- Amazon.co.jp ・マンガ (185ページ)
- / ISBN・EAN: 9784832232624
感想・レビュー・書評
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本のたのしみ
児童書の紹介する構成
あなたがオーナーになるか -
14巻まで読み終わった。
気は優しいがモラトリアムから抜け出せない青年と、造詣は深いが対人関係は苦手の変人司書とそれを支える女性司書(元気っ娘、めがねっ娘)の織りなす児童書専門図書館が舞台のお話。
そこを訪れる人生に躓いた子供と親たちに、変人司書がさまざまな児童書をお勧めする。
そして、彼らの人生がまたスムーズに流れ出す・・・。
というのが基本パターンなのだが、登場人物たちもそれぞれにコンプレックスを抱えており、いまだに大人になり切れていない。
いままで、小説に比べると、あんまりマンガとか読んだことのない私だけど、キャラクターの配置の仕方が抜群にうまいと感じた。
キャラクターたちは、一見、普通にいそうで、抱えているコンプレックスも特別なものではなかったりする(家族、友人、仕事、居場所などなど)。
ただ、その凝りを解いていく際に紹介される児童書の紹介の仕方が味わい深い。
作中に紹介されている作品が読んだことなければ「読んでみたいなぁ」と思わせるし、知っているものであれば「あ、こういうところもあるんだ」と気づかされる。特に後者が、個人的には発見の連続だった。
白眉だったのは(ありがちだけど)「星の王子さま」だった。
最初に自分だけで読んだ時は、甘ったるく感じたんだけど(そういう感じ方はそれでアリと思う)、この作品で紹介されていると、作者の背景と併せて違う見方ができたし、今は時間がないけど そのうち読み直してみたいな、と素直に感じることができた。
よく、現代はオトナになりきれないモラトリアムな大人が増えていると言うけど(私のことだ!)、そもそもオトナになれるというのが幻想で、自分の中の子供的な部分を忘れてしまうことがあっても、完全にそことの繋がりが切れてしまうことはない。
むしろ、そことのつながりが完全に絶たれてしまうと、人生のおける大事な命脈の一つが失われてしまうことを意味するのでけっこう一大事じゃないかと思う。
その「ヘソの緒」的なものをときどきは振り返ってつなぎ止めるために、児童文学作品というのはマイルストーンなのかな、と感じた。
児童文学に興味がある人には全般的におススメ。
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2018.6月。
絵本やら児童文学の話がたくさん出てくるめずらしい漫画。本に対する考え方が勉強になる。絵があんまり好みじゃないのが残念ー。
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読書が好きになる良書。自分もこれで本が好きになりました。
星の王子様を読みたくなり、そして面白かった。
絵も綺麗だし、漫画好きなら、ぜひ一度読んでみて下さい。 -
私立図書館の一風変わった司書が本を紹介することでゲストキャラに大きな影響を与えていく、といった話。主人公・御子柴のキャラ付けがかなり独特で、ただ優しい人という形で描かなかったのが上手い。最初の悩み解消相手がレギュラーになるのは良くある流れだが、それが社会人の男性というのもなかなか独特だ。
元々の本の知識がなくても楽しめるよう詳しく書いてくれているので、本作の話に集中することができてよい。
ただ現状悩みの解消相手も少々極端なので、もっと自然な悩みを題材としてくれる話が来て欲しいと思った。 -
御子柴さん…!
ぶっきらぼうながら愛に溢れていてすごくいい…!
図書館はロマンがあるやねー -
自分にもこんな司書さんとの出会いが子どもの頃にあったらなあ・・と思った。本は大好きですが、引き出しを広げてくれるのはこういう人たちだよなあ。もっともっと本と出会いたくなります。
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私立図書館を舞台に、実在の本(主に児童書の棚に置かれているようなもの)にまつわる小さな事件やエピソードを描く。
実在の本を扱ったもの、という意味では「本屋の森のあかり」(磯谷友紀)、「夜明けの図書館」(埜納タオ)などと同じジャンルか。登場人物のイメージはだいぶ違うけどな・・・。
自分自身としては、「本屋の・・・」や「夜明けの・・・」は結構続きを追いたくなったが、これはそこまでにはならなかった。今のところ、児童書にそれほどそそられないからかもしれない。
個人的に「児童書ブーム」が来れば、また戻ってくるかもしれない。 -
某飲料メーカーのアプリで知りました。
淡々と物語が進む内容ですが本好き、図書館好きにはたまらない一冊だと思います。
マンガを読まない本好きの友人に薦めてみようかな? と思わすストーリーです。