- Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822710040
作品紹介・あらすじ
70年代、80年代、そして90年代に息づくデマルコの「DFD」。構造化技法から、データ中心アプローチ、オブジェクト指向技法へとさまざまな開発手法が登場するなかで、データフロー・ダイヤグラム(DFD)、データ・ディクショナリは、あらゆる手法の提唱者が用いてきたモデル化技法である。ソフト開発の永遠の名著。
感想・レビュー・書評
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データフロー図(DFD)をちゃんと学ぼうと思い購入した。
読んでみれば、関数型プログラミングのモデルとして本書の構造化設計は非常にフィットするように感じられる。
データ・ディクショナリは代数的データ型、DFDのプロセスは関数である。
また、DFDが、ソフトウェア内部だけでなく、ソフトウェアを使用するシステム全体をモデル化するためのものだというのも知らなかった。ユースケース図の代わりにDFDを使ってユーザーワークフローからシステムの設定まで落とし込むのも良いかも知れない -
・軽妙なエッセイのイメージが強いデマルコも昔はこんな硬い本も書いていた。(でも文章はデマルコ節。
・小さく分割、インターフェースを重視(=内部を見せない)、変化に柔軟に対応など、構造化分析の本とはいえ、その後のオブジェクト指向、アジャイルへと通じる萌芽が随所に感じられる。
→もしかしたらソフトウェア開発の目的は昔から変わっていなくて、目先の手法だけが変っているのかもしれないね
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『ピープルウェア』『ゆとりの法則』といった、ソフトウェアマネジメント関連の著作で有名なトム・デマルコ氏が79年(邦訳は86年)に記した、ソフトウェア開発の名著。本書が原典でもあるDFD(データ・フロー・ダイヤグラム)を用いた業務分析の方法について解説されており、また構造化というタームを中心に置くことでDFDによる分析からデータ構造などの設計、そしてプログラミングへの実装といったプロジェクトの一連の流れというものを体系的に落とし込んでいく。
何よりも有益だったのが、上記でも触れた情報処理試験で聞いた事のある用語というものが本書で次々と体系化されて用いられていくこと。分析ではDFD、データ・ディクショナリには正規化、モジュールに対してはトランザクション分析、テストについてはトップダウンテストといったように、これまで点で覚えてきた設計技法を意味づける事で関連性を持ち、線となって頭の中に入っていく喜びは格別ものだった。
ソフトウェア開発というものは現在オブジェクト指向が主流となり、構造化については軽視されがちな兆候があるものの、それでも構造化的手法が決して非効率になった訳ではない。手法というものはその開発規模によって選択されるものであり、それゆえ構造化手法が有効となる開発規模というものも存在している(そもそも、オブジェクト指向言語は1967年には既に作成されている)。400ページ近くあり、内容の密度も高めだが、構造化パラダイムについての集大成でもある本書は確実に読んでおくべき一冊。 -
原書の出版が1978年というから30年近くも前の本。
でも、「ソフト開発の永遠の名著」とされるだけある内容。
オブジェクト指向の前に知っておくべきSEの常識、必須知識で、この先も古くなることは無い。 -
大昔に設計技術を習得するために購入。
自分のスキルの低さで何度も挫折。
本棚で眠っている。