力学の誕生―オイラーと「力」概念の革新―

著者 :
  • 名古屋大学出版会
5.00
  • (2)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 51
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784815809201

作品紹介・あらすじ

ニュートン以後、自然哲学との決別を通して力学は生まれ直した。惑星の運動から球の衝突まで、汎用性をもつ新たな学知として立ち上がる過程を丹念に追跡。オイラーの果たした画期的役割を、ライプニッツやベルヌーイ、ダランベールやラグランジュらとの関係の中で浮彫りにする。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ふむ

  • 請求記号 423.02/A 71

  • 【書誌情報】
    価格 6,300円
    判型 A5判・上製
    ページ数 360頁
    刊行年月日 2018年
    ISBNコード 978-4-8158-0920-1
    Cコード C3040
    http://www.unp.or.jp/ISBN/ISBN978-4-8158-0920-1.html

    【目次】
    序論 力の起源を訪ねて

    第1章 18世紀力学史の歴史叙述
      1 解析化と体系化
      2 活力論争と力の概念
      3 「力学」の誕生

      第I部 活力論争と「運動物体の力」の盛衰

    第2章 17世紀の自然哲学における「運動物体の力」
      1 物体の中の「力」と衝突の問題―― デカルト
      2 「固有力」と「刻印力」―― ニュートン
      3 「活力」と「死力」――ライプニッツ

    第3章 活力論争の始まり
      1 ドイツ語圏での支持拡大
      2 オランダからの反応
      3 フランスでの論戦の始まり

    第4章 活力論争の解消
      1 ダランベールの「動力学」構想
      2 モーペルテュイの最小作用の原理
      3 オイラーによる「慣性」と「力」の分離

    小括 「運動物体の力」の否定とそれに替わるもの


      第Ⅱ部 オイラーの「力学」構想
    第5章 「動力学」の解析化
      1 活力と死力、その異質性
      2 活力と死力、その連続性
      3 死力による活力の生成

    第6章 活力論争における衝突理論の諸相と革新
      1 衝突の法則と物質観
      2 ス・グラーフェサンデによる「力」の計算
      3 パリ科学アカデミー懸賞受賞論文
      4 ベルヌーイによる衝突過程のモデル化
      5 オイラーによる「運動方程式」の利用

    第7章 オイラーにおける「力学」の確立
      1 活力と死力の受容
      2 「動力」、「静力学」、そして「力学」
      3 ライプニッツ-ヴォルフ流の「力」理解に対する批判

    小括 「力学」の誕生 


      第Ⅲ部 『解析力学』の起源
    第8章 再定義される「動力学」と、その体系化
      1 パリ科学アカデミーにおける「動力学」の出現 
      2 「力」の科学から運動の科学へ
      3 ダランベールの「一般原理」と、そのほかの「一般原理」

    第9章 作用・効果・労力――最小原理による力学
      1 弾性薄板と軌道曲線における「力」
      2 「労力」の発見
      3 最小労力の原理
      4 2つの最小原理、2つの到達点

    第10章 ラグランジュの力学構想の展開
      1 「動力学」のさらなる体系化
      2 「普遍の鍵」としての最小原理
      3 「一般公式」の由来と『解析力学』の力概念

    小括 静力学と動力学の統一、あるいは衝突の問題の後退

    結論 自然哲学から「力学」へ

    あとがき
    補 遺
    主要な著作と出来事の一覧

    参考文献
    索 引

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

一橋大学大学院言語社会研究科准教授。博士(文学)。著書に『力学の誕生』(名古屋大学出版会、2018年)他がある。

「2021年 『客観性』 で使われていた紹介文から引用しています。」

有賀暢迪の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×