給食アンサンブル2(飛ぶ教室の本)

著者 :
  • 光村図書出版
4.08
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本棚登録 : 211
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784813804192

作品紹介・あらすじ

いつもの給食が特別なものになる
心に響く連作短編 \中学2年生編/

悩み、戸惑い、自分がいやになるときも、
給食はいつだってそこに――

部活を辞めたことを引きずる慎吾、推しキャラへの想いに心乱れる朋華、熱くなれないたちの楓乃、吹奏楽部の改革に孤軍奮闘する高城、「いい人」しか取り柄のない三熊、長い片想いを続ける千秋。
それぞれに迷いや悩みを抱えた六人の中学二年生。
彼らの胸にひそむほんとうの気持ちを、給食が教えてくれる。
あたたかな音色を奏でるアンサンブルストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • 〇給食の光景。
    友情も恋も部活も、やさしい気持ちも

    「アーモンドフィッシュ」
     膝を痛めてバスケ部を退部した。けど、後ろめたい。勧誘された吹奏楽部が気になるけど…。
     ・アーモンドの数にかける

    「ハヤシライス」
     大好きな漫画の連載が突然終わった。推しキャラにもう会えない。
     ・ハヤシライスが食べられない。恋していたのだ

    「ミートボール」
     平穏にこのクラスの時間外労働終わればいいと思っている。私には我を忘れるほど夢中になれるものがない。
     ・ミートボールは友情の味

    「クリームシチュー」
     “楽しい”吹奏楽部の部活、どうしたらガチ部にできるだろうか。やっかいなものを好きになってしまった。
     ・クリームシチュー、同じ量でも。

    「くじらの竜田揚げ」
     ぼくは“いい人”でなくなったら、何も残らないんじゃないかな。ぼくがセリヌンティウスだったら…
     ・竜田揚げとアメージンググレイス

    「牛乳」
     片想いの相手を部活に誘った。先輩の卒業に、彼が動揺しているのは見ないふりをした。
     ・牛乳苦手同盟が牛乳を飲むわけ

  • シリーズ2作目。給食にまつわる連作短編集。
    前回の主人公は中1だったが、今回は中2。
    その分、悩みの内容が少し深くなっている印象。
    思い悩みながらも、それぞれが自分自身と向き合って答えを見つけていくところがいい。
    「くじらの竜田揚げ」が個人的には特によかった。

  • 第2弾。
    給食が良いアクセントなっている、多感な中学生6人の短編集。
    悩みも人それぞれ、うれしさも人それぞれ。
    みんな、中学校生活を謳歌して欲しいな。

  • 『給食アンサンブル』の続編。今作の生徒たちは2年生。前作の方が好みだったかも。

  • 給食アンサンブル 2年生編
    同じ学校が舞台で、前作同様主人公が短編ごとに変わる
    前作で出てきた子たちも登場する

    それぞれ色んな悩みを抱えながら
    学校生活を送り、給食を食べ、クラスメイトと過ごす

    中学時代が懐かしくなる

  • 良い!中学生に戻りたい。
    本作品は、6話のショートストーリーで構成されている。全話中学生が主人公になっている。それぞれの立場での悩みや、葛藤、頑張っている事が描かれている。そこに学校生活に欠かせない給食のシーンが良い感じで場面を動かしている。学校のシーンが多いからと言って、硬くなりすぎず、淡い恋の話もあった。
    中年の私も、彼等のように自分の思いとちゃんと向き合えば、もっと違う未来がこれからもあるかも?と少し勇気をもらいました。

  • 給食や食べ物が、印象に残る記憶のなかの鍵になったり、断片だったりするのとはあるかもしれない。

    部活動のあり方、なりたい自分、自分の気持ちの伝え方など思春期に悩みそうなテーマ。

    出版社
    https://www.mitsumura-tosho.co.jp/shohin/tobunohon/book_th007.html
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000026.000073231.html

    書評
    https://www.kyobun.co.jp/comprehensive/s20221222_06/
    https://www.kknews.co.jp/post_library/20221121_8f
    https://www.kyoiku-press.com/post-250744/

  • 給食懐かしい

  • 悪くない。…けれど、フルネームがどこかに書いてあるといいな。。。

  • 「いえ、まだ迷ってるんです。あんまり自信がなくて……」
    ──「アーモンドフィッシュ」大久保慎吾

    あたしはいつになったら、またあんなふうに心からはしゃげるようになるのだろう。
    ──「ハヤシライス」片桐朋華

    結局わたしは、どんなものにも夢中になることができない、そういう性格なんだろう。
    ──「ミートボール」浅見楓乃

    「……どうしておれは、おまえみたいになれないんだろうな」
    ──「クリームシチュー」高城修

    「……ぼくは、そんないい人なんかじゃないです」
    ──「くじらの竜田揚げ」三熊

    「あきらめられなくても、あきらめなくちゃいけないの」
    ──「牛乳」小宮山千秋

    それぞれに迷いや悩みをかかえる6人の中学2年生
    給食と友人をきっかけに自分を見つめ、変わっていく

    “あたたかな音色を奏でるアンサンブルストーリー”──カバー袖の紹介文

    1年生6人を描いた『給食アンサンブル』(2018年)につづく連作短編集、2022年10月刊

    「ハヤシライス」の朋華の章に『給食アンサンブル』の美貴(「七夕ゼリー」)が登場したりして、前作を読み返してみるのも一興

    〈物語は現実を写しとるものであると同時に、願いを映しだすものでもあります。かつてのようなたのしい給食の時間が、1日も早くもどることを願って、この物語を読者の皆様に贈ります。〉──版元プレスリリース「作者の言葉」より

    『マスク越しのおはよう』がマスクありの学校生活をリアルに描いた秀作なら、本書はマスクなしの学校生活をリアルに描いた秀作

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著者プロフィール

1983年、群馬県桐生市生まれ。東京大学教養学部卒業。『サナギの見る夢』(講談社)で第49回講談社児童文学新人賞佳作を受賞。『ミステリアス・セブンス―封印の七不思議』(岩崎書店)で第7回ジュニア冒険小説大賞を受賞。『カエルの歌姫』(講談社)で第45回日本児童文学者協会新人賞受賞。その他の作品に、『シンデレラウミウシの彼女』『スペシャルQトなぼくら』(講談社)、『給食アンサンブル』(光村図書出版)、『七不思議探偵アマデウス!」(静山社)、「ミッチの道ばたコレクション」シリーズ(偕成社)「なのだのノダちゃん」シリーズ(小峰書店)ほか多数。


「2023年 『YA!ジェンダーフリーアンソロジー TRUE Colors』 で使われていた紹介文から引用しています。」

如月かずさの作品

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