- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784815607036
作品紹介・あらすじ
発達障害を持ちながら活躍している人には、専門の精神科医によるカウンセリングから、その要素を抽出、発達障害や発達障害グレーゾンの方、またそういった子供を持つ親が、社会で生き抜くためのヒントとなる一冊。
感想・レビュー・書評
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特性ある人で稀有な才能を有した人々の群像劇はとても面白かった。ハマった場合はかなりぶっとんだ力を発揮している。ただ、そうした人じゃない方の人が9 割9分だろう。そうした人々をどうサポートしていくか。多様性ある社会をどう実現するかの方が大切であると思う。海外での成功例にすぐ倣うのも疑問だ。日本社会は確かに閉鎖的な面もあるけどこの国民性にあったかたちを産み出していくことが肝要だろうと思う。とはいえ、海外の強みを伸ばす教育の数々、マインドワンダリングの可能性など新たに知ることばかりでとても興味深い内容であった。
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必ずしも社会的に賞賛されるような活躍をする必要はないだろうと率直に思う。たしかに、「偉人」「異能を持つ人」と呼ばれる人たちが実は発達障害の特性があって…ということを知ることで、「自分もこういうふうに活躍できるかも!発達障害ってそんな才能なんだ!」と思う人もいるかもしれないし、それ自体は重要な作業ではあると思う。
しかし、筆者自身、いわゆる発達障害の特性がある人が生きづらい日本社会を否定しているにもかかわらず、そんな日本社会でも活躍できる可能性がある!という結末に疑問を感じる。野村総合研究所が算出した、障害がある人を採用しないといくらの損失が出る、というデータも、人の存在を経済的指標に換算する非常に短絡的な試算であるし、むしろそのように経済的価値に還元される社会を否定するべきであっただろう。
この本を読んでなお、「自分にはこんなに社会的に活躍できないよ…」と思う人に、筆者はなんというのか?
私は、生きづらさを感じる人々が、社会的に活躍できるかどうかという指標に頼らず、自己実現ができるような社会が本来的であると思っているので、「障害があってもこんなに活躍できるんだよ!」というスタンスの本作には共感できるところがない。
そんなおかしな社会から自分の活躍を認められて何になるのか。 -
残念な内容である。この本の言いたいことが理解できない。論理的に話が展開されていないので、納得できるような結論が見いだせない。まず、発達障害とは何なのか。ここで取り上げられている「発達障害の特性を持っている人」とは、どういう人を指すのか。似鳥さんや三木谷さん、あるいはイーロン・マスク氏が、発達障害として障害者にに認定されているとは思えないし、一般の人たちからも障害がある人と思われてはいないであろう。一般的に変人や奇人と言われる人とどう違うのか。変人や奇人なら、東大や早大にも大勢いると言われるが、そういった人たちと、発達障害の特性を持っている人とはどう違い、どのような特性を示すのかが、明らかになっていない。多様性の重要性には同意するが、発達障害を持つ人の重要性については、同意どころか理解すらできなかった。意見に対する論証がなされておらず、データの提示もない。例証されている人物についての記述も薄く、全く学術的とは言えない内容と言わざるを得ない。障害者の障害等級との関係、知的障害や統合失調症など精神疾患との関係についても論述してほしかった。
「発達障害の特性を持っている人こそ、これからの時代に活躍できる人たちである」p6
「発達障害は生まれつきのものであり、思春期や大人になって発症することはない。また発達障害の症状は進行するものではなく、長年にわたって、同じ症状、特性が続くことが普通である」p28 -
マインド・ワンダリングという考え方を知ることができた。
発達特性が強い人にとって重要なのは多様性を受け入れることのできる土壌づくりということを再認識させられた一冊。 -
面白かった。わかりやすく書かれていた。
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今や昔の著名な人の話はそれなりに面白かったけど、読み物的な感じだったかなと思います。
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/776919 -
日本では協調を求められ、変わっているものを良しとしない傾向があるので、発達障害は社会とのあり方が難しいと思った。
協調とか調和関係なく、良いものは良い、悪いものは悪いと言える社会や大人を作ることが大切だと思った。