- Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822251048
感想・レビュー・書評
-
この本が米国政府の中国アナリストによって書かれてるというのがキモ。中国と西欧社会(日本も含む)の一番の違いは、観念/価値観と言うよりも、その時間軸だと思う。頻繁に政権や国家元首が変わる民主主義国家には、対処しきれない連続性の怖さと強さがこの国には厳然として存在する。共産主義を捨てた共産党一党独裁には、相応の意味があるという事だ。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中国は過去100年に及ぶ屈辱に復讐すべく、中国共産党革命100周年に当たる2049年までに、世界の経済・軍事・政治のリーダーの地位をアメリカから奪取する100年戦略を実行している。
中国100年マラソンの9戦略
1.敵の自己満足を引き出して、警戒態勢をとらせない
2.敵の助言者をうまく利用する。
敵の指導者の周囲にいる助言者を味方に引き入れる事で、敵の土台をぐらつかせる。
3.勝利を手にするまで数十年あるいはそれ以上忍耐する。
4.戦略的目的の為に、敵の考えや技術を盗む。
5.長期的な競争に勝つ上で、軍事力は決定的要因ではない。
6.覇権国はその支配的な地位を維持する為なら極端で無謀な行動さえとりかねない。
7.勢を見失わない。
8.自国とライバルの相対的な力を測る尺度を確立し、利用する。
9.常に警戒し、他国に包囲されたり、騙されないようにする。
CIA発の「国家情報評価」は、中国の主張に基づいて、中国は朝鮮戦争に介入しないと断言したが、その数日後に中国は介入した。1962年にCIAは、ソ連はキューバにミサイルや核兵器を配置しないと予測したが、それはソ連幹部の嘘を真に受けたからだった。1979年には、CIA最高分析官が連邦議会において、イランの皇帝は権力を維持しており、アヤトラ・ホメイニがそれを奪取する見込みは無く、安定していると証言した。CIAは多くの間違いを犯している。
中国経済について、GDPの50%以上が国有企業。 -
最近の中国の強気な姿勢の背景にある戦略がよく理解できた。中でもアメリカがその戦略に気がつかず、中国に対し経済的、軍事的支援を40年続けてきたことは驚きである。
-
■書名
書名:China 2049
著者:マイケル・ピルズベリー
■概要
米国を出し抜き、2049年に世界覇権を握るための秘密戦略、中国
「100年マラソン」の全貌。
(From amazon)
■気になった点
なし