植物のすさまじい生存競争 なわばり、毒、トゲ、再生、色香、寄生…… (SBビジュアル新書)

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  • SBクリエイティブ
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784815603007

作品紹介・あらすじ

私たちのまわりに育つ植物は静かに暮らしているように見えます。でも、植物が生きていくためには、栄養をつくるために必要な光、根を生やせる土地、吸収する水や養分が必要です。新しい植物がその場所に侵入してくれば、自分たちの暮らしが脅かされるので、自分たちの静かな暮らしを守るために、侵入してきた植物と闘わねばなりません。自分が新しい生育地を獲得するために、離れた場所に移動すれば、そこにすでに育っている植物たちと闘わなければなりませんから、発芽した芽や根には、戦う力がなければなりません。生育する場所が獲得できても、夏の暑さや冬の寒さとは毎年、闘わなければなりません。夏には紫外線や灼熱の太陽の強い光に耐えねばなりません。動物に食べ尽くされない工夫も凝らさなければなりません。人間とも共存、共生しなければなりません。人間は、必要な植物なら共存共生し、大切にしますが、必要ない植物にはひどい仕打ちで、その場から追い払おうとするからです。静かに暮らしているように見える植物たちも、すさまじい生存競争に打ち勝つための力を隠しもっているのです。植物たちは、自分が生き残り、子孫を残すために、自分の力を秘め、知恵をめぐらせ、さまざまな工夫を凝らしているのです。

感想・レビュー・書評

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  • 植物が、どんな工夫をして生き延びてきたのか、写真や具体的な説明で、とても分かりやすく書かれています。
    毒やトゲや花の色、味で、気候や天敵から身を守る。いい匂いや悪臭で虫達を誘う。特定の虫だけに有利な形や模様の花をつける。簡単には枯れない作りになっている。
    などなど、実際に町に出て、見てみたくなるし、匂いを知りたくなります。取り上げられているのが身近な植物が多く、ちょっとその辺を歩いていると出会うことができ、この植物はこんな仕組みで頑張って生きているんだなぁと思えて、植物ひとつ見るだけで楽しめるようになりました。

  • 九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
    https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1372081

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著者プロフィール

1946年 群馬県生まれ
1976年 九州大学大学院博士課程修了(農業経済)、農学博士
1976年 群馬県勤務、県農業試験場研究員、県農業試験場農業経営課長、
県農林大学校農林学部長、県環境保全課長、県第一課長(企画課)、
県農政課長、県民局長、県理事兼農業局長を経て、2007年3月退職

「2018年 『老農船津伝次平の農法変革論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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