眠れないほどおもしろい紫式部日記: 「あはれの天才」が記した平安王朝宮仕えレポート! (王様文庫 D 59-12)

著者 :
  • 三笠書房
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837930679

作品紹介・あらすじ

2024年NHK大河ドラマで話題!古典ロマンシリーズ累計50万部の著者が『紫式部日記』の世界をわかりやすく解説する本。今をときめく『源氏物語』の著者として女房デビュー!仕えたお方は、あの藤原道長の娘、中宮彰子。内気な紫式部を待ち構えていたのは、先輩女房たちの冷たい視線…。中宮彰子の出産立ち合いでは気絶寸前!「厭世観のループ」にはまって出家したくなったり、家柄意識むき出しの同僚にゲンナリして「天然ボケ」に戦略的キャラ変したり、清少納言を辛辣に批評したり、上司の道長に振り回されたり…。紫式部の「心の叫び」が聞こえてくる「お仕事奮闘記」としても共感必至の『紫式部日記』。藤原氏の栄華など当時の時代背景はもちろん、加持祈祷や宮中儀式、装束や調度品などのミニ知識も満載。マンガも入って古典になじみのない読者にも楽しく読み進められる!

感想・レビュー・書評

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  • 帯に2024年NHK大河ドラマ『光る君へ』の世界を愉しむ本!とあり購入しました。
    というのは、私は大河ドラマは見ていないのですが『NHK短歌』で第二週の俵万智さんの回で『光る君へ』とのコラボがあるということなので少し勉強しておこうと思いました。
    ブク友さんには『源氏物語』を通読されている方も多いと思いますが、私は高校の教科書で少し読んだ程度なので、これぐらいのレベルで書いてくれている本は本当にありがたく面白く読めました。


    〇紫式部は苦しみ多き現世を「あはれ」というひと言に集約させた。

    〇紫式部が仕えた中宮彰子や同僚女房たちライバルにあたる清少納言のことなどを紹介。

    〇この本のナビゲートは和泉式部。

    〇「女房」というのは現代でいうところの妻ではなくえら~いお方に仕える女性。和泉式部は中宮彰子につかえていた。同僚に紫式部。ライバルの中宮定子に仕えていた清少納言。

    〇紫式部日記とは
    中宮彰子の出産が迫った1008年秋(7月)から1010年正月にかけて。
    ・一巻 第一部 日記体(記録)
    ・二巻 第二部 手紙文体(消息文)
        第三部 日記体(記録)

    〇父藤原為時の官職名「式部の丞」から「式部」を『源氏物語』のヒロイン「紫の上」から紫をとって紫式部。
    20代後半で藤原宣孝と結婚。
    999年賢子を産む。
    藤原道長の娘中宮彰子の女房になる。
    『源氏物語』を書くことに没頭。
    女房文学が花開く。
    紫式部→中宮彰子の出産という一大事を記録にとどめる係を任された。
    紫式部の仕事。
    「中宮彰子の教養面での世話+彰子出産の記録+『源氏物語』の執筆」

    〇紫式部と清少納言が実際に会うことはなかった。

    〇又、『紫式部日記』とその時代を理解するためには平安時代中期に藤原北家によって全盛を極めた「摂関政治」のことを知る必要がある。
    娘を天皇に嫁がせて男児を産ませ次の天皇にする。
    天皇の幼いころは外祖父が「摂政」となって政治を代行し、天皇が成人してからは「関白」として天皇をサポートして政治を牛耳る。

    〇藤原道長の存在
    一条天皇は結婚した定子を24歳で亡くしその9年後に彰子懐妊「一帝二后」。

    〇光源氏のモデル
    源高明
    源融
    藤原道長

  • 文庫本で読みました。 あまりにも有名な「源氏物語」の著者、紫式部が才能溢れる女性であったことは間違いありません。 光源氏のモデルになったのは誰なのか? 彼女を中宮彰子の女房へ採用した藤原道長か、その父兼家か。または源高明と説もあり。一人がモデルというのではなく、数人の男性のエピソードから物語が生まれたのかもしれません。

  • ハマってしまった大河ドラマ。紫式部を少しでも知りたいと思い本書を読み始めました。今後のドラマの展開も楽しみです。本書は相関図や4コママンガがありとてもわかりやすく、今年は何度も読み返すと思います。

  • ■4コママンガ、系図、図表がわかりやすい。
    ■紫式部は藤原道長と同じ時代を生きた人。
    ■実は紫式部の本名は…読んでのお楽しみ。
    ■貴族の中での権力闘争の激しさ。

  • 私も大河ドラマから入ったひとりです。
    この時代には馴染みがなく、人物像もよく分からないので、相関図をコピーしてドラマのキャストを書き込んで読みました。
    4コマ漫画もあり、内容も和泉式部の語り口調なのでとても分かりやすいです。人物の関係性や性格など、知ってからドラマを見ると理解しやすくなります。
    源氏物語も読んでみたくなりました。

  • 大河も始まるし紫式部のこと知りたい!てなって読んでみた

    2部構成になっていて、最初は紫式部が書いたとされる、紫式部日記について。後半は彼女が生きていた時代の出来事が書かれています

    同時代に活躍した和泉式部が紹介する、という体をとっていて面白いです 紫式部が語るより客観性があるかも?笑

    平安時代のことをよく知らんので勉強になりました!
    かわいい絵も入ってて読みやすい
    日記を読むことで紫式部の人となりを知ることが出来て、なんだか身近に感じます。

    こんな人にオススメ
    平安時代をよく知らんから知りたい
    紫式部てどんな人だったんだろ
    大河見たら藤原だらけでこんがらがりそうやから予習しときたい







  • 大河ドラマきっかけで読みました。
    歴史物は好きですがこの時代に詳しくないので理解を深めるために購入。
    時代背景や人間関係についてわかりやすく書かれていました。
    おかげで大河ドラマの方も似てる名前が多いですが誰がどういう人なのか判別できるようになりました。
    読んでよかったです。

  • このシリーズはとてもわかりやすく良い。語りが和泉式部なのが不思議ですが、口調が親しみやすいのもまた良かった。4コママンガが差し込まれていてこれも飽きさせない。日記は短いのか3分の2で終わり、簡単な藤原家の説明と四納言。さらっと読めるのがとても良かった。

  • 大河ドラマをきっかけに読んでみたけど、楽しく読みながら勉強にもなって面白くてあっという間に読んでしまった。

  • このジャンルに全く興味がなかったけど大河ドラマをきっかけに、よりドラマを楽しむには背景を知っていた方が良いだろうと思い、読み始めた。紫式部がいかに文才に優れていたか、分かりやすく解説されていて初心者にも優しい。今後は藤原家についてもっと理解を深めたいので、他の歴史的な書籍も探してみようかな。

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著者プロフィール

板野博行(いたの・ひろゆき)
岡山朝日高校、京都大学文学部国語学国文学科卒。
ハードなサラリーマン生活から、予備校講師に転身。
カリスマ講師として、全国の生徒に向けての講義や参考書を執筆。
『信長公記』の中で好きなのは松永久秀。
著書に、『眠れないほどおもしろい源氏物語』『眠れないほどおもしろい百人一首』
『眠れないほどおもしろい万葉集』『眠れないほどおもしろいやばい文豪』
『眠れないほどおもしろい徒然草』『眠れないほどおもしろい平家物語』
『眠れないほどおもしろい吾妻鏡』『眠れないほどおもしろい日本書紀』
『眠れないほどおもしろい徳川実紀』(以上、三笠書房《王様文庫》)の他、多数。

「2023年 『眠れないほどおもしろい信長公記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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