作品紹介・あらすじ
「13日後、聖域が大陸を捨てる」-どういうことだ?おれたち人間は滅ぶってことか?大陸を覆う結界に穴が開いた、と領主は言う。穴の場所は大陸の中心、聖域だ。そこから、女神が侵入してくるだと!?いったい何を意味するのか分からない。不確かなことばかりなんだっ。とにかく、おれは聖域に向かう!ティッシは行方不明だが、聖域に向かった可能性が高い。コルゴン、ロッテーシャ、レキも同じくだ。そして、アザリーも。アザリーには言ってやりたいことが山ほどあるんだ!幾多の伝説を打ち立てた旅も、ついに最終章突入!最高潮、ハイブリッド・ファンタジー、第19弾。
感想・レビュー・書評
絞り込み
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魔術士オーフェンシリーズの本編第十九巻にして最終決戦の上巻。包囲された最接近領だが、群れから独立したレキがディープドラゴンを撤退させる。レキと共に聖域を目指すオーフェン一行は、同様に聖域を目指す王都の魔人プルートーと合流し、聖域が何を目論んでいるのかを知る。一方、アザリーはハーティア、レティシャを連れて聖域へ。
ついにプルートーが参戦です。こんな奴だったのか…。そして明かされる多くの謎。下巻も一気に読みたい。
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上下巻合わせたレビュー。
ハーティア登場!久しぶりだなー。
相変わらず口の軽い男で安心する。
でもコミクロンのことを今でも言ってくれるのは彼だけだな…。
コルゴンとのコミカルなやり取り、彼らはやろうと思ってやってるんじゃないだろうけど、面白かった。
あと、チャイルドマンって元最接近領の領主だったのかー。
だから「後継」って言葉が作品内で重要な意味を持ってたんだね。
チャイルドマン教室の生徒たちに、その役割が継がれると。
聖域を覆う精霊魔術の足止め → プルートーやレキ、クリーオウたちだけで侵入、オーフェン置いて行かれる → 聖服の男との対決 → 宿営テントが炎に包まれる
の流れが展開的に熱かった。辛いシーンでもあるけど。
それに比べると、最後は意外とあっさりだったなあ。
まずコルゴンとオーフェンの対決の行方は、アザリーによるハーティア配置よりも、その空間を支配できるロッテーシャとコルゴンの因縁が決め手だったようだ。
しかしロッテーシャとコルゴン周りっていろいろ複雑で心境が推し量れない。
父親を亡くし、愛を求め、復讐に駆られ、無意識に人の精神を支配し(これはレキとクリーオウの精神融合を思い起こす)、聖域に来てからは人形のように「作動」するロッテーシャ。
感情を露わにしてきたキャラだっただけに、聖域での彼女はどうしたんだろうと思うくらい意外な姿だった。
コルゴンはコルゴンで何考えてるかわからない淡白なキャラだしなー。
わからないというか彼の目的は一貫してるんだろうけど、そのためならどこにでも付くし誰を裏切ろうと構わない、殺すこともためらわないのであっちこっちに所属するし、その裏切り者になるし。所属組織と目的が同じだと思ったら、こちらが振り回されてしまう。
彼本人の心情の吐露がないと、考えが読めない。
でも最後にロッテーシャに言った言葉は、たぶん彼女のこと愛してたんだろうな、と思う。
そして結界消失、女神降臨、ディープ・ドラゴンの攻撃。
このシーン、もっと詳しく読んでみたかったなー。
これでオーフェンはぐれ旅は最終回。
ようやくシリーズに一区切りつけられて、良かった。満足。
だけどまたここから、新シリーズなんだよね。
はぐれ旅は、もうちょっとだけ続くんじゃ。
追記:
そういえば玄室での会話で、始祖たちが人間を巨人と言ってるのが面白かった。彼らにとっては地人が人間種のデフォルトなので、それからするとオーフェンたちは巨人なのだった!
なるほど。
http://haiiro-canvas.blogspot.jp/2013/03/blog-post_18.html
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オーフェンシリーズ。話のテンポがいいのと、キャラが好きだった。世界観もいい。
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高校時代、このシリーズをオンタイムで読んでいた頃、友達と「オーフェンって実は正統派ヒーローだよね」という話をしていたのをふと思い出しました。
クリーオウの変化にはちょっとついていけん。
著者プロフィール
1973年東京都生まれ。1991年『ひとつ火の粉の雪の中』でファンタジア長編小説大賞準入選を受賞し、作家デビュー。「魔術士オーフェン」シリーズが累計1000万部を超える大ヒットとなり、ライトノベル作家として活躍を続ける。一方、一般文芸、アニメノベライズ、PCゲームの脚本などにも活動の場を広げている。その他の著書に『機械の仮病』『虐殺機イクシアント』「巡ル結魂者」シリーズなどがある。
「2017年 『攻殻機動隊小説アンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」
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