
なんともこんなに大人びた高校生おるかい!って話だけど。
3作で一番現実離れしていて、それでいて透明感があって、純粋で狂気。切なく、儚く、苦しい。
それでも3作に渡って顔を出す姫ミオカップルが大好きだ。 -
■美しく整った容貌とは裏腹に、他人を傷つけることを厭わない松嶋理利は、それゆえに『櫻丘寮の悪魔』と呼ばれている。そんな彼を、愛情をこめて『リリ』と呼ぶ生徒がひとりだけいた。松嶋の従兄であり、櫻丘寮の寮長も務める斎木志鶴だ。誰をも信じることのない松嶋にとって、志鶴だけは信じることのできる存在であり、志鶴がいるからこそ、松嶋は生きていることができたのだ。そのはずだった―、志鶴のある言葉を聞くまでは…。
■■BL小説。この手の本は実はほとんど読むことないんですが、なんか有名な作家さんだとかでオススメしてもらったので。感想としては、無理でした。内容ではなく、文章が。感情表現ばかりを抽象的に羅列した文章に、想像力の乏しい自分は作者が何を言いたいのか、ほとんど理解できませんでした。キャラに感情移入できない。上滑りに流れていく文章と物語。もう少し情景や描写を書き込んでくれたらなぁと思ったんですが、たぶんこの作者さんの作風の相性の問題なんだろうな。でも綺麗な言葉を使うなとも、思いました。 -
狂気の香り。芸術は怖くてよく分からんです。理利の旭嫌いの理由も明らかになります。思ったよりも理利が可愛くてびっくりした。容姿じゃなくて精神的に。メンタル激弱なビーエルはやっぱ楽しいです。吐いちゃうぐらいがちょうどいいというか、嘔吐してしまうくらいの精神的不安定さはビーエルでこそ説得力が出る。でもちょっと最後の上手くいきすぎな感じが不満。
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08/6/19
シリーズ最終巻。
3冊の中ではこれがずば抜けてヘビーです。でも一番好き。
二人の「ヤマアラシのジレンマ」な関係が絶妙でした。
姫城も大層大人な雰囲気でしたが、今回の二人もこんな中高校生いるのか!?というくらい精神的に成熟し狂気をはらんでいました。
『それはくちづけでもなかったし、愛撫でもなかったし、セックスでもなかった。』210P -
「櫻丘寮の悪魔」と呼ばれる松嶋のお話。リリの強気な理由。志鶴との関係。重く、切ないお話でした。
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SUKIーーーーーーーーーーーー!!!! しずかな狂気がなんともいえん……MOEなんだぜ……。リリが。リリがね。もうね。1作目を読み返したくなりました。そうやって3冊を繰り返し繰り返し読みたくなるかんじ、すごいなぁ…。3冊通して読むべきですね、こりは!!!
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うっ・・・私三部作の中でこの作品が一番好き・・・!シマちゃんと斉木さんが大好き・・・(リリと呼ぶのは斉木さんだけで!敢えてシマちゃんなのですよ)そして橘さんの文章が本当に大好きです。狂気を秘めた感情にのせて静かに流れていく感じなんですけど、その影に隠されている熱が伝わってくる素晴らしい文章・・・。冷たいんだけどとっても熱い。二人の思いが痛かった・・・。言葉の遣り取りもハイセンスで非常に素敵な作品でした。満足。このシリーズCDに為らないかな・・・
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購入日:2007/01/27 8点