松苗あけみの少女まんが道 (BUNKASHA COMIC ESSAY)
- ぶんか社 (2020年6月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
- / ISBN・EAN: 9784821145539
感想・レビュー・書評
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B5版で分厚い「ぶ~け」を読んでた方は懐かしいだろうなあ。私は世代的に少し上なのと、白泉社系のマンガ読みだったのとで、このラインにはあまり詳しくなくて残念。それでも、内田善美先生とか大矢ちき先生とか、めちゃくちゃ絵のうまい人がいるなあと横目で見てたのをよく覚えている。「星の時計のLiddell」なんか、素人目にもわかる超絶技巧だった。内田先生、今どうされているんだろうか。
松苗あけみ先生も、卓越した絵の描き手の一人だったけど、自らの「まんが道」を綴った本書では、かなり謙遜した書き方をされている。というか、やや自虐がくどい感じがするかも。それが持ち味なのかもしれないけれど、そればっかりって印象で読んでてちょっとつらい。 -
一条先生のエッセイ漫画にたまに、名前やイラストが出ていて知っていたが、本人の漫画は初めて読んだ。 ほんとに一条さんに絵が似てる。 「マジックラブ チャイルド」はKindleのサンプルで読んでみて、好みだった。 読んでみようかな。
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松苗あけみの自伝エッセイコミック。半ば引退したような物言いだけど、確かにこの数年は新刊見てなかったかも。わたしは少し下の世代だけど、まさに松苗さんが辿ったような青春時代を送り、実際にピンポンはしなかったけど、マンガファンの友人と石ノ森章太郎宅や竹宮恵子宅、大島弓子宅(や日本サンライズや虫プロ)を見に行ったり、友人の紹介で同世代のマンガ描く人とイラスト交換したり、友人がプロのマンガ家なので、アシスタントしに行ったり、やれ懐かしや。創刊当時のリリカも覚えてるし、松苗さんのデビュー作、当時のぶ~けの綺羅星のような新人作家達も懐かしい。純情クレージーフルーツも大好きだった。それにしても、細々ながら描き続けてくださるのはうれしい。当時のぶ~けの作家で、大好きだった吉野朔実はこの世になく、三岸せいこも内田善美も三浦実子も水樹和佳も漫画家を辞めてしまったいま、続けているだけでも凄いことなのだ、と改めて思った。
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「純情クレージーフルーツ」大好きでした。『ぶ~け』読んでました。あの罫が入った独特なデザインのコミックス、好きでした。あの頃の様子を知ることができるなんて。松苗先生ありがとう。漫画家の家を訪ねたりって普通だったのか。登場する漫画家がもう私にとっては綺羅星のごとく。一条ゆかり先生、汐見朝子先生、弓月光先生、有吉京子先生、内田善美先生。一条ゆかり先生が針も聞かないほど苦しんであの名作群を生み出してくださったことに感謝。内田善美先生は買って意に孤高の作家さんを予想していたけど、とっても優しいお姉さんで私生活がまた美しい。内田先生の様子がこれだけ世に出たことはないんじゃないか。これは松苗先生から現在全く世間との接触を断っておられる内田善美先生へのラブレター本ではないかと思う。松苗先生は周囲に優しい人が多いなぁ。庄司陽子先生も最近半生を漫画にされたけど、あちらはギスギス・ドロドロで読んでて辛かった。作者の個性にもよるのかな。
ところで『ぶ~け』がなくなっていた(『クッキー』になっていた)ことを全く知りませんでした。どおりであのコミックス群を見かけないわけだ。 -
少女漫画家達の日常が垣間見れます
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『純情クレイジーフルーツ』の松苗あけみさんが、ご自身のまんが人生を振り返られたエッセイマンガ。特徴のある絵柄と作品の雰囲気そのままに、コンプレックスと野望?と奔放さを感じさせる歩みは、楽しくもすごいです。もう還暦を超えられてる(一条ゆかりさんは古希!?)という事実に驚き。ビッグコミックスピリッツに掲載された『原色恋愛図鑑』くらいしか実は読んでいないので、この機会に他の作品にも触れてみたいです。