「エロイカより愛をこめて」の創りかた

著者 :
  • マガジンハウス
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838715633

感想・レビュー・書評

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  • 日本の漫画は一部が小説を超えているが、その一人が青池保子。こんなに面白い漫画をどうやって描いているのだろうと思って、読んだ。面白いところは、自分で書いていて笑うらしい。そりゃ、そうだろう。本当に可笑しいんだから。

  • マンガを読んでいて、どうやったらこんな話が作れるのかといつも感心していたので読んでみた。物語の作り方については期待はずれだったが、他のところが面白かった。少佐がエーベルバッハ市のパンフに載ってたり、ドイツでの反応とか。あと、青池さんのプロ意識に感服。

  • ロバートプラント似の 伯爵の謎が解けた

  • 漫画家『青池保子』の独創的なスパイアクション漫画『エロイカより愛をこめて』を中心としたエッセイ。



    まず、「おお!懐かしい」
    あの少女マンガの中にあって異彩を放つ絵とストーリー、個性的な面々、中でも堅物の少佐(なぜか金八先生ばりの長髪)のカッコ良さ。
    そう言えば、あの衝撃的な背徳感漂う一作目は、私が出会った初のBL風作品ではなかっただろうか?でもその後は、あれよあれよと言う間にスパイコメディー路線になってしまった気もしますが。
    「エロイカ-」と名をうってますが、漫画全般的にかかれてました。もっと「エロイカ」の突っ込んだ話を読みたかったな。

  • 小学生のころ母が大好きだった漫画が「エロイカより愛をこめて」だった。あえて漢字で漫画と書くのは、少女マンガにあるまじき女性登場率の低さ!劇画だし。 金髪碧眼のイギリス泥棒貴族(←ホモ)が華麗に画面を舞うはずが、NATOの少佐とKGBのおっさんスパイたちが絡んでハードボイルド・コメディとしてむちゃくちゃ面白くなってしまった… というお話を創作された青池保子の制作裏話と自伝である。 怪しい宗教がかったアシスタントさんが来たときの話とか石像が意思を持つような話を書いたらカッターでぶっすり手を切ったとかは、霊感がないのにホラー体験をしてしまったの、ほらっ!と少女が誇らしげに言うようでほほえましかった。 そうだ、いま書いてて思ったけど写真の彼女は大変かわいらしい。もっとセクシー美女か大女を想像していたので驚いたが、爽やかに何でも笑い飛ばしてしまいそうな雰囲気は十二頭身でかっこいい伯爵たちを描いていて少しも違和感がない。伯爵やジェイムズ君やボーナム君がロック・グループから生まれたなんて…イメージぴったり。ふふっ。私はハレルヤ・エクスプレスのころの絵が好きなので、それと重ねてます。 中学生のときマンガ家へのファンレターに添えた作品がその人の目にとまり、雑誌に短編を描いたのがプレデビューだったとか。そのマンガ家が当時すでにカリスマ作家だった水野英子。そのときは舞い上がってたいしたものが描けなかったそうだけれど、『イブの息子たち』以後の活躍を見越していたとすればさすが…天才は天才を知るってことね!

  • エロイカを昭和的画風の少女漫画と侮っている方々は、損をしている。エロイカでは政治、美術、宗教などの欧州文化が楽しく学べるのだ(おまけにちょっと軍事も)。

    冷戦をこれで学んだ身でありながら、冷戦後の展開がどのようになったのか気になったまま未読なのだが、これを読んで最初からまた読み返したくなった。

    特にビザンチン学者の発掘チームとのやりとりやドイツ軍雑誌「Y.」への掲載話は感動的!

  • 先日、懐かしのツェッペリンのLIVE映像をバーのカウンターで鑑賞。
    文字通りかぶりつきで観てしまった。
    本書のなかで、「伯爵の原型は、美しかった若き日のロバート・プラント」と青池氏が言っている。
    氏直筆似顔絵のロバート・プラントは、自信たっぷりにちら見せの胸毛で微笑んでいる。
    LIVE映像での彼も、豊かな巻き毛のブロンドをなびかせて堂々とした歌いっぷり。
    ああ、ステキ♪♪
    それにしても、どうしてジェイムスくんなんだよ〜、と思いながらも、この日はどうみてもジェイムスくんにしか見えない、ジミー・ペイジがいい仕事をしていた。
    電卓をたたく姿とだぶって見えたりして、わははは、冗談です。(2010/09/30)

  • 青池保子、マンガもいいがご本人もステキだ!うちらの世代の憧れのマンガ家さんのエッセイ。そりゃもう面白い。エーベルバッハ駅で記念写真を嬉々として撮って来たヤツ、私の友人にもいたなあ…。

著者プロフィール

漫画家。1976年から連載開始した『エロイカより愛をこめて』で爆発的な人気を得る。1991年、日本漫画家協会賞優秀賞受賞。『エル・アルコン-鷹-』『アルカサル-王城-』は宝塚歌劇団で舞台化もされた。

「2022年 『総特集 青池保子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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