この本が、世界に存在することに (ダ・ヴィンチブックス)
- KADOKAWA(メディアファクトリー) (2005年5月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840112598
感想・レビュー・書評
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最初の「旅する本」で惹き込まれた。実際の体験は、どれもないけれど、私が本を読むようになったのは、両親がエジソンの伝記本をはじめ世界名作全集など、田舎の世界から知らない読む世界に道を開けてくれたからだと思う。
これからも本はもっぱら図書館利用だが、いろいろな世界を味わい夢みたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この本に出会えて良かった。
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2024/3/16
あの本を読んでいた時に会っていた人。
同じ本を読んでいたあの人。
いろんなことを思い出してグッときた。
あぁ、元気かな。幸せだといいな。
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本と自分の私的な関係。怒ったり泣いたり笑ったりなんでもない日を、それでいいんだって肯定してくれる文章。
こんな豊かな感性で自分を見つめ直したら、きっと日々の単調なリズムも愛おしく感じられるんだろうなと。角田光代は、ただ揺蕩う日々の愛おしさをいつも教えてくれる。 -
本とどう付き合っていくかと考えさせられる。本を通して自分を見るのだと気付ける作品でした。
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「不幸の種」がおもしろかった
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2回目だと思っていたけれど、6話目でまだ読み終わっていなかったことに気がついた。
幼い頃に手にした名作本は、読んでもさっぱりわからなかったはずなのにただただ読んでいた。そして、当然のことながら内容はほとんど覚えていない。もったいのない読み方をしたなと思っていたが、(『旅をする本』や『不幸の種』にあるように)自分が年を経るごとに本の意味が変わるのだとしたら、あの時のわからなさは、あの時にしか感じられない貴重なものだったかもしれない。
いつになるかわからないが、かつて読んだであろう名作本をまた改めて読んでみたい。
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本
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2話目で2回目と気づいた。この本の内容とリンクする現実。後書きにあった「本に呼ばれる」というのもとても分かる。また何年か後にこの本を手に取りそうな気がするけれど、今の私の心に響く話があったのでやはり手元に置いておきたい。なので買います。
『引き出しの奥』の最後の3行が圧倒的にクリアで、なんだかとても清々しくなった。
そしてやっぱり
『さがしもの』が好き
いつだってそうさ、できごとより、考えの方が何倍も怖いんだ
いろんなことがある。
それで、できるだけ考えないようにする。
目先のことをひとつずつ片付けていくようにする。
そうすると、いつのまにかできごとは終わり、去って、記憶の底に沈殿している。204
なんてことない描写がヒーリングサロンにいるかのようにすっと心と頭を癒してくれる。爽やかな気分にもしんみりした気分にもいともたやすく自分を操作してくれる。
いまいちな本を読んだ時、私はすぐに「つまらない本」と思ってしまっていたのだけれど、確かに読むタイミングで感じることは全く違ってくるのかもしれない。だから「つまらない」と切り捨てるのではなく「今は分からない」「今は合わない」と未来に可能性があるような感じ方をしていきないなと思った。とにかくこの本はとても大事な本になる気がした、今は。 -
半分まで読んで終わってしまった。
短編より長編が好きやと再確認しました。