パンダをいくらで買いますか?

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822249496

作品紹介・あらすじ

身近なモノの値決めから企業価値の評価まで-ファイナンス理論の常識とセンスが、読むだけで身につく画期的入門書!

感想・レビュー・書評

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  • 著者が講師をする会に参加するにあたり課題図書だったのでAmazonで1円(送料別)で購入。

    Finance系超初心者がValuationを考える第一歩としては価値があるんだろうな。
    Valuationの手法として軽く原価法、DCFや取引事例比較法にパンダを例にあげて触れつつ、そのあとにDCFについて詳しく説明していく感じ。Multipleについてはとりあげてなかったかな。Financeっていうより会計的な原価計算とか意思決定とかの意味かなぁ。NPVはでてるけど、RIとかIRRとかの指標はふれることさえなく、ほんと昔の製造業全盛期の時代を感じさせる。
    これでValuationを語るのはかなりきついからタイトルくらいのカジュアルな感じがいいのかもな。

    あとがきに、Finance理論の本は「無難な仕事」なのです、って書いてあって、まぁそうだよね、、、って気持ちになった。
    Finance知ってれば1時間ちょっとで読める。読み返すことは二度とないかな。

    網羅的でないし、体系立ててないわりにWACCとかには触れて数字で説明してたりするから、だれ向け?って感じになったかも。研修とか講座に使う資料を本にした?って感じ。

    物足りない人はダモダランのValuationの本とか読んだほうがいい。

  • ●電力ガスはROEが3%未満、金融業界は8〜10%と高い。しかし景気に左右される。

  • まあまあ

  • パンダは最初の方だけで、後半戦は普通のファイナンスの話になってくる。フリーキャッシュフローからNPV(正味現在価値)を求めて、投資判断をするところまでで本書は終わっているが、最後の方は実務として行わないとあまり意味がなさそうに感じた。

    読みやすいか?と言われると、パンダのところまでは読みやすいが、後半戦は普通のファイナンスの本と変わらない。

    おそらく筆者も、パンダで例えるのに限界を感じ、結局は普通のネタで後半戦は書いたのだろう。

    そういう意味で、この本でなければいけない理由は見当たらず、当書籍の存在価値は薄まる。

    ただ、自分にとっての苦手分野が発見できたという意味で☆3つ。

  • ●収益還元法の考え方を学べた。会社の価値は、バランスシート上の資産のことではなく、キャッシュフローを生み出す力のことを言うのは知らなかった。

  • 「モノやサービスの値段がどう決まるか」を書いた本


    ファイナンスの専門用語では「バリュエーション」という手法を指す。


    将来手に入るであろうキャッシュフローから現在のモノの価値を計算することを「収益還元法」と呼ぶ。


    1万円をつくる原価は約20円といわれている。

    一般に投資の収益には2種類あるといわれている。

    1つは、利子や配当、家賃のように将来にわたって定期的に懐に入ってくる「インカムゲイン」、

    もう1つは買った資産が値上がりすることによって得られる「キャピタルゲイン」


    このうち、収益還元法が対象とするのはインカムゲイン。

    モノの価値はたった3つの数字で決まる。

    収益還元法の計算には、次の3つの要素が必要になる。

    言い換えると、どんな複雑なキャッシュフローでも、この3つがわかればその現在価値を求めることが出来る。

    (1)キャッシュフローの金額(Amount)

    (2)金利(割引率) (Rate)

    (3)キャッシュフローが発生する時期(Time)

    頭文字をとって「ART」と覚える


    時はカネなり、信用もカネなり


    たいていの国では国債の金利を「リスクフリーレート」と呼び、リスクのない金利と定義している。


    金利水準は、国債に比べてどのくらいリスクが高いかによって決まる。
    国債の金利が1%のときに、それより2%分はリスクが高いのなら、金利は3%になる。
    この2%の上乗せ分のことを「リスクプレミアム」と呼ぶ。

    つまり、あらゆるモノ(投資先)の金利は、次の式で表すことが出来る。

    金利=リスクフリーレート+リスクプレミアム


    収益還元法は「DCF法」とも呼ばれる。

    DCFとはDiscounted Cash Flowの略

    直訳すると「割り引かれたキャッシュフロー」


    企業価値とは、その会社が将来生み出すキャッシュフローの現在価値を意味する。


    日本の宝くじの場合、1等を含めたすべての当選金額を合計すると、だいたい購入金額の50%弱なる。


    したがって、3,000円で10枚購入したのなら、期待値は1,400円~1,500円。半分以下のリターンしか期待できないので、宝くじを買うのは割高だということがわかる。

    会社がお金の出し手に対して支払う金利には、RODとROEの2種類があり、この2つを合わせた金利が割引率になる。

    専門用語では、この割引率のことをWACC(ワック)と呼ぶ。
    正式名称は「Weighted Average Cost of Capital」、日本語では「加重平均資本コスト」と訳される。

  • 身近なモノの値決めから企業価値の評価まで ―― 。ファイナンス理論の基礎をわかりやすく伝える入門書である。


    プロローグ ようこそ! ファイナンスの世界へ
    レッスン1 「パンダの値段」はいくらか?
    レッスン2 「会社の値段」はいくらか?――企業価値を計算する
    レッスン3 ケーススタディ――投資の意思決定に挑戦する

  • ファイナンスとは?を知るにはすごく面白い本。最後の方は少し難しくなるが、おれを読んで勉強するきっかけになるかも。

  • 経営大学院で教えている、というのでもっときちんと学問的に説明しているかと思ったが、そうではなかった。キヨサキの本と同じ内容なのにわかりにくい。岩波新書の金融入門の方がよかった。

  • 考え方を簡単に教えてくれた一冊です。


    【読了メモ】 (150706 19:45)
    (1) 大石順教尼かなりや会 『祖母さまのお手々はだるまのお手々』/2012 Apr 21st
    (2) 野口真人 『パンダをいくらで買いますか? 〜ストーリーで学ぶファイナンスの基礎知識』/日経BP社/2013 Aug 26th

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著者プロフィール

プルータス・コンサルティング代表取締役1984年京都大学経済学部を卒業、富士銀行(現・みずほ銀行)に入行。1989年JPモルガン・チェース銀行入行。ユーロマネー誌によるアンケートにて3度、最優秀デリバティブセールスに選ばれた。ゴールドマンサックス証券を経て、2004年に企業価値や株式価値の評価を手がけるプルータス・コンサルティングを設立、代表取締役に就任。毎年300件以上の企業価値評価を実施する。旧カネボウ株式買取価格決定請求における株式価値鑑定、ソフトバンクによるイー・アクセスの完全子会社化の際の株式交換比率の算定など、世間の注目を集めたMBOやM&Aのアドバイザリーも務めている。2005年よりグロービス経営大学院にてファイナンスの講師を勤めるほか、ソフトバンクアカデミア等でファイナンスの講義を担当している。

「2014年 『お金はサルを進化させたか 良き人生のための日常経済学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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