- Amazon.co.jp ・本 (56ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834015843
作品紹介・あらすじ
冬の嵐の晩、貧しいひとり暮らしのおじいさんのもとに、一ぴきの黒ねこがやってきました。やせ細り、びしょぬれになってふるえている黒ねこを哀れに思ったおじいさんは、わずかばかりのミルクとパンを全て与え、さらにはとっておきの羊の肉までやってしまいます。そればかりか、残っていたまきをすべてだんろにくべて、黒ねこをあたためてやるのでした。そして翌朝、奇跡はおこりました……。
感想・レビュー・書評
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こんなにねだられたら、すべてあげるしかないでしょう。
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自分のものをどんどんあげるおじいさんに
子どもは心配しっぱなし!
そんな子どものハラハラする様子や
ラストにキョトンとする様子が楽しめる♪ -
黒ネコってどこから、来たのかな。
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貧しいおじいさんの優しい心根が、黒猫のお客との一晩の中に描かれた美しい作品。黒猫と過ごした後に起こる不思議にも満足でき、幸せな気持ちで読み終えられる。全ページに温もりのある挿絵があるのもうれしい。
「ぜんぶのページに絵がほしい」、でも「長い物語を読みたい」と最近言っている4歳9か月の息子のために選び、読んだ。
「おじいさんは、とてもしあわせでした。まきがぱちぱちもえて、時計がかちかちなって、おきゃくさまは、のどをごろごろならしています。なんて心地がいいんだろう。なんてしずかな気持ちだろう。なんて心がいっぱいなんだろう。おじいさんは、おなかがぺこぺこだったのも、すっかりわすれてしまいました。」 -
登場人物:おじいさん、黒猫
とき:冬
朗読:17分
貧しい老人は、土曜日にささやかな食事をするのを楽しみにしていた。ある寒い日の夜、みすぼらしい黒猫が家にやってくる。おじいさんは、ミルクとパン、羊の肉、わずかばかりのまきをすべて猫のために使ってしまう。その晩、おじいさんは、心をいっぱいにして猫とともに眠る。翌朝、猫は出て行くが、その日から、食べ物もまきもおじいさんの家からなくなることはなかった。
クリスマスのおとぎ話のようなおはなし。おじいさんが、黒猫を友だちと呼び、別れを告げる場面が美しい。雪に足跡が残らなかったことから、黒猫はキリストか神様であることが暗示される。おじいさんが、自分の分を残したくて、少しずつしか猫にやらないところに、人間らしさがある。山内ふじ江の挿絵は、繊細な筆致と柔らかな色彩で物語によく合っている。 -
「まずしいおじいさんの家に、やせた黒猫がやってこた。「にゃーお」と泣いて、見上げる目。おじいさんは最後のパンもミルクもすっかりやってしまった。」
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自分が飢えている時、さらに飢えた者を見たときにどうするか。
お爺さんみたいになれたらいいな。
これって黒猫は自分より弱い立場であると思うから出来ることのような気がする。
もしこれが大柄な熊でも同じことができるか。
誰にでも同じことができる人はすごい。 -
くろねこからたべものやミルクをもらってよかったねとおもった。
※図書館で借りた本
読み終わった後、ため息ついて「おもしろかったー」と言っていたので、星5かと思っていたけど4だったそう。 -
昔読んだことがあり、とてもよかったのを思い出して、また図書館で借りてしまった。夜に読むとほんとうにしんみりする。
とうとう夜中にポチッと…買ってしまった。
これからはこの本がいつでも読める!初心に戻りたい時読もうと思う。
つい最近、神様は知らない間に自分のところにやって来てる。そうとは知らずに邪険に扱うと罰が当たる、というようなことを何かで読んで、まさにこの本みたいだなぁ、と思った。 -
4歳3ヶ月
私が絵本から幼年文学に移る頃の本として読んでみたいと思って図書館から借りていたところ、息子も読みたいと言って読んであげた。
まだ理解するのは難しいだろうと思うけど、お話は最後まで聞いていられるし、寝る前の絵本に選んで持ってくる。
このお話を読んであげたからといって、こういう人になりなさいということではないけれど、この美しい絵と美しいお話を目にして耳にすることは親としてしてあげたい事だなぁと思った。