妄想美術館 (SB新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784815611606

作品紹介・あらすじ

あらゆる時代の名画が一堂に会する奇跡の迷宮へようこそ
原田マハ『リボルバー』の創作秘話、ヤマザキマリ『テルマエロマエ』誕生の知られざるエピソードも披露!
マハ&マリの好きな美術館、おすすめ美術館、好きな作家、好きな作品など2人のアートの世界にどっぷり浸れる1冊。
アートを溺愛する作家と漫画家の2人が創る究極の美術館とは? 原体験から現在に至るまでのアートヒストリー、偏愛アーティストたちから受けたインスピレーション、小説や漫画の創作のバックステージをまじえ、名画にまつわる裏話、お気に入りの美術館案内、絵画鑑賞の秘訣、画家たちの知られざるエピソードなど尽きぬアート談義。泉のように湧き上がる2人のファンタジーが炸裂する名画のラビリンスに迷い込んでみませんか?

感想・レビュー・書評

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  • 小説家のマハさんと漫画家のマリさん。
    マリさんは画家になりたいと言った時、お母様にフランダースの犬のネロの話をされ諭されたそうですが「テルマエロマエ」が大ヒットされます。
    マハさんも30歳の時に早稲田大学に入り直し美術史を専攻されたのち、小説家としてデビューされます。
    言わずと知れたお二人の経歴です。

    お二人の会話で印象的だったところ
    ○「モダンアート以前のものを古くさい絵」という意識の間違いに気づく
    ○一人旅でもけっして寂しくはなかった。
    世界中に友だちの家=美術館がある。
    ○美術全集の世界は楳図かずおさんの漫画に近いものがある。
    ○日本は世界的に見ても美術館大国、ある年の展覧会動員数は1位日本。
    ○大人になるまでに美術館で幸せな空気を覚えてもらったらきっと戦争がない世の中になる。

    本書で紹介されていた美術館では、お薦めされていた箱根のポーラ美術館に行ってみたいと思いました。

    ブラジルのサンパウロ美術館はサンパウロ在住の友人が時々行くらしく、羨ましいと思いました。

    ルーブル美術館も、パリに住んでいる隣の家の奥さんが「遊びに」と以前から言ってくださっていましたが、このコロナ禍です。あと先立つものもないといけませんね。とても残念です。

    マハ的好きな作品ベスト10は、マハさんのアート小説は全部拝読しているのでなじみ深いものでしたが、マリ的好きな作品ベスト10はほとんど知らない作品なのでもっと絵の写真を載せて欲しかったです。

    私の住んでいる街にも県立美術館があるので、何か催しがあれば行ってみようと思いました。

  • 好きなものを語り合う
    って、いいですね。

    気になった作品は
    ネットで検索しながら
    読み進めました。

    これまでアートを
    どこかお芸術と捉えて
    いましたが、

    マハさんと
    マリさんによる

    いい意味で世俗的な
    案内を通じて、

    グッと身近に
    感じられるように
    なりました。

    家に飾りたいのは
    私もモランディかな。

  • 2人の会話、どうも盛り上がりに欠けるなあ。イタリア・ルネッサンス美術にぞっこんヤマザキマリさんの個性に、原田マハさんが無難に話を合わせているだけのような。マハさんの話、総花的で無難すぎるんだな。美術を実践した人と、美術史を学んだ人の違いもあるのかな?

  • 原田マハさんとヤマザキマリさんがアートについて妄想を膨らませつつ熱く語り合う本。
    どちらもアートへの想いが強いゆえ、かなりマニアックな話も多いが、お二人の好きな画家や作品を知ることができ、アートへの興味がさらに広がった。

  • 大好きな原田マハさんと大好きなヤマザキマリさんが美術館について喋りまくる対談本が出るってことで即購入。
    美術について詳しいお2人だからこその楽しい妄想は、話題となってる画家や作品について検索しながら読むと面白さ倍増です。
    美術館に行きたくなります。

  • この本、図書館の『司書のお勧め』コーナーにあって、マハさんの名前があったから借りてみたけど、駄目です。これは借りる本ではない。
    自分で買って、手元に置いて、美術全集だのスマホだのを片手に少しずつ読む本です。
    妄想美術館。その通りの1冊でした。

  • 帯に絵画の見方が180度は変わると書いてありましたが、180度は変わらなかったです。笑
    もっと自由な見方で、自分なりの見方でいいんだよ〜、私はこんな風に観て楽しんでます〜的な話かと思いましたが、それはほんの一部で、ほとんどは2人が好きなアートについて対談しているだけでした。美術に興味のない方が読むとほとんどついていけないかも。
    ヤマザキマリさんの方は、美術に携わっている人じゃないと知らない名画ばかりなので、調べながら読んでいくといいと思います。原田マハさんは有名どころが好きなので、美術初心者さんでも理解できるかな。
    ラストのこんな美術展やってみたいという妄想美術館はとても面白そうなのでぜひ実現して欲しいです。

  • アートにどっぷりと浸かった小説家と漫画家の二人。
    原田マハさんとヤマザキマリさんの対談は、
    溺れるほどのアート愛に溢れたラビリンスの如く。
    まえがき 原田マハ
    第1章 美術館は快楽の館  第2章 終わりなきアートの迷宮
    第3章 偏愛するアーティストたち
    第4章 未完の魅力への憧れ  第5章 マニアックな情熱ゾーン
    第6章 心ゆさぶるアート空間
    あとがき ヤマザキマリ
    COLUMN 1~3
    かたや小説家、こちらは漫画家。
    共通するアート愛で意気投合し、二人共、語る、語る!
    テンション高くて尽きない言葉が次々と・・・。
    美術全集と美術館との出会い、職に就き、その後の人生も。
    妄想から生まれる、それぞれの創作エピソード、
    明暗法や透視図法等の専門用語や、日本ではマイナーでは
    マニアックなアーティストがどっさり語られる。
    ウッチェロ、モランディ、ダ・メッシーナ・・・ただ、
    すぐに確認したい作品の画像が少ないのが残念。
    COLUMNの、それぞれの思い出美術館、好きな作品ベスト10、
    好きな作家ベスト10は、参考になるし、興味深いものでした。
    たぶん、改めて鑑賞すると、今までと違う発見がありそう。
    二人が館長のそれぞれの妄想美術館が完成したら・・・と、妄想。

  • 面白かったです。
    博識のお二人だからこそできる妄想がすごく面白かったです。
    ウッチェロは知らなかったのですが、ファンになりました。聖母子像、最高!大阪のおばちゃんとふざけたガキンチョって感じがクセになる。ビリケンさんのような赤ちゃんのキリストが3Dのように飛び出てくる感じ。
    お二人のウッチェロ愛がひしひしと伝わってきました。
    やっぱり絵っていいなぁ。

  • 妄想少なめ、絵画や美術館の写真少なめ。
    がっかりした一冊…雑誌の対談くらいなら良かったのかもしれない。

    ヤマザキマリさんの漫画を読んだことはないけれど、2人での企画なのに偏愛が半端なく、話が広がりそうで広がらない。マニアじゃないとわからない内容が多い。

    このおふたりならではの面白さ2倍を期待していたので、本当に残念。美術館に気軽に行けない感じ……

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著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

原田マハの作品

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