落語家はなぜ噺を忘れないのか 角川SSC新書 (角川SSC新書 52)
- 角川SSコミュニケーションズ (2008年11月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
- / ISBN・EAN: 9784827550535
作品紹介・あらすじ
落語家が高座に上がるまでにやっていること、高座の上で考えていることを、自らをモデルに明かす。タイトルの「落語家はなぜ噺を忘れないのか」に始まり、「どうやって噺を面白くするのか」「どんな噺が難しいのか」等々、落語にまつわる創意工夫を公開。あまり明かされることのない、落語家の頭の中、手の内を見せる。祖父であり、人間国宝ともなった五代目柳家小さんからの教えも随所に登場。柳家一門および一門を超えて受け継がれていく落語の伝承が感じられる一冊。
感想・レビュー・書評
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能の謡は節がある。落語は節がないものの、口調のリズムの流れがある。なので、忘れないのだろう。
教えられたものを自分のものにする過程(守破離)の説明が興味深い。
落語家の文章は読んでいてリズム感があるものが多いが、本書も例に漏れない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
新書本だし、タイトルからして記憶にまつわるものなのかと思って、パラパラと読みはじめた。ぜんぜん違った。裏タイトルは「わたしと落語」なのではというくらい、どっぷりの落語論。
噺の覚え方、演出のしかた、稽古のしかたなど、落語にまつわるあれこれを、ここまで明かした本を読んだのははじめて。柳家花緑さんの落語と同じく、ユーモアとサービス精神あふれるわかりやすい文体で、するすると読める。文字に書き起こされると、人によってここまでネタの演出が違うのかと驚く。
自筆の持ちネタ帳に歴史がかいまみえて、ドキドキする。随所に柳家小さん師匠、柳家小三治師匠などがでてくるのが胸熱。 -
題名はかなりミスリーディング。
花緑氏の落語論。
噺の具体的な覚え方を知りたかったので、How To 要素はほとんど無かったのは残念…
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自己啓発
思索 -
<a href=\"http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20081125/178213/\">30分のネタを4分半にするには〜『落語家はなぜ噺を忘れないのか』 柳家花緑著(評:朝山実):NBonline(日経ビジネス オンライン)</a>
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落語に向き合う姿勢、高座の上で何を考えてるのか。同じ噺でも、噺家が違えば雰囲気が変わってしまうこと。また重ねた人生でも変わっていくこと。落語を聞きたい。
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著者の落語人生と落語に対する様々な思いが詰まった本。
読むと落語が聞きたくなる。
ちなみに著者は噺をイメージで覚えているので忘れない模様。他の落語家も同じだろうか。 -
柳家小さんの孫、花緑が書いたエッセイ。まず、タイトルがいい。タイトルだけで買いたくなり、中身も分かりやすくていい。肝心の、「なぜ忘れないか」は結局のところよくわからないが、話の作り方、古典への寄り添いかた、はとても興味深く読めた。
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謎の書き込みに惹かれBOOKOFFで購入
なぜ「2~5回さらえば高座にかけられるネタ」に追加書き込み?
かなを振るのはいいけど時々間違ってる
勝手にセリフを書き足したり
なんなんだ
花緑さんはとっても真面目そう
…めんどくさそう(笑)
今書いたら少し違うんじゃないかなどと思いつつ -
柳家花緑さんの『落語家はなぜ噺を忘れないか』読了。記憶術の本かと思いきや花緑さんの落語に対する姿勢の話が大半で興味深かった。花緑版『笠碁』全文収録。