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本 ・本 (246ページ) / ISBN・EAN: 9784822274290
感想・レビュー・書評
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刺激の塊。こういう人たちが自分で枠組みを作り、ビジネスを動かしているんだと実感。
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経営交代後のヤフーを舞台に人事・戦略面を中心に取材構成をしたドキュメンタリー書。
ドキュメンタリー好きな私としてはとても面白く、特に人事面に重きを置いて書かれている面が興味深い。
「人財」と良く言われますが、社内外にもその意志を強く発信したいという現れじゃないかと。
印象的な言葉
・上司と部下のコミュニケーションにおける「ティーチング」「コーチング」「フィードバック」。
従来では、「ティーチング」が主となる部分を「コーチング」「フィードバック」に重点を移し、戦略浸透を図る。
チームとして、どう機能させるかにおいて、重要な点。
・人事評価制度の要諦は3つ
-頑張る人が報われるということを社内に周知させる
-実際に頑張った人に報いる
-どうしたら報われるか、その基準を明確にする
当たり前のようだが、出来てないですね。
この書籍に関連して、色々な記事が世の中に出ており、ヤフーの変化を発信している。
社内の人はこの書籍をどう受け止めているかなど、見る人によって違うことは明白だが、上位2割の層に6割を引っ張る役割をはたしてくれることを期待してます。
ほんと、面白かった! -
ずっと爆速ってネタで言ってると思ってたけど、経営思想(行動規範)として『爆速』とあるのか。初めて知った。
アプリストアを見ると本当、ヤフーのアプリがよく見るけど、スマホファーストに考えてるんだなぁ。もちろん、PCをおざなりにしているわけではないのだろうけど。
これからもどんどんヤフーは面白くなっていくのだろうか。期待したい。 -
【選んだ理由】
ヤフーの経営陣が変わったこと、競合他社であること、小澤さんがいることが興味で読む。
【感想】
とても面白く1日で読む。
スピード感と考え方が印象に残る。10倍挑戦して、5倍失敗して、2倍成功する。爆速経営というセンテンスが記憶に残る。 -
あまりビジネス書を読み慣れていない小生であるが、縁もあり読了。
2012年より、経営陣を刷新し、新役員体制のもと、若返りを果たしたヤフーの再創業500日の記録とそこに流れる経営理念を浮き彫りにした解説書。
IT企業だけでなく、企業活動一般を概念的に定めるならば、ベクトルを描く作業に例えることができると私は考える。
置く空間、向き、大きさ
スマホファーストでベクトルを置く空間を定め、課題解決エンジンで向きを示し、異業種タッグで大きさを伸ばす。
これを爆速で行う
目標を定めることと言葉に出して繰り返すことの大切さを認識させられる本。 -
【読書メモ】
●大切なのは、誰をバスに乗せるか
●改革とは、組織の中で浮くこと
●まず、登る山を決める。多くの経営者が自分の判断に迷うのは、目標が明確でないからだ
●宮坂流のマネジメントの本質「組織は原理原則」で動かす。意思決定の拠り所となるルールを公開し、社員に周知させた上で事業を進める。管理型のマイクロマネジメントではなく、社員が自律的に動く、ルールに基づく権限移譲型のマネジメントを目指す。例えばサービスの番付制度
●結局、マネジメントとは人に結果を出してもらうことが仕事
●経営は軍議長くすべからず
●誰からも嫌われない会社とは、熱烈なファンやユーザーを持たない会社
●まずインパクトのあるフレーズで社員の心をつかみ、次にそれを実行するための具体的な仕組みに落とし込む
●戦艦大和のような巨艦体制はやめて、小さな駆逐艦を大量に造った。「小さなチーム、大きな仕事」
●組織の活性化で絶対に外してはならないポイントは「誰かに見られている」と本人に意識させること
●意思決定と挫折の数が経営者を磨く
●人事評価の要諦は3つしかない。
まず頑張る人が報われるということを社内に周知させること
そして、実際に頑張った人に報いること
さらに、どうしたら報われるのか、その基準を明確にすること
●会社の価値観をつくるんだったら、人事評価にそれを持ったこないと定着しない
●新生ヤフーの評価軸となる4つの「バリュー」
「課題解決」課題解決をしたか?
「フォーカス」やるべき業務にフォーカスしているか
「ワイルド」既存の枠組みにとらわれない、ワイルドな判断をしているか
「爆速」何よりも爆速で動いているか?
●最も効果のある人材開発手法は「異動」
●「ああ、生きててよかった」「この仕事が楽しくてしょうがない」とか、そういう環境を用意することが、会社の本当の価値かなと思うわけです
●会社から「アサイン」という言葉をなくしたい。仕事は全部チョイスにしたい。社員が主体的に選んでいくということです
●会社というのはそこで働く人の人生のプラットホーム。人は石垣でも何でもなくて、生身の感情を持っている人たち。それぞれの社員がライフステージに合った働き方ができるようにするべき
●ヤフーが被災地の復興支援に並々ならぬ力を注ぐのは、単なる社会貢献以上に、ヤフーの課題解決力を鍛える格好の訓練の場となっているから
●大切なのは解き方よりも課題発見力
●イノベーションには会議より会話
●起業家・経営者育成塾では半分の参加者を社外から募り、従来のヤフーにない価値観や考え方の人間が交じることで、互いに刺激を受け合ってもらうことを狙った
●イノベーションを起こすには結合する要素をたくさん持っている人を増やす。たくさんインプットして、いろんなことを知っている人をたくさん採用していく。そしてそういう人たちにどんどん会話してもらう -
地道な改革
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記録用
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宮坂さんを3つの言葉で表すなら、
「実直さ」とにかく楽しそう
「親しみやすさ」庶民感覚を忘れない
「執着心」結果にとことんこだわる
個々の社員が、華々しく躍動できるような環境を演出していく。
川邉さん: 人脈と情報収集力、調整力
『MBAマネジメント・ブック』
『ビジョナリーカンパニー』
を忠実に実践。柔と剛のコンビ、読書好き
「大事なのは、誰をバスに乗せるかである」
改革で最も難しいのは、社員の意識をどう変えるか?
ヤフーという会社の使命を再定義した。
ベクトルの共有。
改革とは、組織の中で浮くこと
最初の5%から20%が勝負。
目標の設定
どこに向けて汗を流すのか、何に向けて力を合わせるか。
目標が、厳しいほど戦い方は案外スパッと決まる。
井上さんは、自らが組織の細部に渡って目配りし、強い権限を持って事業を動かして戦略を遂行していくマイクロマネジメント型の経営者であった。
ー 信頼を犠牲にしてまで急ぐ必要はない。(旧経営体制)
だからこそ、宮坂さんはじっくりと沈思思考して意思決定せずに可能な限りスピードを追求した。
同じ方法を真似たところで、相手のレベルを越えられない。
宮坂さんのマネジメントの本質
「原理原則で動かす」
ルールに基づく権限委壌型のマイクロマネジメント。
DUB:デイリーユニークブラウザー
経営陣の独断ではなく、ある程度皆が納得した論理の元に力を入れるサービスを、決定する。
組織改革の本質。
他社の良い制度をどんどん取り入れていく。
経営者には、2つの要素しかない。
(日本電産 永守重信社長)
1. いかに多くの意思決定をするか
2. いかに早く挫折を経験するか
マネジメントというのは、人に結果を出してもらうことが仕事。才能がある人とチームを組むこと。
適者生存のルールを徹底することが第一の戦略。
アスクル(巨大な物流施設)
敷地面積55000㎡、地上3階立て
埼玉県三芳町の田園地帯の一角にある。
構想から完成まで約一年。
⇒ LOHACO事業
経営は軍議長くすべからず。
決断というのは、思い切りが大切
経営者にとって最も大事なのは、能力以前に志があるかどうか。(アスクル社長 岩田さん)
O2Oサービス:ネット上のオンラインと、実物店舗であるオフラインの結びつけ
徹底的に攻め抜くソフトバンクの営業
井上さん時代の「1%ルール」
シェアが1%を切るまでサポートを打ち切らない。幅広いユーザーを大事にする哲学を徹底。
誰からも嫌われない会社は、熱烈なファンやユーザーを持たない会社と同義。
事業提携とは、ビジョンの共有。
電子商取引(EC)事業
楽天とアマゾンが競合他社。
・「無料化」で大勝負
大量のトラフィックを基盤とした広告収入ビジネスへの転換。自分達の得意とする土俵へとゲームのルールを変えようとした。
日本では、EC化6%。
スマートキッチン:食材の定期宅配
ショッピングの構造
売り手と買い手と品揃えという3つの要素。
出店者の負担軽減と自由という意味での「フリー」という施策。中国のショッピングサイト「淘宝」を参考
競合他社より、日本全体のEC化率を高める。
ネットは、買い物をするためのメディア
インターネットという産業は、厳密には存在しない。ネットは、手段であって、目的ではないから。現存する産業の課題を解決することがインターネットの本質。
未踏領域への挑戦
投資事業のYJキャピタル
爆速:保守的なイメージを覆す躍動感。目標を直感的に理解することで生まれる社内の一体感。
言葉へのこだわり
端的で理解しやすいフレーズを選ぶ。本質を簡潔な言葉で表現する。
ポジティブな思想と雰囲気が、新生ヤフーの真骨頂。
複雑なことを、単純化する。シンプルなフレーズ。
3F 原点回帰(インクの考え方)
Focus
Fast
Fan
ベビースキン化計画
アプリやサービスの情報収集をし、環境変化に対する感度を高める。
「スピード」と「察知力」
⇒ マルチビックデータを可視化。
Hadoop:分散処理のソフト
約3500台
LINEの急成長は、ヤフーの競争意識を呼び覚ます上で大きな刺激となった。スマートフォンの世界では、ヤフーというブランドに拘らない。
ヒットアプリをいかに世に出すか?
「リーンスタートアップ」
エリック・リース,2008年
仮説 ⇒ 試作 ⇒ 利用者への検証
サイクルをとにかく早く回す。
「試行錯誤」
本間人事本部長
人はなぜ働くのか?
人は何に動かされるのか?
答えのない哲学的なテーマ。
根源を見つめ直す。本質的な議論。
誰かに「見られている」と本人に意識させること。フォロワーシップ理論。
1on1
Teaching, feedback, coaching
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リーダーシップとフォロワーシップ
人間性と行動力
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ヤフー宮坂元社長の爆速経営。要旨は①OKR的に戦略策定、②データで見える化、③社員が自立的に動けるようルール設定、④評価を通じて文化醸成、⑤トップメッセージ発信。大小どんな会社にも参考になる。
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2013.11.10 日経ビジネスの記事で発見
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爆速経営 新生ヤフーの500日 日経BP社
全体を通して感じたのは、物事の本質をシンプルに捉えて発信していくことに非常に長けているなということと、内部から変革するには、経営層の総入れ替えが一丁目一番地だろうという再確認でした。
人事の観点からも面白い。
ヤフー宮坂CEOの爆速経営とは「10倍挑戦し、5倍失敗し、2倍成功する」である。カリスマ経営者井上CEOの後を継いだ宮坂CEOが、「社員が最大限活躍できる会社」を実現できるように立てたスローガンだ。
この本はそんな宮坂改革が如何にして起こり、どう進められていったか。改革1年後の二桁成長に結びついた勝因は何だったのか紐解いてます。
◯3つの改革ステップ
1. 理念の再定義
新生経営陣で合宿し、最終的に「課題解決エンジン」「ユーザーファースト」の2つに落とし込んだ。
2. 明確な目標の設定
具体的な数字を伴った登る山、「201x年までに営業利益二倍」
※リーダーが判断に迷うのは目標が明確でないからだ by 孫正義
3. 具体的な戦略
事業の選択と集中、他者との事業提携、新規事業の立ち上げ
経営判断基準をオープンにし、原理原則を誰もが認識、人事評価の基準も社員に開示し、何を頑張ればいいか明確にした。
◯きっかけ
2011年、大企業病が蔓延し、社内の意思決定が遅く守りに入っていた。またモバイル端末の来襲に対応できていなかった。危機感から経営陣の世代交代を行なった。
孫正義は、社長宮坂と副社長川邉を指名し、二人に経営陣の人事を任せた。
二人は7人のやり手を口説き落とし、9人の新経営陣を結成し、まずらなんのために会社やってるのか、理念を話し合った。
目標を定量的に明確に決めると、戦い方は2時間くらいの議論で案外スパッと決まる。
利益を二倍にしようと思うと、まず利益の大きい柱は何か、二倍にできるほどマーケットの伸び代があるか、まずはあるやつを倍にする。足りないぶんは買収や新規事業でとなる。
◯永守さんに聞いた経営者育成方法
・如何に多くの意思決定をするか
・如何に早く挫折を経験するか
◯社員に自分の想いを伝える
・"爆速"という簡潔でインパクトがある伝わりやすいメッセージ
・試しに全社員集会の挨拶で使ってみたら反響が良かったので、いけそうだと確信。
・Tシャツを作り社内外で着る、会社貸与iPhoneにステッカー
・社員の意識の変化、例えば、社外からの「爆速でお願いします」という声にピリッとするようになる。
・爆速化賞で表彰
・プロダクションの強化、開発力の重視といっても響かないので、「!」を掲げた。
◯人事部長:本間
・人事経験ゼロ、社内で自主的な勉強会を継続して来て、いつしか本間塾と言われるようになっていた。宮坂の大抜擢。
・本間流、組織活性化において絶対外せないポイントは「誰かに見られていると本人に意識させること」
・週30分必ず部下とミーティングをする「1on1 meating」、三つの種類で接する
1. 業務指導のティーチング
2. 周囲の評価を伝えるフィードバック
3. 聞き手に徹するコーチング
・同格の立場にいる組織長が互いの部下からそれぞれの上司の評価を聞き、本人に伝える「ななめ会議」
1. 上司について知っていること
2. 続けて欲しいこと
3. やめて欲しいこと
・ソフトバンク執行役員:青野人事部長の人事評価制度の要諦
1. 頑張る人が報われると社内に周知
2. 実際に頑張った人を報いる
3. どうしたら報われるかの基準を示す
・ヤフーの新しい人事制度の要点
1. 業績連動の賞与
2. 貢献評価は社員が果たすべき行動基準を明確に示し、それに沿って行う、これは会社の価値観を軸にする
・評価軸になるバリュー
1. 課題解決をしたか
2. やるべき業務にフォーカスしているか
3. 既存の枠組みにとらわれないワイルドな判断をしているか
4. 何より爆速で動いているか
・企業改革で通常まずやるのは、危機意識の共有。ヤフーは倒産の危険性が全くなかったので、行動規範を変えて評価まで踏み込んだ。このバリューに沿った貢献をしなければ給料の見直しもあるという、厳しいメッセージを発した。
・マトリクス組織、業績管理と育成を担当するマネージャーに分ける
・理想の□□は自分で作れる。サービス、職場、生き方、仕事、などなど…
特に宮坂が強調するのは、キャリア。仕事にアサインされるのではなく、自分で選んで行く。キャリアを会社に考えてもらうというのは甘え。
・最も効果のある人材開発手法は異動 -
爆速的成長の原動力はここにあったのか!やっぱり「変化」が必要だ!
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2012年に社長に就任するなり、大企業病の兆候が見えた Yahoo! Japan の変革に成功した宮坂学の経営手法を描く。変革の表層を撫でただけで、経営あるいは変革の教科書として読むことは難しいが、話としては面白い。
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トップダウン経営から共創型経営に転換した背景、手段が非常に参考になる本。
具体的な経営ビジョン、スローガン、人材配置、育成と経営の定石に則った形で業績を上げていることが分かる。
新任事業責任者になった方に参考になる著。 -
多くの経営者が判断に迷うのは、目標が明確ではないから
経営者は、多くの意思決定をすること、早く挫折を経験すること
どんなに重要な内容でも、その本質を簡潔な言葉で表現できなければ人の意識には残らない
蛯谷敏の作品





