- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784828411279
感想・レビュー・書評
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護憲、ゴケン、ごけん!と騒いでた左翼らも改憲に改宗。と、思ったら改憲、カイケン、かいけん!と騒いでた右翼らは護憲に改宗。
しかしそもそもの憲法についての見識が共に低いのが問題。
憲法と憲法典の違い、憲法と法律の違いも分からず憲法論議なんぞ出来る筈もなく、況してや立憲主義の意味も分からないままの改憲論なんぞ論外。
本書は真正保守主義のパイオニア、中川八洋教授の保守主義の立場からの改憲案。
前著に当たる「新•日本国憲法草案」をまったく新しくした憲法案と憲法理論としてまとめられたものなので前著よりこちらをオススメする。
既に中川八洋ファンならすんなり読めるが、特にファンでもなく単に憲法について知りたいだけの方だとちょっとキツいかも。
始めに中川教授の改憲案が出されており、現行憲法の問題点や左右の改憲案を論駁する体裁をとっている。
真正保守主義からの改憲案では左右どちらの改憲案も論駁することになるが、それそもそも左右どちらも全体主義から派生していることに由来する。
つまり右翼と言おうが左翼と言おうが共に「設計主義的合理主義」から生まれた兄弟なので結局は個人の自由を奪い祖先からの叡智を破壊するものだからである。
しかし憲法の成り立ちから考えればどうしても保守主義にならないと憲法の存在意義がなくなる。
なので左右の改憲論はどちらにしてもソ連のマルクス•レーニン主義的かドイツのワイマール憲法的なものになる。
結果、恐ろしい事が起こることは歴史が証明している。
また現行憲法はGHQ憲法と言われるように占領下において押し付けられた憲法であるが、GHQのニューディーラーやGHQ内にいたコミンテルンのスパイ以上に、日本の美濃部達吉やその周辺の共産主義的な法学者たちが余計な憲法条文を挿入していることや、そして現在も憲法学会がその継承者たちよって共産主義的憲法解釈に染まってることが論証されている。
憲法とはコモン•ロー(歴史と慣習)そのものであり、祖先からの叡智であり、美徳ある自由を守るものである。
それを保守し継承し子孫へと繋げて行くことをこそ義務とするのが真正保守主義と言うのである。
本書はそう言った正統保守主義の立場からの改憲論である。
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およそ五年前に刊行された内容だが、既に外国人参政権の問題について早くも警鐘を鳴らしている。外国人参政権問題の他にも90年代以降の無色透明化することに成功した極左による日本解体の全貌を知ることができる。
戦後のGHQ統治を経て日本に対する怨念を抱いた反日分子の学者とそのシンパらが如何に憲法本質を曲解し日本を亡国へと導くのか。
戦後の日本において築かれてきた欺瞞の数々と近い未来における破壊の末を知る一書。
個人的には中曽根が口では右寄りな発言をし国民を騙し、行動は極左そのものであり背景としては中曽根自身もソビエトの息がかかった人物という点が最も印象に残った。 -
日本国の憲法をどうすればよいのか
それはこれを見れば分かるのです。
もっとも日本が日本らしくなるための
憲法改正論であり、英米法を基本として考えて居る唯一の憲法試案であり、英米法を意図的に排除し勉強していない現在の護憲に凝り固まった憲法学者にも反論が出来ないほど理論武装されているのが文面からひしひしと伝わってきます。
お花畑平和ボケ反戦教信者の方々には全く理解できないでしょう。
平和平和で平和になれば
誰も苦労しないよね?
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いろいろある憲法改正案モノでは、「極道保守」という感じの純潔系。「現実的な」妥協を廃した極論なので、論点が明らかになってとてもよい。