佐々木丸美コレクション16 崖の館 (佐々木丸美コレクション 16)
- 復刊ドットコム (2008年2月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
- / ISBN・EAN: 9784835443690
感想・レビュー・書評
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館シリーズ第1弾。
なんだかサラっと読めてしまった。
可もなく不可もなくというか。
主人公を含め、出てくるキャラクターの味が薄いのがその原因かも。濃ゆいキャラ、毒のあるキャラがいないので、淡々としている感じ。
館シリーズ第2弾もとりあえず読もう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
佐々木丸美さん初挑戦。読むまでは、叙情的ミステリテイストサスペンス、だと何かを勘違いしていました。きちんとトリックあり犯人探しありのミステリでしたね。妙な先入観は間違いのもと……。
とにかく文章が綺麗。情景の描写が繊細で美しい。「崖の館」が目に浮かびます。そしてなんだかひどく淋しげな佇まい、という印象も。物語もなかなかに哀しいものでしたし。後味はすごく尾を引くけれど、悪くはないかなあ。 -
古本で購入した当時、すでにぼろぼろだった文庫を覚えている。
汚れを気にせず読み返していたのはもう十年以上昔になるのか。
それはいつも真夜中で、でも壁の向こうには必ず誰かがいて、なのに
とても孤独でしかたなかった。とても寂しい、冷たい、寒い、凍えるような。
この世の果てに建っているかのごとき洋館が舞台なせいなのか。
誰が、どうして、なんのために…
涼子ちゃんの小さな疑問は不安に替わり、やがて恐れへと変貌する。
伝染した緊張に後押しされ、ページをめくる手が止まらない。
階段を転げ落ちるゴムまりのように、
落ちるところまで落ちてしまうまで。
これまでの私は、自分で小説を選ぶという事をしたことがなかった。
本を読むという行為がまず、20年近くの人生で皆無に近いものだったから。
課題図書すら覚えていない。
感想文はいつもでっちあげ。枚数があれば点数が稼げる楽な宿題。
そんな読書音痴が、どうして説明できるだろう。むしろ教えてほしかった。
なんでこの本は面白いの?って。
今なら、少しだけ助言できる。すべてではないけれど。
昔から全然成長していない。
お前が好きなのは謎と解決、これがいつも登場してるじゃないか、と。
本作は積ん読の作品ではないけれど、
やっぱり1冊目はこれかな、と思いました。
すでに絶版になり久しく、著者が再販を望まれないこともあり
図書館か古本屋で探すくらいしか読む手立てがありませんでした。
そんな丸美先生の著作の全てを!このたび復刊していただける運びになったこと
本当に有難く、ひたすら感謝です。復刊ドットコムありがとう。。