強制除霊師・斎 怨念旅館 (ぶんか社コミックス)

著者 :
  • ぶんか社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (162ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784821173808

感想・レビュー・書評

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  • 夏だし…なんとなくソレ系が読みたい…みたいな気分で。
    その前の作品の評価も高いし
    「読み終わるまで笑いっぱなしでした!」的な
    珍しいレビューもあったから、
    ちょっと期待してポチッと購入

    とは言え、普段コレ系が大好きな訳でもないので、
    「霊感が強くてみえちゃう」人のマンガは何作か読んだコトがあるけど
    「霊能者」物は、玲子さんと視っちゃん位しか読んだことがなく、
    玲子さん物にしても視っちゃん物にしても
    「その辺もう少し詳しく!」とか
    「もうちょっと教えて!」的に常々不満に思ってたので
    他の(特定の宗教や信仰の教義の混じらない)霊能者の方の
    別の切り口や言葉を多分に期待してたのです。


    あ~
    ……… 
    なんか、ホント済みませんでした!って気持ちになりました!(笑)
    全然アレだ。
    玲子さんや視っちゃんシリーズって、丁寧だわ!(笑)

    この作品、全く説明ゼロ!
    全てに関して一刀両断!
    読者に対するメッセージ性はなく、
    純粋に「斎さんがやったことを書いた」作品。

    やってるコトに関して全く説明が無いワケでも無いけど、
    「そ~言うコト」が分からない人間にとっては
    「こ~で、こ~で、こ~だから こうなんだよ。だからこうしたんだよ。」って
    節理?摂理?道理?の流れ含めた説明が欲しい訳だ。

    霊能解決モノをワザワザ読んでる人なんて、「怖さ」以外にも
    「視えないけど影響あるモノ」に少なからずも興味があって、
    それを知りたいから読んでる部分が多分にあると思うのですが(多分)、
    だから、全部でなくてもそう言ったコトに関する
    理解しやすい説明が欲しい訳で。
     …変な言い回しだけど 
     このニュアンスが分かってもらえるだろうか(笑)


    「怒ってる!あんた謝れ!!」
    「え!?」
    「いいから謝れ!!!!」
    「ごめんなさい~!」
    はい!終了!! 
    「全く困ったモンだぜ。適当なコトするなよ。」
    …だけなら
    まぁ、読まなくてもいいかも。


    まゆりさんって、絵、上手くならないね~ とか
    最近玲子さんモノって、水戸黄門化してる。 とか
    (印籠出してズバッと終り!的な…)
    楽しみに読みながらもそんな不遜なコトばかり言ってましたが、
    与える情報はキチッと与えてくれてるんだよね。
    それって何気に凄いんでは…と。

    「魔百合シリーズ」の読者に対する丁寧さとか
    凄さを実感した結果に終わりました(笑)
    特に礼賛する訳じゃないけど、
    スンマセンでした!って気持ちにはなりましたよ。

    この辺はコレ系漫画家としてのキャリアの差なのか、
    与えられたネタで作品化しているのと、
    「友人」としてその場に同席したり
    本人と打ち合わせキチッとして作品化している
    根底の差なのかわかりませんが。
    区別化・雑誌の多様性を図りたい編集側の意図も感じます。


    シリーズとして続くみたいなので、
    その方向性によっては面白そう?かもしれないけど、
    (斎さんの成長とか、修行したのか、とか、その辺)
    このまま「やったことをただ作品化していくだけ」なら
    私はもう読まなくてもいいかなって思いました。
    まぁ、謎なまま。も、面白いかもだけど。
    でもそれなら創作物で充分だしなぁ…


    あと、「笑いっぱなし」は全然理解出来なかった(--;)
    う~ん。
    私も普通に働いている大人だからかな?

    この漫画家さんの作品を読んだ事がないので
    推測にしかならないんだけど、
    基本「コミカル」さの為に
    説明よりも読む時のテンポを優先している感じなので…
    あと、斎さんの状況を
    「そういった導き」的に見せたいから なのか
    与えられた情報のみで作品化しているから なのか、
    色々社会人としてもツッコミ所満載なの。
    だから笑えないの。

    特に最後のオマケマンガのお母さんとおばぁちゃん!
    作者や斎さんの意図に反して、
    あんたらが怖いよ!って感じです。

    何度も書いてるけど、
    コミカルにネタにする為に細かい説明を省いてる作品なので、
    その所為でこの「笑える小ネタ」的に描かれてるコレが
    じぃさんのコト 嫌いだったの?って感じにしか見えない。
    「家族」として怖いし、心底 人として怖い。

    せめて「手が出せないのよ」とか「本人が受けるべき報いだから…」的な
    なんかしらフォロー欲しいかも…
    じゃないとこの二人が怖すぎる!

    いや、コレも何となく色々予測は出来るんですが、
    (じぃちゃんは人の意見は全く聞かないんだろうなぁ とか
    下手に手出しの出来ないものなんだろうなぁ とか
    見えるだけでどうにも出来ないんだろうなぁ とか。)
    この作品、こちら側の予測で補わなければならない点が
    多々有りすぎるので(特に心情面。)
    実際どうなんだろう…と考えちゃうと
    どの作品もかなり後味悪い。


    「笑えます」って人は、
    作者の意図通りに素直に作品を読んで
    描いてある通りに楽しんだんだろうな~と思います。
    まぁそれは正しい。
    私が捻くれてるだけなんだけど(--;)


    そんな訳で、サラッと何も考えず霊能解決モノとして読むには
    オススメ出来る作品だとは思います。
    ズバッとサクッとテンポ良くコミカルなので。

  • ホラーなドキュメンタリーコメデイ(笑) 小林先生はこっち路線に足突っ込んじゃったのか~…。作品論調としては作者の個性にブレがないので、昔からのファンとして読むのはやぶさかでは無いんですけど、ドキュメンタリーを強調する為の後書きとか、カルト臭いとこは見たくないかもな~。

  • 今までの霊能者にないタイプの主人公が新鮮!書き下ろし漫画もあるよ!猫も出るよ!

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著者プロフィール

市立甲府病院緩和ケア内科部長。専門は緩和ケア精神療法・ユング心理学・脳神経科学。主要著書・論文:『最新脳SPECT/PETの臨床─脳機能の検査法』(共著、メジカルビュー社、二〇〇二年)、『うつ病の再発予防と薬物治療』(共著、臨床精神薬理、二〇〇六年)、『精神・神経疾患画像アトラス』(共著、メディカルレビュー社、二〇〇七年)、『緩和ケアチームの立ち上げとマネージメント─一般病棟で取り組むための支援ガイド』(共著、南山堂、二〇〇八年)


「2015年 『カルトからの回復 心のレジリアンス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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