クラウド大全 第2版

制作 : 日経BP社出版局 
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822284275

作品紹介・あらすじ

Google App Engine、Amazon EC2、Amazon S3、Windows Azure、Force.com、Hadoop、MapReduce、ROMA、fairy、大規模分散処理、大規模分散データベース、キーバリューストア、データセンター、仮想化、SaaS、PaaS、IaaS、モバイルクラウド、Android、iPhoneを広く深く知る一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 廃棄: 2020年4月4日

  • 網羅的にいろいろ扱われていてためになりました。

  • クラウドサービスについて、記者や各ベンダーの人間が様々な観点から記したもの。クラウドの歴史からSaas/PaaS/IaaSを展開するGoogle、Amazon、Salesforce、Microsoftの各サービスの概要。また、分散処理の技術的内容としてMapReduceやHadoop、NoSQLといった技術が解説されている。概要レベルの記述から、画面のスクリーンショットやコードも出てくるような記述まであり、様々。

    書かれている内容はクラウドよりも仮想化技術、分散処理技術、キーバリュー型データベースなどにある。これらはクラウドサービスとよく一緒に登場するが、クラウドサービスに必須のものではない。例えばサーバ仮想化は自社のデータセンターでやることもできる。クラウドという言葉自体がそもそも明確ではないが、これらを除いた後にクラウドとして何が残るのか(そしてそれがASPやハウジングサービスなどと何が違うのか)はよく分からない。

    F. Gillettの論文を引いてクラウドには二つ、すなわちサーバークラウドとスケールアウトクラウドがあるという整理がされている(p.258-264)が、こうした概念整理が冒頭にあったほうがよいか。サーバークラウドは旧来のアプリケーションを動かすのによく使われ、性能を向上させようとするとスケールアップが主流。スケールアウトクラウドはその名の通り、スケールアウトが可能であって、スケールアップでは間に合わないような指数関数的規模で増加するデータを扱う。興味深いのはサーバークラウドには仮想化の利用が多いとされつつ、スケールアウトクラウドには仮想化はオプションだとされていること。サーバークラウドは従来の物理サーバを仮想化で集約するようなイメージだろう。従来の物理サーバを基礎としたもので仮想化もしないものは、ただのハウジングサービスだ。それをプライベートクラウドと呼ぶ会社もあるが。

    他にはIaaSを構築する技術として、EucalyptusとLibraの解説が面白かった。これは各仮想サーバを束ねるノードコントローラとは別に、その上位層としてクラスタコントローラやクラウドコントローラを設ける。そのことによって各仮想サーバの監視や起動などを抽象化して、異なるIaaSも(APIが対応している限り)取りまとめて一つのものとして扱うことができる。ベンダーロックインのおそれにも応用できるだろう。

    この本自体は2010年刊であり、情報として古い印象を受ける。第二版だが、記述には2008年の当時のものも多くみられる。

  • 2012年の内容が包括的に記載されている。順次版を重ねて欲しい良書

  • 2017年6月22日再読。前読んだことをすっかり忘れていた。mapreduce、hadoopなどのクラウドの必須技術については押さえておく必要がある。

    2013年10月20日読了。クラウド・コンピューティングの技術的背景、潮流と三大大手の戦略・技術の違い、実際のインプリメントのやり方指南など、「大全」というだけあり広く解説した本。2010年刊行の第2版だが私のような初心者には特に問題なしか。amazon、Googleらが推進する「パブリック・クラウド」は単独の業者がホストを抱えそのサービスのみを推進することは難しく、amazonの場合は自らの物品販売・物流サービス、Googleは検索・広告・ビッグデータの質向上と連動し、自身の既存のサービスと連動させることで規模のメリットを最大限に得ているのだな。IBMなどの大手ベンダーがプライベートクラウドを推進し、顧客の囲い込みを目指すこともいたし方のない話か・・・。コマンドが羅列される技術関連の記述部分は正直飛ばし読みをしてしまったが、勉強になる内容だった。

  • 技術者向けに、クラウド大手のサービスやクラウドを支える各技術について幅広く体系的に解説している本。
    私が持っているのは、第2版第4刷(2010年12月24日)ですが、このレビューを書いている2013年5月だと、(当たり前ですが)ちょっと古いと感じます。ただ、それでもクラウドで用いられている技術を広く浅く体系的におさえる役割は十分に果たせる一冊だと思います。

    3 部構成で、1 部がクラウドの概要、2 部が大手の各サービス(Amazzon EC2、Google App Engine、Force.com、Windows Azure)の解説、3 部がクラウドを支える技術について書かれています。3 部は 5 章構成で次のような内容。教科書のような内容となっています。

    8 章: サーバクラウドとスケールアウトクラウドを比較し、スケールアウトクラウドの特徴について解説。
    9 章: 分散キャッシュ技術、仮想化技術を用いたインフラ構築(イメージのバックアップやデプロイ)
    10 章: Iaas(Eucalyptus。ノードコントローラ、クラスタコントローラの役割や API が中心。2010 年の本なので、OpenStack や CloudStack の解説はなし)
    11 章: 分散処理フレームワーク(MapReduce や楽天の ROMA)
    12 章: Hadoop の導入(インストール、設定、利用方法)

  • クラウドってなんぞと思って読んだ本。細かいことはわからないけれど全体をつかむにはいい本だったと思う。

  • クラウド〜ビッグデータが分かりやすくまとめられてよし

  • 「クラウド」を代表するサービス、「クラウド」を支える技術を網羅的に紹介。

    GAE、AWS、Force.com、Window Azureでどんなサービスが提供されているのか、どんな特徴があるのかがわかりやすくまとめられている。ただ技術的な解説としてはサーバ仮想化、分散処理技術について多少触れられてはいるが概要程度。

    「クラウド」の流れと可能性を感じさせてくれる本で、ユーザー企業の情シスとかが技術力をつけてがしがしクラウドサービスを使い始めたらSIerとか困るだろうなぁと思った。

    SIerは先手をとってサービス導入のコンサル、アーキテクト的な立場でソリューションを提供し、自分たちがいないと成り立たないよう仕向けるのだろうけど、ユーザー企業としては丸投げしないでもっと積極的に学習してSIerを駆逐していく勢いが欲しいところなのではないだろうか。

    楽天のような取り組みが普通の製造業、流通業、サービス業なんかで現れてもおかしくないと思う。良品計画とかやりそうだけど。

  • 震災によって必要性は高まったとは思うが、ほんの数日前にクラウド上のデータ消失の事故が起きていることを考えると、当然のことながら何にどう使うかをちゃんと考える必要がある。

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