- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784838732159
作品紹介・あらすじ
今、漫画で"戦争"のこと、学び直してみませんか?
子どもから大人まで。
100分でわかる戦争の正体。
1945年8月15日に終結したアジア・太平洋戦争での日本人戦没者310万人。
その91%は1944年〜1945年8月15日の間に亡くなっています。
敗北が決定的であったにも関わらず、日本はどうして戦争を続けていったのでしょうか。
そこにあった国力を無視した誤った戦争指導、補給を軽視した軍事思想、天皇という存在とその影響、日本的組織が抱えていた問題点、生き延びても敵前逃亡罪で銃殺、「処置」という名の殺害、掠奪、襲撃、最後のバンザイ突撃、大和魂…
そして、ニッポンはなぜ特攻や玉砕を決行するに至ったのか?
従軍経験者・水木しげるが遺した凄惨な戦争マンガと、一橋大学名誉教授・吉田裕の詳細な解説で学ぶ、読みついでいきたい戦場とニッポンの姿。
水木しげるが最下層の兵士として従軍し、爆撃を受けて左手を失ったニューブリテン島ラバウル、アジア・太平洋戦争で戦場となった中国・硫黄島・沖縄を描いた戦記漫画7作品に加え、戦地がひと目でわかる地図と、研究者による詳細な解説付き。
多視点から日本の戦争について学べる一冊です。
また、全世代が読めるよう基本総ルビ表記。素晴らしい画を堪能するための大きな判型。保存に適した良質な紙を使用しました。
[漫画作品]
・鬼軍曹〜それは何だったか〜
・波の音
・ああ天皇とボクの五十年
・姑娘
・白い旗
・沖縄に散る ーひめゆり部隊哀歌ー
・壮絶!特攻(貸本戦記漫画作品)
[解説]吉田裕(一橋大学名誉教授)
・孤立するラバウル
・天皇と軍隊
・中国での戦い
・アジア・太平洋戦争と日本軍捕虜
・敗戦、日本的組織の問題点
戦争は人間を悪魔にする。
感想・レビュー・書評
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戦争の悲惨さを思い知らされた。
裏帯に「戦争は人を悪魔にする」と。
本当にその通りだと思う。
戦争は残酷だ。
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教科書にすべき
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この本の解説が『日本軍兵士―アジア・太平洋戦争の現実 (中公新書)』と同じ吉田さんだったので、副読本のようになった。
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2023/06/20
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天皇に対して否定的な事を少しでも言おうものなら・・・の真っ只中の時代で兵士として戦っていた水木先生が正直に率直に意見を述べている事。一体何のために戦わされていたのか?命を奪うのは簡単だけど、同じ命は二度と戻らない。機会があれば敗走記篇も読みたい。
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戦争を事変等と誤魔化した日本の姿は、今のロシアと繋がる。まやかしから始めたので、目的が曖昧で、味方にも、敵にも残虐な行為がまかり通るのだろう。体験者である人々の多くが沈黙する中、戦争の愚かさを知らせてくれる水木氏の作品は、戦争の恐ろしさと、愚かさを知らせてくれる。ありがとう。
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こちらの方は南方戦線、中国戦線、硫黄島、沖縄戦が掲載されている。あとは、天皇に関するエッセイ漫画もある。
後半には貸本漫画として書かれた大和の沖縄特攻と、航空機特攻隊の話が出ているのだが、これが水木さんの画風とは全く異なる劇画調の漫画であった。おそらくシナリオが指示され書いたものであろうか。その辺りの作品解説的なものが無いので、このような本を作るのであれば、その様な事もきちんとして欲しかった。 -
帯の「戦争は人間を悪魔にする。」という言葉に尽きる。天皇のため、お国のためと言い聞かせられ、自分の頭で考えて行動する機会ごと奪われる。こんなに愚かなことはないと歴史がはっきりと示していて、誰もがわかっているはずなのに、なぜ今も戦争が続いているのか…。なぜ止められないのか…。
戦争のことや、戦争で日本軍が何をしていたかを知るきっかけにはなると思う。ぜひ、敗走記篇も読んでみたいです。