分析力を駆使する企業 発展の五段階

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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822284336

感想・レビュー・書評

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  • 企業の分析担当は勿論、アプリ販売やデータビジネス従事者は必携の書。
    分析は分析家だけのものでなく、民主化していく必要性があり、そのプロセスを詳細にフレームワーク化。実際のコーポレート事例もかなりの量が盛り込まれており、唯一無二かと思われる。

  • 最近何かと話題のビッグデータ。
    たくさんあるデータを分析し、新しいビジネスに繋げることが望まれるが、
    実際には出来ていないところが多い。

    「とりあえず集めてみたけど、何をすればよいか分からない」
    そういった声が多いそうだ。
    本書は、分析力がある企業は強いとの視点で書かれているが、
    読んでみて改めて感じたのは、
     目標意識が高く、現実と向き合う企業が強い
    ということ。

    目的の結果が得られるかにまい進することが出来るため、
    「何をすればよいか?」と露頭に迷うことが無いし、
    解析した結果がたとえ悪くても真摯に受け止め、
    対策を講じることが出来るからデータ解析する人たちも
    やりがいを持って仕事を続けることが出来る。

    上記のように一体感を持った企業が増えると良いですね。
    流行りにのらず、まずは何のために集めるか?から考えたい。
    少しずつ、かつスピード感を持って取り組むことが大切。

    印象に残った内容:
    ・探究なき決定は下す価値が無い

    ・分析で出来ること
     1. 変化の激しい時期や困難な時期に事業のかじ取りを助ける
     2. 成功の要因を明らかに出来る
     3. 多くの業務プロセスで新しい発見、国立的な実行、価値の拡大を
       実現でき、全体としてIT投資のリターンを高められる。
     4. コスト削減と効率改善を実現する
     5. リスクマネジメントに寄与する
     6. 意思決定の質を高める

    ・組織の分析力を支える要素:DELTA
     D(Data):
      自社にしか無いデータを見つけよ。
      全社で統一すべきデータ(識別子)は何か見つけよ。
     E(Enterprise):
      常に個ではなく、チーム、会社としての視点を持って行動せよ。
      会社として最も投資すべき分野に注力せよ。
     L(Leadership):
      データに基づく意思決定を意識せよ。
      率先垂範であれ。
      分からない者を見捨てるのではなく、教え・気づかせよ。
      上記を実現するためのコミュニケーション力を高めよ。
     T(Target):
      顧客価値の向上に繋がる分野をターゲットにせよ。
      恐れずに実験せよ。
     A(Analyst):
      チャンピオン、プロフェッショナル、セミプロフェッショナル、
      アマチュア、どれが良いとかは無い。
      上記4タイプのアナリストを適材適所に配置せよ。
      ※ちなみに私が目指すべきはセミプロフェッショナル。

    ・ターゲットを決めるときは、大きな枠組みで考えること。

    ・プロフェッショナルとセミプロは出来るだけ現場の近くに配置すべきだが、
     反面、アナリスト同士の距離も近いことが望ましい。
     このジレンマを解消する組織づくりが重要。

    ・分析を業務プロセスに組み込むときに遭遇する困難な課題
     1. どこから手をつけたらよいか分からない
       ⇒着手すべき箇所の特定から分析を開始する
     2. 重要なデータが入手出来ない
       ⇒分析が如何に効果があるかを啓発する
     3. 分析プロセスを組み込むことを理解してもらえない
       ⇒相手の理解度に合わせて説明し続ける
     4. 分析担当者のトレーニングに時間がかかる
       ⇒時間がかかるのはやむを得ないので、早期から教育に取り組む
     5. 分析基盤を作っても使ってもらえない
       ⇒質の高いフィードバックを得られるところから段階的に導入する
     6. 終わりが見えない
       ⇒終了の目標値を決めて取り組む
     7. 外部とどこまで共有したらよいか分からない
       ⇒プロセスは共有し、コアとなるアルゴリズム、モデルは共有しない

    ・分析文化が根付いた企業の特徴
     1. 事実を求める
     2. パターンを発見し、根本原因を見つけようとする
     3. 出来るだけ詳しく分析する
     4. 常にデータを探している
     5. 否定的な結果も認める
     6. 分析結果を意思決定や行動に反映させる
     7. 現実的な姿勢で臨む

  • 時間軸(過去、現在、未来)×(既知、未知)で分析で何ができるか表現したところはなるほどと思った。例えば、現在・既知だったらアラート、現在・未知だったらレコメンデーション。分析の目的を考える上で、参考になるフレームワークだ。

    分析でカギを握るのがDELTA(D:データ、E:企業レベルでの取り組み方、L:リーダーシップ、T:対象、A:アナリスト(人材))だというモデルも優れていると思う。だが、結局のところ分析の成熟度が上がるにつれて、局所的なものから企業横断的なものが必要になってくるという話で、論調が単調になり、若干飽きた。

    『BI革命』はこの本の影響を受けているように感じた。時期的に原著かもしくはダベンポートの前著に影響を受けているのかもしれないが(まさか逆の影響関係ってことはないだろう)、日本的にわかりやすく解説してくれているので、さらっと読むのであれば『BI革命』の方がおすすめ。

  • 河本さんの本から流れてきました。
    分析を強みとするための要件(DELTA)の説明、その中で出てくる分析のターゲットの梯子や、アナリストの分類など、考え方の部分で大変勉強になりました。自身の業務の中でもオーバーラップすることが非常に多いです。
    実際に活動に移すうえでのポイントは、実践が伴っている本が他にもありますが、ある種アカデミックな考え方の部分は、この本は非常に参考になると思います。

  • 自分には難しく消化不良でした。

  • 分析の文化のない企業で分析を根付かせるにはどうしたら良いのか?についてこれでもかというほど明瞭に書かれていた。

  • 前著の分析力を武器とする企業のほうが、今の自分にはヒントが多かったかな。

  • 重要なのは意思決定の質を高めること。分析の目的を明確にすること。

  • 図書館で借りた。分析駆使できてない

  • 分析で答を出す六つの問題 ―
    http://ec.nikkeibp.co.jp/item/books/P84330.html

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著者プロフィール

米バブソン大学教授。デロイトアナリティクス シニアアドバイザー。経営とIT をテーマに長年研究を行っており、これまでハーバード大学やシカゴ大学などで教壇に立つ一方で、マッキンゼーやアクセンチュアなどの企業で研究チームを率いた経験も持つ。データ分析をビジネスに活かすことを早くから提唱。2008 年の著書『分析力を武器とする企業』(日経BP 社)では分析力を磨くことが企業にとって競争優位になりつつある現象を取り上げ、ベストセラーとなった。また2009 年に国際分析研究所(IIA)を共同で創業し、リサーチ・ディレクターを務めている。

「2014年 『データ・アナリティクス3.0 ビッグデータ超先進企業の挑戦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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