- Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822277581
作品紹介・あらすじ
あなたはお金を賢く使っていますか?
買い物をするときあなたの脳はどのように働くのか。
「お金の正しい使い方」「自分への投資」とは何か。
本書は、ファイナンス理論、金融工学、確率論、統計学、行動経済学などを使って、
「いかにお金を賢く使うか」を解説します。
「不動産の知識がなくても3分で自宅の価値がわかる」
「人はなぜ当らない宝くじを買うのか」
「銀座と渋谷の土地の値段はなぜ違うのか」
「なぜお金持ちはリスクを嫌うのか」
「なぜギャンブルにはまってしまうのか」
「なぜ人は生命保険に入るのか」
など、誰にでも起こる身の回りの出来事を取り上げながら、その裏に隠れているファイナンス理論や行動心理の
理論を分かりやすく紹介。
今までなんとなく漠然と行っていたお金について、その正しい使い方について深く考察していきます。
限りあるお金をいかに有効に使い、いかに適切なタイミングで自分自身に投資し、
自分を成長させ、人生を豊かにしていくか、そのための知恵を得たい方に最適な1冊です。
感想・レビュー・書評
-
経済学。
ファイナンス理論。確率論。統計学。行動経済学。
確率と統計に関する思考実験を紹介する本、という印象が強い。
できる限り簡潔に書かれているとは思うが、内容自体はやはり難しいと感じた。
宝くじの話題が面白い。
最も勉強になったのは、"1/xの確率のくじをx回引いて、1回でも当たる確率は、約63.2%に収束する"という知識。
本書を読んだことをきっかけに、将来のより深い理解に繋げたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
種々の本で語られていることが纏められているようで、オリジナルには乏しく新たな知見は得られなかった。
-
あなたの財布は三つに分かれている。三つとは『消費』『投資』『投機』である。
今日の100円は明日の100円より価値がある。
人にとって現在が一番重要で、消費する(効用が発生する)時点が少し遅れただけで大きな損失を感じる。ところがある程度時間が経てば時間の遅れはそれほど気にならなくなる。
あなたの財布の中には判断を惑わせる『歪んだコイン』が入っている。
人には偶然を運命と考え、何か特別な意味を見つけてしまう傾向がある。
確率論は『神の視点』の学問と言える。神から見た一人一人は多くの標本の一つに過ぎない。ところが、自分にとって自分を標本として客観的に見ることは至難の業になる。 -
お金
経済 -
建築中のマンションの手付金支払いは、オプション取引のようなものである。慣習どおりの不動産価格の1割が手付金であれば、引渡しまでの期間が長ければ長いほど得。手付金とオプション取引の最大の違いは、不動産取得時には不動産価格から手付金を差し引いたものを払えばいいという点。オプション取引であれば、そのオプションプレミアムの支払い分は独立していて、株式取得時の取得価格から差し引かれることはない。取得する、しないにしろ、プレミアム分は支払う必要がある。ただし、売り手としては手付金制度に従い、手付金倍返しで購入権を解約する権利を持っている。
保険はすべてオプション。ただし、CF安定化まで。それを超える保険は「不幸に賭ける投機」
ストックオプションを「タダで」手に入れられるなら、その株を空売りしておくことで、利益を一定化する(リスクゼロ)にすることができる。
CAMP理論
→シャープレシオ
リスクとは不確実性を指す。不確実性とは「予想していた事象が起こる不確からしさ」。けっして、「危険なことや好まざることが起こる可能性の高さ」ではない。不確実性=標準偏差
火災保険も生命保険も、発生確率と保険料を比較すると、割高に設計されている。当然。厳密に言うと、保険に入ることは投資ではなく投機になる。発生確率が低い場合、理論的確率よりも主観的確率のが高くなる=自分に災難がある確率を過大評価し、心の安定という効用を得るため高い保険料を支払う。
マンションの価値(都市部築10年以内と仮定)
都市周辺部:毎月家賃×200
都市中心部:毎月家賃×240
マンションの価値
=年間キャッシュフロー÷割引率
=家賃×12÷割引率
=毎月の家賃×240倍(割引率0.05の場合)
不動産価格の計算は「収益還元法」で!
ものや事業の価値はキャッシュフローをどれだけ生むかによってきまる。キャッシュフローの額、それを手に入れるために費やす時間、不確実性に応じた割引率(金利)がわかれば計算できる。 -
買い物をするときあなたの脳はどのように働くのか。「お金の正しい使い方」「自分への投資」とは何か。ファイナンス理論、金融工学、確率論、統計学、行動経済学などを使い、「いかにお金を賢く使うか」を解説する。
プロローグ あなたはお金を賢く使っているか
第1章 世界一の投資家は普通の主婦と同じ判断をしている~価値と価格
第2章 不動産の知識がなくても3分で自宅の価値がわかる~価値とキャッシュフロー
第3章 年功序列はベテランではなく若手社員が望んでいる~時間の影響
第4章 あなたの財布には歪んだコインが入っている ~確率の錯覚
第5章 損するとわかっていても宝くじを買う理由 ~判断の癖
第6章 ラーメン屋とフランス料理店、どちらの価値が高いか~リスクとリターン
第7章 アリとキリギリス、どちらが良き人生だったのか -
ファイナンスについての本。
キャッシュフローの大切さを説いており、現実に使えるような例が多く出されており、初心者には分かりやすく読める。
ヒト、モノ、カネの順番がキャッシュフローを生む。 -
タイトルの通り、日常生活とお金の話。
確率の話とか確かにその通りなんだけど、なぜだか最後まで入って来なかった。 -
お金のことを学ぶ上で、良書はたくさんあるが歯応えがあり過ぎるが、一般層に知られる為に平易に書かれている本はあるが、経済学の深みを伝えられていない本が多い。
だからその中間に当たる様な本を書く為に作られたのがこれなのだけど、確かにそんな位置付けの本だった様に感じる。
数字の部分をしっかり読み込めば納得出来るところはあるけど、その数字を読み込む必要性が自分にとってあるのかと言うのが天秤になっていた。
為になるといったらなった気がするし、ならなかったと言ったらそうとも言える。
そんな感じの中間でもあった。