新しい人事戦略 ワークライフバランスー考え方と導入法ー

著者 :
  • 日本能率協会マネジメントセンター
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784820744344

作品紹介・あらすじ

600社へのコンサルティング実績をもとに「変革の8ステップ」を解説。失敗しやすいポイント、うまく進めるためのツールを紹介。

感想・レビュー・書評

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  • ・「バランスをとる」という言葉からは「ワークとライフは相反するもの」であり、「いっぽうを優先すれば他方がないがしろになる」といった意味合いが感じられる。同じ文脈から「仕事とプライベートはきちんと切り分け、その割合を管理しよう」「新入社員なら仕事7:生活3でもいいが、子供ができたら仕事5:生活5にすべきだ」「仕事8時間、プライベート8時間、睡眠8時間が理想的なワークライフバランスだ」といった話しがでてくる。こうなるとライフを大切にするひとはワークを大切にしていないことになってしまう。確かに時間の使い方は重要な問題だが、ワークライフバランスの本質は「時間の配分」ではない。仕事において、高い付加価値を提供し、成果を上げるためには、広い視野や人脈が必要である。そして、それらは仕事以外の馬で身につくことが多い。つまり、仕事以外の場を大切にすることによって、仕事も短時間で成果を上げることができるようになる。双方をうまく調和させ、相乗効果を及ぼしあう好循環を生み出すというのが、ワークライフバランスの目的。

    ・ワークライフバランスには、仕事と育児をはじめとした家庭の両立支援制度が整っていること「ファミリーフレンドリー」と男女が同等に活躍できる組織風土が整っていること「男女均等推進」の両方が必要である。ファミリーフレンドリーだけでは福利厚生制度の一環に過ぎず、「男女均等推進だけでは仕事面に偏ってしまう。両方が揃ってはじめて"バランス"あるいは"ハーモニー"を生み出すことが可能となる。

  • 読了

  • ワークライフバランスを人事・経営戦略として捉え、取り組み、導入して行くことの重要性と、その際の考え方と導入方法に関する提案が書かれている。既に、大手企業での導入コンサルティング実績に基づくものらしい。この方向性は正しいのだろうとは思えたが、何がその成功を支えるかに関しては説得性が十分ではないように思われた。

  • 参考になるような情報はほとんど見当たらずです。

  •  「ワークライフバランス」という言葉が聞かれるようになって久しい。著者は、㈱ワークライフバランス社長 小室淑恵氏。社内ベンチャー制度を活用して、ワークライフバランスのコンサルタント会社を設立している。
     一昔前、よく言われた言葉。仕事一筋で家庭を顧みない夫に対し、妻が、「あなたは仕事と家族、どっちを取るの?」  思うに、仕事と家庭は、両方を天秤にかけて、どちらか一方を取るものではない。どちらも重要である。仕事と家庭は、それぞれ、ワークであり、ライフである。密接不可分な両者が、相互に相乗効果を与え合い、両方がハッピーになるのが、ワークライフバランスの目指すところだろう。
     その意味では、著者が言う「ワークライフ・ハーモニー」という表現が、「ワークライフバランス」の求めるところを表わしていると言えよう。

  • 具体的な施策は制度改革に落とし込まれるが、意識改革と併せての導入にしないと、結局定着しなかったり、変な方向にいってしまう。てかWLB改善においては、とにかく意識改革が肝だろう。会社のもともとの風土にもよるんだろうけど。長期的に捉えて、少しずつ段階をふんで、Step by Stepでやっていくこともあるんだろうな、意識改革についても。

  • 今、シングルで100%仕事の人生なので
    きっと、結婚をしている方が読んだら
    なるほどー!と思うのだろうなぁ。

  • ワークライフバランスを企業に導入するときのステップと事例を豊富に有した本。
    自分の中のロジックを構成するときに、ヒントがありました。

  • 先日、著者 小室さん(⇒<a href=\"http://www.work-life-b.com/\" target=\"_blank\">■</a>)の「経営戦略としてのワークライフバランス」という講演を聴講しました。
    日経BPのサイトで実践プレゼン講座のコーナー(⇒<a href=\"http://business.nikkeibp.co.jp/article/nba/20080416/153281/\" target=\"_blank\">■</a>)を持たれているような方なので、テーマに加えてプレゼンテーションそのものにも関心がありました。

    さて、講演で語られていたワークライフバランスの必要性は、ともすると抱きがちな「ゆとり」というような生易しいものではありませんでした・・・

    わが国は、世界ワーストクラスの長時間労働、OECD加盟国の中でワーストクラスの生産性という現状。
    そして、15年後は・・・
    団塊の世代が75歳位になっており、要介護者が多数となる。
    介護にあたるのは、およそ団塊Jr.世代。その頃には、おそらく管理職に就いて、それなりの責任を担っている筈。だけど、この世代が大量に介護休業に入る。
    また、メンタル不全問題も放置され続ければ、多くの人が傷病休職にする。
    つまり、産休・育休、傷病休職、介護休業と非常に多くの人々が休職、休業することとなり、国は年金保険料の払い手が不足し、企業は働き手が不足し、危機的状況に陥るというのです。

    そんな危機に立ち向かうためにも今から残業せずに高い成果を出せる体制、休業した人が復職し易い環境を整えなければならないというものでした。

    考え方を改めさせられる講演でありました。
    で、この本は、そういった体制構築の具体的な方法を紹介したものです。

    因みに私が聴講した講演の内容に近い内容のものがリンク先のサイト(⇒<a href=\"http://www.koushinococoro.com/magazine/ma-46.htm\" target=\"_blank\">■</a>)に掲載されていました。

  • ワークライフバランスを用いた新しいタイプの人事戦略を紹介しています。

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著者プロフィール

株式会社ワーク・ライフバランス代表取締役社長。公立学校250校、民間企業2000社、7省庁の働き方改革コンサルティング実績を持つ。文部科学省「中央教育審議会」委員、「産業競争力会議」民間議員など複数の公務を歴任。2児の母。『男性の育休』(天野妙氏との共著、PHP新書)など著書多数。

「2023年 『先生がいなくなる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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