東大のこと、教えます: 総長自ら語る!教育、経営、日本の未来…「課題解決一問一答」

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  • プレジデント社
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  • Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784833418492

感想・レビュー・書評

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  • 先代の東大総長である小宮山氏(現・三菱総合研究所理事長)が、現役の東大総長であったころに出版した本。東大に関する様々な疑問に正直に答える、ということで、当時は結構話題になっていた。自分の月給まで答えてしまうという赤裸々ぶり。もっとも、主要な国公立大学の学長の俸給は、実はどこかで公開されているみたいだが。まあ、このクラスの人たちは、お金のために働く(私のような)労働者ではなく、国家や社会に貢献するためのボランティアみたいなものだから、収入の多寡を語ること自体がナンセンスなのかもしれない。

  • 騙されたと思ってアマゾンのコメント欄をちらっと見ていただけると嬉しい。難しい本じゃありません。楽しみながらすぐ読めます。それでいて読んだ後は、「ものごとはこれぐらいの高さで考えなくちゃあかんね〜」と、ちょっといい映画を見た後みたいに、聡明な視点を手に入れたような感覚になるはずです。おすすめです。

  • 小宮山元東大総長に対し節立てで質問を投げかける体裁となっている。タイトルからして胡散臭いが、質問をされる人物だけあり内容自体はそこそこ堅実なものである。「そこそこ」というのは質問内容がやはり俗らしいところで、いかにも日本人が気にするような大して本質をつかない体面にこだわるようなものが多いが、そこに客観的視点を交えて答える小宮山氏はさすがである。
    現在の世界の(主に先進国の)大学事情とそれに関連した東京大学の取り組みなどを簡単にさらうには良い本。本書の5割くらいはお金の問題が占めているように感じたが、大学の「経営」という立場から大学を覗けるという点では面白い。優秀な学生や研究者の獲得、学習・研究環境の改善、企業との関連等、日本の大学が抱えている問題を概観できる。

  • 当時、東大の総長だった著者の東大自慢や独り言。受験生なら勇気が湧くかもしれない。巻末の梅田望夫との対談も期待はずれ。もう少し日本の未来への提言があっても良かった。

    評価の難しい本。東大に行きたくなる度は高いかも。

  • 虚勢を張っている感が強い感じがする。
    例えば、
    ・欧米の大学とは競争しない、と言いながら
    ・世界の知の頂点を目指す、と主張している。欧米と戦わずして、どうやって世界の頂点に立つのであろうか?矛盾している。それともその発想が東大特有の幻想なのであろうか。
    東大は、世界を目指すよりも、日本のために、まともな官僚を養成する機関(専門学校)になった方が日本にとっては遥かに役立つと考える。
    世界を目指すのは資金が豊富にある私学がやるべきであって、国に主導権を握られている東大には無理。筆者も主張しているように未だにビジネススクールが実現されないのがその証拠であろう。

  • 一問一答形式で、(たぶん)一般の人々が思っている疑問に答えてくれている。

    文章は簡潔で読みやすく、数値を元に解説してくれているので論理の飛躍がない。

    東大の世界ランキングは当時16位(現在は12位くらいだっけ)だけど、それは英語圏の人が作成したランキングだし気にするなとか、ハーバードの年間予算は3兆円で東大は2千億円だとか、日本を課題解決先進国にしようとか、大学院の学生成績上位者六分の一に年間奨学金200万を与えるとか!(俺にくれ)

    東大の学生は一読すべし。

    東大には予算が足りない。国内海外の優秀な学生を引き付ける奨学金制度、授業料免除制度、研究予算などなど。(去年からドクターの学費が0円になった。)一般人は国の予算半分以上もらってるからいいじゃん、とか言うかもしれないけど、当然だから。日本一の学校ですよ?それぐらい優秀な人間が集まるのだから予算が偏って当然。

    ぜひ、理系の待遇を改善してくれ。俺らそこら辺のサラリーマンより働いてるから。無給で。

    小宮山総長「仕事を早く切り上げることに限る。」

    今日もQOL重視(゜Д゜)
    東大が法人化された04年にちょうど入学できてほんとによかった。

  • 2008/3/31
    東大総長の小宮山氏が世界的な視点から日本が,そして東大がどうあるべきかということを語った本。国立大が独立行政法人化し,総長や学長の役割は今までとは異なるものになったと思われる。国際的な地位を高めるためには,もちろん個々の研究者が努力する必要があるが,将来的な人材を育成するという面で,大学教育をより質の高いものにしていく努力も欠かせない。この本を読み,小宮山氏はグローバルな視点と経営者的な視点を持つ方だと感じた。

  • 東大のことを中心に教育、経営、日本の未来について一問一答していく本である。
    東大はもちろんのこと、日本、世界のことについて知る大変よいきっかけとなった。
    また、小宮山さんの前向きな考えはすごく頑張ろうという気にさせる力を持っていると思った。
    内容については、世界の中での日本の立ち位置や、何を強みにしていくか、世界(特にアメリカ)の実態(人種差別等)など
    問題解決能力や、知の構造化、またそれらの共有などが大切だとあらためて感じた。

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著者プロフィール

前東大

「1990年 『速度論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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