チャップリン暗殺 5.15事件で誰よりも狙われた男

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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840120906

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  • 軍国主義が台頭していく日本、あるいは世界の中で、命を狙われ、翻弄されつつも静かに立ち向かう人としての姿勢が印象的。世論よりも先んじてヒトラーを批判したのは、それだけ世界平和の有り様を誰よりも見抜いていたからだと理解した。5.15事件で狙われたというのは、あくまでもチャップリンが遭遇した一場面にすぎず、この著書が伝えたいことはもっと重い。

  • 9つの章から出来ている ノンフィクション もの。
    『チャップリン』と元秘書の『高野虎市』氏がメイン。

    近代日本史の5・15事件に絡んでいる。
    一歩間違えれば 偉大な喜劇王 を日本で亡くしてしまう事になっていた事実。
    どこまでも『戦争』『軍隊』という方向に進んで行く世界。
    つぶさに見て回る目。そして目先の明。
    チャップリンの目先は正しかった。

    世界を回って、日本に来て、サイレントからトーキーに時代が移ろい、何を思って彼は映画を撮り続けたのだろう?

    本書の最後に『独裁者』の演説が載っている。(『兵士達よ!けだものに身をゆだねてはいけない!云々…』)
    はたして、彼が今、この時代にいたらなんと言っていたのだろうか。
    興味は尽きない。

    年表様式でLastに何が起こったかがかいてある。
    途中に写真、当時の広告、世界旅行の行き先等がある。

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著者プロフィール

1974年大阪生まれ。脚本家・演出家・日本チャップリン協会会長。大阪府立茨木高校卒。京都大学総合人間学部卒、同大学院人間・環境学研究科博士課程所定単位取得。国内外のチャップリン関連企画やブルーレイ等を監修するなど、遺族の信頼もあつく日本でのチャップリンの権利の代理店も務める。著書に『チャップリン 作品とその生涯』(中公文庫)、『チャップリンとヒトラー メディアとイメージの世界大戦』(岩波書店、第37回サントリー学芸賞)他多数。映画『太秦ライムライト』(第18回ファンタジア国際映画祭最優秀作品賞)、『葬式の名人』『ミュジコフィリア』他のプロデューサー・脚本を担当。2006年ポルデノーネ無声映画祭特別メダル、14年京都市文化芸術産業観光表彰「きらめき賞」受賞。

「2022年 『ビジネスと人生に効く 教養としてのチャップリン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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