- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822245313
感想・レビュー・書評
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環境にやさしいことをすると、実は企業活動のコストを下げることになる。 でも、なかなか日本の企業ではこれが理解されない。 理解されないから実現も難しい。 その反面、企業イメージ向上のためにあまり実態のない「環境にやさしい企業」をアピールする。 まだまだ日本企業の環境への取り組みは発展途上だと思う。 環境専門の社員は「 環境族 」などという言葉でくくられて、 製品部門の社員から蔑視されている現状。
この本では、起業するトップ自身が 環境保護を起業の目的にしているところが、日本と異なる。 トップが先頭を切って 環境保護に取り組む姿勢をとっているから、社員もついて行かざるを得ない。 起業トップが、環境保護をビジネスにできるような設計を行っているから、収益もついてくる。 日本の会社の企業理念で環境保護を打ち立てて起業した会社は本当に少ない。
ヨーロッパでは、社会全体で 多少のコストがかかっても環境を保護しようという社会風土ができている。 残念なが日本の社会風土はまだそこまで寛容ではないようだ。 ともすれば起業トップは自らの存続のための起業活動を優先する。当たり前だ。 そうなると環境保護や慈善活動はコストにしかならない。 ここに出てくる企業トップも、自らの存続は大前提にしながらも、それらをコストと感じないところが違うところだ。 遠く先までを信じて見つめている。
ストーリー的には、一人ひとりの紹介が短く感じた。 もっと苦労した点やホンネも掘り下げてもよかったかも知れない。 そうすれば「 ああ、この人たちも普通の感覚をもった、自分たちと同じ人間なのだな」 と思えたかもしれない。 成功物語のダイジェスト版のような構成になってしまっているのは少し、残念かも。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
世界をよくするために企業で活躍する人たちを足を使って取材した本。筆者がHESのグランゼコールの卒業生であり、企業に勤めた経験も影響しているのか、取材相手が社会起業家の中でもかなり有名で、企業でダイナミックな結果を出している人ばかりで素晴らしい。私もそうした取り組みをしたいと思う。
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80人のサスティナブルデベロップメントを行っている人のインタビューとその旅の記録。
世界中で持続可能な行動をしている社会企業家がいかにたくさんいるのかがわかる。その中には日本人も。 -
世界の社会起業家について学ぶことができて、おもしろかった。
著者達の行動力にも感銘を受けました! -
個人の想いで、今とは違う世界をつくることができる。勇気を与えてくれる良書です。既成概念を破壊してサービスを実現する様は、痛快でもあります。お試しください。
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素敵な本でした。社会起業家って具体的になんなのかさえ知らなかった私ですが、登場する人たちはなんて生き生きしているんだろう…世界をよい方向に変えていくために実践している人たち。
とてもよい刺激になりました。
どちらか一つを選ぶのではなく、全てがよい方向に向くように、持続していくようにたゆまぬ努力をしていくべきなんだな、と感じました。
どんどん、実践しなきゃ。 -
感動しました。世界は広くて、正しい信念を貫ける人は沢山いるんだと思いました。何か自分にできること、自分しかできないこと、世界中のみんなが幸せになれること、いつもそんなアイデアが思いつくよう意識して日々を過ごして生きたい。そして、そんなアイデアが見つかった時には、強い意志でやり抜いてみたいと思いました。
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「仕事を探そうとするな、仕事をつくれ!」
社会起業家ムハマド・ユヌスに憧れた若者2人が、世界中でサスティナブル・ディべロップメントのために尽力する人々を取材した旅の記録。貧困、教育機会の平等、福祉の欠如、情報格差、資源の枯渇、廃棄物の増加…目を覆いたくなるような現実に指す一筋の光がここに。
未来って、捨てたもんじゃないかもしれない。 -
ワタシと同世代の2人が、世界中を旅しながら様々な起業家に会って話を聞く。それだけでもう興味深いのだけど、その会う起業家たちがとても魅力的だ。
ちょうど子育て中なので、まず思ったのが、自分の子どもには是非「問題を解決する力」を持って欲しい。
この本を読んで、そう思った。
「おわりに」の章の、人類が月に着陸した際の話。人間はどんなことでもできるということ、地球が小さな青い球体でしかないことという相反する二つの認識。
21世紀に生きるワタシや子どもにとって大事な認識、それだけでも、この本を読んだ価値があったと思う。 -
世界の社会企業家へのインタビュー集