満員電車がなくなる日: 鉄道イノベーションが日本を救う (角川SSC新書 29)

著者 :
  • KADOKAWA(角川マガジンズ)
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本棚登録 : 266
感想 : 58
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  • Amazon.co.jp ・本 (174ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784827550290

作品紹介・あらすじ

他人と体を押し付け合い、へとへとになりながら通勤電車に揺られる毎日。そんな生活にうんざりしながらも、いつしか諦めてしまっている人は少なくないだろう。しかし、著者の提案する3つのイノベーションを実現すれば、満員電車はなくなり、日本のサラリーマンは本当の意味で豊かな生活を手に入れることができる。鉄道大国ニッポンが長年頭を悩ませてきた最大の問題「満員電車」をあらゆる角度から検証し、旧態依然とした日本の鉄道業界に一石を投じる、渾身の一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 満員電車をどうなくすかという主題に対する考えや答え自体にはそれほど興味をひかれなかった。そもそも電車に乗って会社に行くなんていう働き方をかえればいいだけの話だから。
    どちらかというと道路(車社会)との比較がおもしろい。道路財源は車を利用する人から徴収する特定財源だけでなく、国民全員から徴収した税金からなる一般財源からもなる。線路や電車は運賃から財源を捻出する。つまり道路(車社会)は車を使わない人の税金に頼っていて不公平ということ。固定資産税も払っていない。
     なんだか最近はAmazonによってヤマト運輸が大変な思いをしているという話があるが輸送をトラックに頼るということ自体ナンセンスなのではないかと思えてくる。大量輸送は貨物列車で行うようにシフトし、末端の輸送はトラック以外の手段で実現すべき。

  • ●鉄道においては公共性が高いとの見方から常に運賃が抑制されてきた。そのため、十分な供給を実現するために必要な資金の確保ができなかった。あるいは供給に応じた需要を抑えることができなかった。そのため満員電車が続いてきた。
    ●ピークは昭和40年。300%前後。
    ●民営化以後、本州3社が値上げしたのは、消費税導入と税率変更時のみ。
    ●総二階建て車両の提案
    ●新たな信号システムの導入により運行本数を2倍強にする。2階建て車両の導入。駅の二層化にはコストがかかる。
    ●割増料金による着席サービスのマーケット。
    ●ICカードで座席が引き出る。

  • 満員電車に乗る度に不愉快な目(それも日常に味わう中では最上級の)思いをする時と余裕で座れる時に価格差がないのは感情論として納得いかないなぁと思っていたら、鉄道会社の方も対策は考えていたみたい。

    二層式だとかICカードによる課金式座席とかアイデアが練られているのだけれど、それでホントに緩和になるのかなぁ。

    前者については上手くいけば乗車数が倍になるので、緩和されるかな?とは思う。
    が、全ての駅の工事と車両の整備を考えるとコスト掛かりすぎて実現しないだろう(ラッシュ時しか有効でないものに、それだけの金かけるか? 会社にとって増益と直結する投資でもないであろうし)。

    後者については、感情の捌け口にはなるかもしれないが、座席の数はドラスティックに変わらないわけで抜本的には何の解決もしないと思う(むしろ金を払ったのだからと席を譲ることが減少してもっと殺伐するのでは?)。

    歴史も踏まえているし著者は"鉄ちゃん"なんだろうなというのが伝わってくる。

    "痛勤電車"のデータをみると緩和されていることが伺えるが、一番ひどい時期は高度成長期に重なる。

    モーレツに働いて上に電車でもボロ雑巾のように扱われながら日本を支えていたのか…。
    それを思うと昔のサラリーマンは凄いなぁ。

  • 電車好きなんだなぁというふうにも思える本。満員電車をなくすことに対する具体的アイデアから、車の適正費用負担にまだ話は広がる。なかなか、興味深かった。



  • mmsn01-

    【要約】


    【ノート】
    ・新書がベスト

  • 鉄道営業法熱い。。。
    世紀の悪法だろ。。。

  • 政策によって安過ぎる運賃に抑えられたから、輸送力が足りない状態にあるというのは、尤もな指摘。

  • 小池知事の2階建て電車構想のネタ本。

    発想は興味深いが、実現性は疑問。

    電車の現在地測定装置や起動方法の変更は可能性ありか。

  • 書かれている改善策等の実現は難しいと思うが「考え方」「思考の実験」としては良いと思う。

  • 2013年にWeb記事を見て、とても気になっていた一冊。やっと読むことができました。都内への通学や通勤に電車を利用したことのある人ならば誰もが感じたことがあるであろう不安、不満、不快感。それらを一掃するアイディアが「ロマン」と「具体性」を兼ね備えた状態で提案されています。本書を荒唐無稽な夢物語と捉えるか、未来を変える預言書と捉えるか。どちらもあり得ると思います。読者の感想が二分するのは、良書の証。

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