この本が、世界に存在することに (ダ・ヴィンチブックス)

著者 :
  • KADOKAWA(メディアファクトリー)
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840112598

感想・レビュー・書評

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  • 最初の「旅する本」で惹き込まれた。実際の体験は、どれもないけれど、私が本を読むようになったのは、両親がエジソンの伝記本をはじめ世界名作全集など、田舎の世界から知らない読む世界に道を開けてくれたからだと思う。
    これからも本はもっぱら図書館利用だが、いろいろな世界を味わい夢みたい。

  • この本に出会えて良かった。

  • 2024/3/16

    あの本を読んでいた時に会っていた人。
    同じ本を読んでいたあの人。

    いろんなことを思い出してグッときた。

    あぁ、元気かな。幸せだといいな。

  • 本と自分の私的な関係。怒ったり泣いたり笑ったりなんでもない日を、それでいいんだって肯定してくれる文章。
    こんな豊かな感性で自分を見つめ直したら、きっと日々の単調なリズムも愛おしく感じられるんだろうなと。角田光代は、ただ揺蕩う日々の愛おしさをいつも教えてくれる。

  • 本とどう付き合っていくかと考えさせられる。本を通して自分を見るのだと気付ける作品でした。

  • 「不幸の種」がおもしろかった

  • 2回目だと思っていたけれど、6話目でまだ読み終わっていなかったことに気がついた。

    幼い頃に手にした名作本は、読んでもさっぱりわからなかったはずなのにただただ読んでいた。そして、当然のことながら内容はほとんど覚えていない。もったいのない読み方をしたなと思っていたが、(『旅をする本』や『不幸の種』にあるように)自分が年を経るごとに本の意味が変わるのだとしたら、あの時のわからなさは、あの時にしか感じられない貴重なものだったかもしれない。
    いつになるかわからないが、かつて読んだであろう名作本をまた改めて読んでみたい。

  • 2話目で2回目と気づいた。この本の内容とリンクする現実。後書きにあった「本に呼ばれる」というのもとても分かる。また何年か後にこの本を手に取りそうな気がするけれど、今の私の心に響く話があったのでやはり手元に置いておきたい。なので買います。

    『引き出しの奥』の最後の3行が圧倒的にクリアで、なんだかとても清々しくなった。

    そしてやっぱり
    『さがしもの』が好き

    いつだってそうさ、できごとより、考えの方が何倍も怖いんだ

    いろんなことがある。
    それで、できるだけ考えないようにする。
    目先のことをひとつずつ片付けていくようにする。
    そうすると、いつのまにかできごとは終わり、去って、記憶の底に沈殿している。204

    なんてことない描写がヒーリングサロンにいるかのようにすっと心と頭を癒してくれる。爽やかな気分にもしんみりした気分にもいともたやすく自分を操作してくれる。

    いまいちな本を読んだ時、私はすぐに「つまらない本」と思ってしまっていたのだけれど、確かに読むタイミングで感じることは全く違ってくるのかもしれない。だから「つまらない」と切り捨てるのではなく「今は分からない」「今は合わない」と未来に可能性があるような感じ方をしていきないなと思った。とにかくこの本はとても大事な本になる気がした、今は。

  • 半分まで読んで終わってしまった。
    短編より長編が好きやと再確認しました。

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著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。

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