はじまりのはじまりのはじまりのおわり (福音館文庫 物語)

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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834021837

作品紹介・あらすじ

カタツムリのエイヴォンは本が大好き。本の中では色んな生き物たちが冒険をくりひろげ、そして冒険を終えたみんなはとても幸せそう。エイヴォンはアリのエドワードとともに「冒険を探すための冒険」の旅に出ます。数々の不思議なできごとに出会いながら、枝の上のゆかいな冒険はゆっくり続きます。小学校中級以上。

感想・レビュー・書評

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  • テーマ「はじまり」のブックトーク用に。とても可愛らしい哲学書に出逢えた気分。本当に素敵で大切にしたいお話でした。本を読むのが大好きな小さなカタツムリ・エイヴォン。一念発起して、自分も冒険を探しに行くことに。心強い相棒、アリのエドワードとともに、さぁ出発です!小さな世界で繰り広げられる、壮大な物語。そこかしこに珠玉の言葉が散りばめられていて、素朴なのにとても深い読後感でした。トリシャ・トゥサさんの装画・挿絵も本当にピッタリ。購入希望。オススメ。中学校図書室に『クリスピン』があるので、こちらも読もう。

  • 児童書の翻訳ものって、独特のリズムがあってよい。
    子どものころを思い出した。

    p29
    旅のお楽しみの半分は、さよならをいうことにあるといってもいいすぎではありませんから

    p46
    わかったことといえば『ここ』と『そこ』はそんなにちがいんがないという皮肉な事実だけですよ、まったく

    p56
    「どこにつづく道なんですか?」エドワードが興味津々でたずねました。「わかんないわ」サラマンダーは茶目っ気たっぷりに応じました。「わたしはその道を行ってみたことがないもの。でも今までにいろんな道を行った経験からいわせてもらえば、どの道もどこかにつながっているのよ。~」

    p90
    どうして空気って
    こことそことで同じなの

  • 「カタツムリのエイヴォンは本が大好き。本の中では色んな生き物たちが冒険をくりひろげ、そして冒険を終えたみんなはとても幸せそう。エイヴォンはアリのエドワードとともに「冒険を探すための冒険」の旅に出ます。数々の不思議なできごとに出会いながら、枝の上のゆかいな冒険はゆっくり続きます。小学校中級以上。」

  • 日常から少しだけ外に出たときに
    何も変わらないと思ってしまうよりも、
    想像力を働かせて面白いモノを自分から
    見つけに行くほうが楽しいよ、
    帰ってきたときに目にする家の中も、
    今までとは違って見えるはずだよと
    教えてくれるような絵童話だった。

    自分が好きなテーブルやイスがある
    エイヴォンの豊かな暮らしを見習おうっと、
    そう思った。

    エイヴォンとエドワードは
    はじまりがおわって、
    これからどんなはじまりがあるんだろうと
    楽しみになる

  • 本好きの小さいカタツムリともっと小さいアリが、本に書かれているような冒険を探すための冒険に出かける。
    哲学的なんて言うと勿体ない気もするような小さくて大きな冒険が積み重なったお話。
    凸凹コンビのふたりが愛らしく素敵。

  • 冒険に出たいカタツムリ。行きたいなら行けばいいじゃないか!アリを相棒にのんびりのんびり冒険を探す旅に出る。枝の上をゆっくりと。冒険は探したらそこかしこにあって、そもそも日常も冒険なわけで、見方や考え方次第で。とてもとてもユニークで深くておもしろかった。

  • 木の枝を旅するありとかたつむり。私たちから見える小さな世界は彼らには大きな冒険。

  • タイトルからしてすごく気になる感じですが、カタツムリのエイヴォンとアリのエドワードの冒険の話。たくさんのエピソードから、ものの見方次第で身の回りのことがすごく楽しめたりワクワクするものになるなあと感じます。深く考えれば哲学的と思うようなエピソードも多く味わい深いです。

  • こんな豊かな旅をしてみたい。

  • カタツムリのエイヴォンとアリのエドワードが
    「冒険を探すための冒険」に出る。

    二人ののやりとりがとっても可愛い。
    楽しい児童小説だけど、ちょっと哲学的でもある。
    子ども達に向けての本はそういうところあるなぁ。

    冒険はいつからだって始められるのだよ
    と教えてくれる。

    きっと何かのはじまりは何かのおわりで
    何かのおわりは何かのはじまり。

    冒険の後の二人は
    冒険する前の二人とはちょっと違うのだ。

    イラストが素敵。

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著者プロフィール

1937年生まれ、アメリカの作家。脚本業ののち、息子の誕生を機に児童・青少年向けの小説を書きはじめる。70冊以上にのぼる著書は、アドベンチャー、ミステリー、ファンタジー、ゴースト・ストーリー、童話など幅広い分野にわたり、多くの国々で出版されている。主な邦訳作品に、1996年ボストングローブ・ホーンブック賞を受賞した『ポピー―ミミズクの森をぬけて』(あかね書房)、2003年ニューベリー賞を受賞した『クリスピン』(求龍堂)、『シャーロット・ドイルの告白』(あすなろ書房)などがある。

「2019年 『ぼくがいちばん ききたいことは』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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