- Amazon.co.jp ・本 (486ページ)
- / ISBN・EAN: 9784815806552
作品紹介・あらすじ
台頭するアジアの移民動向や、移民と安全保障の問題、シティズンシップや文化、政治・経済をめぐる移民の新潮流を、定評ある叙述に増補して平易に解説。グローバルな視野で、ますます深まりゆく移民社会化の行方を見通した最もスタンダードな世界的概説書。
感想・レビュー・書評
-
The Age of Migration, 3rd edition, 2003
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
国際移民の発展は、今日の世界にみられる根本的な経済、社会、政治の変化と関連している。
労働移民の新経済学(new economics of labour migration)が1980年代に登場している。そこでは移民の決断は孤立した個人が行うのではなく、その個人の属する家族・世帯やコミュニティによって大いに影響されるおのだと論じられる。
移民システム論によると移民の動きは一般的に植民地化の歴史のほかに政治、貿易、投資や文化的結びつきに基づいた送出国と受入国の歴史的関係に影響を受け、開始されることが多い。
グローバリゼーションにとって重要なメカニズムは新しい情報通信技術と安価な飛行機での移動である。
グローバリゼーションは、主に経済家庭として表現されることが多い。
移民と開発をめぐる政策議論の中心テーマは循環移民である。
技術移民は貧困国から豊な国への人的資源の移動の象徴である。それは労働輸入国に利益をもたらし、本国の開発を妨げる傾向にある。
移民はイタリアの外交、国家安全保障に大きな脅威を与えるものとみられている。地中海沿岸からイタリアへわたってくる移民の密航活動は1990年以降多数の死者をもたらしている。EUとNATO同盟国と協力して、イタリアはそのような移民を防ぐための協力関係を結ぶのに主要な役割を果たしてきた。とりわけアルバニア、エジプト、トルコとの協力は2002年には2.4万人だった不法移民の入国を、2004年には1.4万人に減らすことに成功した。しかしリビアからの移民の密航活動はいまだ大きな問題としても残っている。