極めるひとほどあきっぽい

著者 :
  • 日経BP
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  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822274207

感想・レビュー・書評

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  • さらっと読めた。
    「キャリアを捨てなければ次の果実は得られない」と書いてあったけれど、窪田氏はジョブチェンジしても何かしら将来につながるものを選んでいるので、分野が決まってさえいれば、その中での学者・医者・ベンチャー社長といった立場の違いはクリアしていけるのだろうと感じた。しかし、いくら分野は同じと言えども、まったく異なる職業に10年ごとに就き、成果を出すのは並大抵の人にはできないことだと思う。それらをさらっと書けてしまう、「極めるひとほどあきっぽい」と言ってしまえるところに自分との距離を感じた。

  • 久しぶりの日本語。シアトルに住む日本人の起業家の本をシアトルの紀伊国屋でゲット。同じシアトル、医療という分野というつながりでレベルは雲泥とはいえ共感できた。何事も本気でやり「続ける」ことの大切さを改めて実感。それがなかなかみんなできない。すぐに何かを極めることはできない。やっぱり10年はかかる。心理学でもそんなこといってた。結果が見えずにめげそうになるところを続ける根性が必要だ。

  • ひとの成長は直線的でない
    成功は続けた先にしか無い
    革新的な仕事を成し遂げようと思えば、記憶した知識を引き出すだけの教育ではなく、未知の問題を解決する能力や、解く価値のある疑問を見つけ出すことの方がはるかに重要だ。そのためには本質的なことに疑問をもつという姿勢が欠かせない

    イノベーションを生み出すために不可欠なのは正しい戦略にある。その正しい戦略を生み出すには、知識や経験というインプット、思考のクロストレーニング、異なる事象の共通点を見出す力の3つが不可欠と感じている
    折口信夫 人間の思考を別化性能と類化性能という2つの概念にわけた 前者 ものごとの差異を見ぬく能力 後者 ものごとの共通点を見抜く能力
    イノベーションに求められるのは正しい戦略であり、正しい戦略に不可欠なのは、それまでの経験や知識を関連付けて、斬新でかつ合理的なコンセプトを生み出す力だ。そして科学的に妥当と思われる戦略を生む出すことができれば、後は自分自身を信じてやりぬくだけである。幸運の女神はいつ振り向くかわからない。だがあきらめた人間から離れていく
    だいじょうぶマイフレンドのエキストラ 研究者
    オリンパス スタートアップ一億円
    環境に適応するには捨てることも重要
    成功するベンチャーの90%は、設立当初のビジネスプランと異なるプランで成功している
    SBI ホールディングズ
    異文化 意識の共有 「わかったといってくれたけど、自分の言葉で言い直してほしい」2008/9/4 大塚製薬とエミクススタトに関する国際共同開発契約
    大塚 エビリファイという統合失調症の薬もつ 2015/4 特許切れる

    正しい問題設定とあきらめない心
    EQ 心の知能指数
    トップリーダに必要なこと
    1 自分の欠点を理解していることによる自信
    2 自己の感情を管理できるため、正直であり、不確実な時に不安にならずに、変化をおそれない
    3 失敗しても楽観的に、目標達成に貪欲になれる。組織に対するコミットメントが強い
    4 人の気持ちを変える共感力があり、お客や関係者の満足度向上を真摯に目指す
    5 他者とネットワークや信頼関係の構築ができる

  • 考え方や信念は似ているのに、何故これほど違うのだろうと考えてしまいましたが、最後まで読んで一番の違いは機会の活かし方と熱意なのだと納得しました。 
    一度の人生なのでこの様に生きたかったですが、今更それを望んでも仕方がないので、私は私の出来る範囲で出来ることを行うつもりです。 
    同じヘルスケア業界の人間として、エミクススタトがクスリとして認められる日が来るのを祈っています。

  • この本をほぼ右目だけで読了し、今も右目だけでタイプしている。3日前に誤って目を傷つけてしまい、目に砂が入ったような状態が継続して涙が止まらず、朝起きても全く目が開かずに闇の中。洗面所までなんとかたどり着いて水でゆっくり洗うと光が見えてくる。
    と、まったく本と関係ないような話でしたが、この本は失明と戦うベンチャー社長の奮戦記であり、このような自分の状態も相まって、眼疾患で悩んでいる方に早くバイオテクノロジーのイノベーションが届けばいいなとつくづく思いました。
    著者の窪田氏と同様に明才で活躍されているバイオベンチャーの社長を何人も知っているが、彼ほどマニアックに"極める"方はお目にかかったことがない。自分も本腰入れて極めてみようと思いつつ、まずはその対象を探すところからはじめなくては・・・。

  • 極めないうえにあきっぽいから、ちょこちょこといろんなことに手を出してみるけど続かない −−−。そんな自分を反省して手にとりました。

    窪田氏は、20代は学者、30代は医者、40代はバイオベンチャーの創業社長と、幼少期から好きだった「眼」を軸にキャリアチェンジをしています。

    もちろん他にも好奇心の眼は向いていて、宇宙飛行士や俳優といった職業にも挑んでみたそうですが、物理的理由やコミットメントなどいろんな理由があって、潔く断念しています。

    ここで大切なのは、好奇心のままに、とにかくやってみるという姿勢だと思います。やってみないと、本当にやりたいことなのかどうかわからないことは人生の中でたくさんあります。やってみて自分には向いてないとか、やめる理由がみつかれば、やめればいい。

    例えば、好奇心の対象が100個あるうち、やってはみたけど極めるほどのものではないことが3つあったとしたら、残り97個になります。こうやって絞り込んでいくと、仏師が木から仏像を掘り出すように好奇心が形づくられ、磨きがかかります。

    プロローグ「10年ごとに違う自分になる」に、こういったことが書かれています。

    「だるま大師の「面壁九年」の故事が指し示しているように、一つのことを成し遂げるには、一定期間、脇目もふらずに努力する必要がある。
    我が身を振り返ってもそれぞれの10年間で目の前のことに集中してきた。一つのことに集中する期間は10年がいいところだと思う。」

     好奇心に対して10年ごとに違うアプローチを選んできた窪田氏と比較するのは恐れ多いのですが、私自身の人生は、社会人になってから5年ごとに新しい自分に挑んできました。学生には、「卒業」という節目があるのに、社会人にはそれがない、自分で節目を設定しなければ成長を感じられないのでは −−−−。そんなことを社会人1年目の頃に考えていたのをよく覚えています。 

     私の場合は、ジェネラリストとして、いろんな環境で生きていける人間になりたいというささやかな好奇心を持っていたのでしょう。大阪のパナソニック時代、シンガポールでパナソニックを卒業して現地で転職した時代、東京で15カ国以上の多国籍メンバーがいた外資系ベンチャー時代、それぞれ約5〜6年。そして今、とある目的があってフリーランス1年目。つきつめると私が極めてきたのは、「仕事と人生を楽しむための適応力」なのかもしれません。(この本にかこつけて自分の極みを探してみました )。

    最後に、私がこの本の中で気に入っている言葉を紹介します。

    いい意味の飽きっぽさは規模しい時代を生きる武器になる

    正しい戦略は一つではない。
    自分を信じて、第一歩を踏み出そう。

    窪田氏の人生を真似ることはできませんが、それぞれに人生を歩んでいることにかわりはないのですから、こういう人物が何をどう学んで生きてきたのかを知るのは、いくつになってもいい学びになるのではないでしょうか。

  • 本著は読み手によって読後の感想が大きく変わるという意味でとても良い本だと思う。何かを「極める」ことと、それに伴い10年周期で戦場を帰るという考えについては大いに共感するところもあり、また、既視感を感じるところもあり、追体験読書として一気に読めてしまう面白さを持っている。
    丁度、干支一回りを経て今後のキャリアパスを描き直した自分としては心強い内容が多かったことと、目標は高く、ストレッチ可能に!という事を改めて感じた。

  • 題名から、読んでみたいなぁと思った。私は熱中しやすく飽きっぽく、集中するけどナマケモノので、題名がなんだか自分への慰めになったからかなぁ。どんな本なのかは読んでみなくてはわからないので、お勧めするかどうかは読んでから考えます。

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