- Amazon.co.jp ・本 (752ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834004007
感想・レビュー・書評
-
2014年夏の自分への課題図書。
森見登美彦氏がいろいろなところでおすすめ本として紹介していたので読みたいと思い、古本屋さんで購入したのですが、2年ほど本棚の片すみに置きっぱなしだったのでした。
本書の語り手は海洋博物学者のアロナックス博士。
読者は博士の語りと共に、謎めいた潜水艦・ノーチラス号に乗り込み、数多くの秘密を抱いた大海原を旅することになります。
ノーチラス号の主であるネモ艦長は、過去の出来事の影響からか、地上との縁を切り海中でのみ生活をしています。
潜水服を着て探索する海底の情景、サロンのガラス窓から見えるさまざまな魚たち、未開の地の原住民や巨大生物との戦い…
敵か味方かもよくわからない、謎めいたネモ艦長との旅は、スリリングかつ魅惑的で、アロナックス博士をすっかり虜にしたのでした。
登美彦氏は本書を読んだとき、そばに地球儀を置いてノーチラス号の進路をたどりながら読んだのだとか。
ますます冒険心がくすぐられ、男の子にはたまらなかったことでしょう。
次に読むときは、私も地球儀と、魚類図鑑も手元に置いて読みたいと思いました。
フランス文学に苦手意識があるのですが、本書は好奇心が勝って読み進めやすかったです。
…が、銛打ち名人・ネッド・ランドの皮肉を込めた言い回しなどは、いまいちぴんとこないこともたびたび。
それでも、ヴェルヌの『神秘の島』も読んでみたいと思うのは、ネモ艦長の抱える苦悩が明らかにならぬままに終わってしまったからでしょう。
ミステリアスな人は魅力的…と言いますが、ネモ艦長は「まさに!」といった感じです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
宇宙に負けず劣らず、人類未知の世界とされる海。そんな海を舞台にしたSF小説。ディズニーシーのアトラクションの元となったこの作品を、ハラハラどきどき、味わおう。
-
息子が目をキラキラさせて、
「これすっごく面白いよ!」
とすすめてきたので読んでいます。
彼も一緒に旅に出たみたい。
長い年月を超えても子どもの目をキラキラさせるって
素敵なことだ〜 -
海底二万里
海の中を冒険する物語である。
本作の重要なメッセージは、科学技術の発展と海洋汚染、文明人・奴隷・未開人と、人を区別し見下し尊厳を保つことへの問題提起があったことだ。
科学系冒険ファンタジーであり、当時の人々・社会を風刺的に表現するジュールヴェルヌ(著者)に脱帽。
また著者の意図とは別に、個人的にジュールヴェルヌの学者の描写が強く印象に残る。
学者は、自身の専門分野への知識量が多いことのほかに多言語を操る。その博識ぶりを惜しみなく披露している文章がたびたび見られた。読者はただ読むだけの文章で全く頭に入らないが、その場面に出会うたびに、知識の多さに圧倒される。(作者の調べて文章に残した努力にも感動する)
現代と違って、手軽に調べられる時代ではないからこそ、自分の脳内にどれだけの知識がストックされ、いつでも引き出せる力が現代よりもずっと美徳とされていたように思う。
挿絵が、原作と同じ木版絵。緻密なタッチが版画だったことに驚いた。
-
■伊藤忠097
#海底二万海里
#1階本棚
#小学高学年から
■出版社からの内容紹介
潜水艦ノーチラス号と、謎の男ネモ艦長の名を知らない子どもはいないでしょう。原書の精緻な木版画を完全復刻して、驚異と神秘に満ちた海底世界の旅へと、読者を導きます。
#752ページ
#21×17cm
#伊藤忠寄贈図書 -
小学生の時に読んで、こんな内容の本があるのかと驚きました。
-
ディズニーが好きなのとジュール・ベルヌの作品に興味があるため。