ゴースト・ドラム: 北の魔法の物語 (ベスト・チョイス)

  • ベネッセコーポレーション
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784828849522

感想・レビュー・書評

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  • 再読。何度も読んでるが、いつも一気読み。
    北方民族の昔話は、冷たく厳しい環境のためか、案外あっさりと人が死ぬような気がする。それに代わり、そこに暮らす動物たちの物語は多い。
    これは創作なのでセオリー通りではないが、動物(鎖に繋がれた黒猫だけど)が物語る形式や、魔法の太鼓は、いかにも北方民族らしい。魔法の概念や、学び方は作者の創作によるものと思うが、とても面白かった。

    度肝を抜かれるのは、物語の重要人物がいなくなり、悪がはびこること。これは、歴史の非情であって、自然の非情さではない。しかし、それさえも超越するラストは衝撃的だ。

    この物語は3部作で、翻訳者の金原瑞人氏がクラウドファンディングで出版を呼びかけている。ぜひ読みたいものだが、残念ながら、まだ目標金額は遠い。

    https://greenfunding.jp/thousandsofbooks/projects/2652

    めでたく成立したので、2019年秋頃には新装版で三部作が出版される運びとなりました。

  • 1年の半分を雪と氷に閉ざされた国、冷酷な皇帝に幽閉された皇子、死の国を行き来する魔女、などなどダークファンタジーの要素をたっぷりと詰め込んだ物語です。
    はっきり言ってホラーかと思わんばかりの描写や展開が続きます。人々はあっさりと殺され、主人公の魔女もまたその肉体を失います。でもまるで遠い昔より語り継がれてきた物語のような語りの強さにグイグイ惹かれて一気に読ませられました。暗く重い世界観に妙に心揺さぶられます。
    幽閉されているのが皇子で、それを救い出すのが若き魔女であるというのがいいんですよね。これもまたボーイミーツガール。そんな甘い要素はないんですけどね。

  • 詳細は忘れてしまったけれども氷の林檎は今だって手にとれるほど鮮明な気がする。


    児童書にしてはダーク?な内容だったせいか絶版という憂き目に…
    シリーズとして続編が英語で出ているのですが残念ながら日本語にも疎い自分には
    なかなか手が出せません。
    できれば同じ翻訳の方でシリーズ化してほしいところ!(ハリポタ人気とかがまだあるうちに)

  • 中学生の時に図書館で何となく読んで衝撃を受けた本。

    ある魔法使いと1つの国の王。全く接点のなかったこの2つの物語。それぞれが別々に話が始まり、そして話が進んでいくうちにこの2つが大きく重なりあっていく。
    子供向けといえどもあなどれない。人間の弱さや残酷さがリアルに綴られている。

    私は、卒業後もこの本のことを忘れられず、大人になってから探し歩き、結局取り寄せという形で手に入れた。

    非常に思い入れの強い本です。

  • 容赦ない感じが児童文学っぽく無い
    面白い

  • 容赦無く死ぬ説教臭くないファンタジー。重苦しい雪の世界。

  • 奇想天外

  • う、ううん。
    後味あまり良くないなぁ。
    北の国の雰囲気はとても好きなんだけれど、最終的に主人公たちが行く場所が死の国って何か切ない。
    簡単に生き返られるよりはいいけどさ。
    ゴースト・ドラムという魔法の太鼓が良かった。

  • 1987年カーネギー賞受賞作

    装丁 / 山崎 英樹・前田 浩志
    カバー画 / 中村 仁
    原題 / "The Ghost Drum"(1987)

  • ものすごい量の情報がドドドッとかけぬけていって、お願い。もういっかい見せて!っていう感じだったので、洋書を注文して今待っているところです。

    しみじみ一章ずつ読めばいいんでしょうけど、続きが気になって一気読みしてしまいました。頭の中に映像を浮かべやすい本。映画とかになったらヒットしそうだけど、そうなるとまた、なってほしいような、そうでないような・・・。そういう読者心理が働く感じの本でした。

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著者プロフィール

イギリスのブラック・カントリー工業地帯に生まれる。14歳のとき短編小説のコンクールで入賞して以来物語を書き続け、1987年『ゴースト・ドラム北の魔法の物語』でカーネギー賞、1999年にThe Sterkarm Handshakeでガーディアン子どもの本賞を受賞。翻訳刊行された作品に『エルフギフト 上・下』(ポプラ社)、『12の怖い昔話』、『500年の恋人』『500年のトンネル』(ともに東京創元社)など。

「2020年 『ゴーストダンス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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