LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる

制作 : 篠田 真貴子(監訳) 
  • 日経BP
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  • Amazon.co.jp ・本 (504ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822289003

感想・レビュー・書評

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  • 聴くことってものすごく大切。自分が話すことよりも。ついつい「自分が自分が」と、人が求めてもない話題をずっとしてしまいそうになることがある。またそういう話を聞くとうんざりしてしまう。
    「深く話を聴いたことがある人とは、久しぶりにあっても昨日のように戻れる」と言うことに実感を伴って納得。何年も会ってなくても、会うとすぐに話が尽きない友人っている!
    村上春樹が女性を口説くとき大事なこと3つをこう言っていた。①美味しいものを食べさせる、②褒められることなら何でも褒める、③相手の話をちゃんと聞いてあげる。簡単なようで難しいと思う。特に「話を聞く」。アドバイスや意見なんていらない、ただただ「そうか、そうか」「大変だったね」「うんうん」と聞いてくれる人がいたら、好きになっちゃうかも♡

  • 「聴く」ことに対する意識の分散への警鐘の書。
    「Listen」と「Hear」は本質的な意味で異なる。
    僕らは「Listen」する内容や相手を「Hear」していないか?
    その「Listen」は本当に「Listen」か?
    そういったことを気づくきっかけになった。

  • LISTEN
    ケイト・マーフィ

    ∞----------------------∞

    500ページある分厚い本ではあるけど、内容は難しくはなく着々と読めた。聞けと言う割にかなり話す著者だけど、分かりやすくするために事例を入れるとこうなったのか。300ページくらいにまとめられそうな気もした。

    ●人の話をしっかりと聴くことで、自分の知らなかった分野のことが知れることもあるし、会話も面白くなる。
    ●人の話を聴きながら、「なんて言おうか」と考えがちだが、聴き終わってから「考えさせて」、分からなければ「なんと言っていいか分からない」と言ってもいい。
    ●人として成長する唯一の方法は、反対意見に耳を傾けること。苦痛だが、人生を正確に見ることが出来るようになる。
    ●自分の聞きたいようにしか聞かない人は騙されやすい。優れた聞き手は騙すことも、騙しを察知することも得意。
    ●つじつまの合わない話は放置しない。
    ●下手な聞き手はずらす対応、優れた聞き手は受け止める対応。話を受け止めた上で、意味付けしたフィードバックを返す。「だよね?」など、自分の求める答えが返ってくるような質問はずらす対応と同じ。
    ●アドバイスをしだす人はきちんと相手の話を聞いていない。相手の感情を苦痛に感じて説得しているだけ。自分が思いつく解決策は自分がその人だったらどうするかであって、自分はその人ではない。
    ●右耳は言葉を聞き取り、左耳は感情を聞き取る。左利きはこの逆。
    ●聞き取れない言葉は脳が勝手に補い、空耳に繋がる。
    ●速読が流行ったように速聴が流行り、会話の僅かな陰影を味わう能力を失いつつある。
    ●テーブルに携帯電話が置いてあるだけで深い話をする気がおきず、聞く価値のない話が進み、聞くのを辞め、遂には携帯電話を見てしまう。
    ●ポジティブなうわさ話には似た行動をとろうとし、ネガティブなうわさ話には自己肯定感が増す。うわさ話でショックを受けるとそこから学ぶ傾向がある。
    ●人は聞いたことよりも聞かなかったことに後悔し、言わなかったことより言ったことに後悔する。
    ●人が会話に抱く期待「質」「量」「関係」「様式」。沿わない人は話し下手と言うより聞き下手。

    太文字にわざわざ波線使ってあるしつこさが気になった。

    2024/05/01 読了(図書館)

  • 分厚い本でしたが、文字の圧迫感がなく、表現も優しく、楽しみながら、読み進めることができました。
    読んで良かった。また、読みたい。

    具体的な事例が多々あり、良い聞き方の価値について納得がいきました。
    良い聞き手になりたい、と思うし、
    良い聞き手に自分の話を聞いてもらいたい、と思う。

  • コミュニケーションにおける「聞き方」については、これを読めば良いかと思います。小手先のテクニックといった部類ではなく、なぜ聞くべきなのか?聞くことによってどんな効果があるのか?といった我々の日頃のコミュニケーションのスタンスを変えてくれるような一冊です。

    かなり分厚いですが、じっくり読むもよし、要点も掴みやすいので要点だけ読むのもよし、まずは手にとってみてください。

  • 篠田さんと深井さんの対談を見たことがきっかけで読むことにしました。傾聴が大切だということは理解していたつもりでしたが、さらなる発見がたくさんできました。
    特に親しい間柄こそ聞くことを大事にしないという話には衝撃を受けました。家族の話をよく聞くようになりました。
    個人的にはこのデバイスごあふれる世の中でこの本をここまで読み進めてくれてありがとうってところがお気に入りです。

    この本に出会えて傾聴に関しての考えがより深まりました。

  • 多くの人にインタビューしてきた著者がまとめた、「聞くことにまつわるトピック集」。
    科学的な裏付けもありますが、聞き方について学ぶというよりは、いろんなエピソードを楽しむ、という印象でした。
    とにかく長い、でも読みやすい内容です。

    傾聴とは本当に聞いているのではなく、聞いているように見せかける技術、というのは耳が痛い。

    聞くことの核心は何が重要かを探り当てること。「この人はなぜこの話を私に聞かせているのだろう?」と自問しながら聞く、は心がけたい。

  • Listen
    人の話を聞くときに携帯を見ない。ゴシップの見出しを眺めるような態度で聞かない。
    親子の間で悩み事や考えていることを共有する経験が大事。共鳴や同調の経験。
    聞くことは教えたり、影響を与えたり、批評したり、評価することではない。相手の心と頭で何が起きているかをわかろうとすること。
    生きた実感を味わわせてくれるのは不確実性。決まり切った日々と違う日を過ごしてみる。
    良い聞き手は話し手と同じ感情になって聞ける人。相手の視点を認める。
    気が散る最大の要因は、次に何を話そうか考えている時。優れた聞き手は余っている処理能力を頭の中の寄り道に使わない。理論的にも直感的にも相手を理解するために使う。
    相手に対して自分の役に立たないと思っては交渉に失敗する。好奇心を持つこと。自分が間違っているかもしれないという可能性を考えながら聞く。
    相手の考え方には理由があり、そこから何かを学べることもある。
    優れたチームはメンバーの発言量が等しくなっている。みんながみんなの話を聴く姿勢がある。
    台本のような話をしても人の頭には残らないが、プライベートな話が入るとつい聞き耳を立ててしまう。
    優れた聞き手はずらす対応ではなく受け止める対応をする。聞いた話を広げる反応。
    自分が賢いと思われるための質問の仕方をしない。知らず知らずのうちにマウントを取ろうとしていないか。質問はできるだけオープンな聞き方にして、回答を狭めない。子供にもタスクをうめるための質問ではなく、回答の自由度が高い聞き方をする。

  • 「聴くこと」の大切さについて書かれた本は多数あり、何冊か読んだことがあるが、この本がこれまで読んだ本と違うのは、科学的根拠が多く示されていたこと。

  • この日本語の本を読んだ後、原書で読んでいる。タイトルが面白い。原題は、You're Not Listening. (あなたは聞いていない)。だから、「リッスン(聞きなさい)」になるのだけれど・・・。そして、いい邦題だと思う。このタイトルにしたのは、センスがいい。優れた聴き手であることは、とても大切だと学んだし、詐欺師が優れた聴き手であるというのは、さもありなん、と思った。

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著者プロフィール

ヒューストンを拠点に活動するジャーナリスト。ニューヨーク・タイムズ、ウォール・ストリート・ジャーナル、エコノミスト、AFP通信、テキサス・マンスリーなどで活躍。健康、テクノロジー、科学、デザイン、アート、航空、ビジネス、金融、ファッション、グルメ、旅行、不動産など、多岐にわたるトピックを執筆。特に人間関係や、人がなぜそのように行動するのかを、科学的にわかりやすく解説することに定評がある。

「2021年 『LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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