ガフールの勇者たち 7 宿命の子 ナイロック

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840123631

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  • <とある時代のとある場所で、フクロウたちが、高度な文化を育んでいた>
    知恵を持ち火を操るフクロウたちの冒険ファンタジー7巻目。
    フクロウ界にはいくつかの集団があった。火を操り正義のために世界を見回っているカブールの神木に住むカブールのフクロウたち。子供フクロウを誘拐して洗脳してきた聖エゴリウス孤児院。メンフクロウによる全フクロウ界支配を目論む純血団。

    1巻から6巻はメンフクロウのソーレンを中心として、友情や宿命の兄弟対決を通して成長してきた様子が語られてきた。
    ソーレンはカブールの勇者として飛行術や火を扱う方法を習得してきた。
    そして純血団の首領は、かつてソーレンを殺そうとした実の兄のクラッドと妻のナイラだった。
    カブールのフクロウたちと純血団のフクロウたちの全面戦争後、ついにソーレン達はクラッドを倒したのだった。

    7巻では主人公はソーレンの甥に当たるナイロックに変わる。
    純血団は聖エゴリウス修道院から乗っ取った山の間に住み、クラッドの妻ナイアは、クラッドの遺児ナイロックを全フクロウを支配する新たなフクロウの王にするためだけの教育をしていた。
    新月の晩に生まれた宿命の子であるナイロックは、飛翔も狩りもすべて申し分なく育っていた。
    その上、伝説のフクロウである”フール”と同じように、火の中に声を聞く能力を持っていた。
    母ナイアはナイロックにカブールへの憎しみを植え付けるために恐ろしい儀式を準備していた。

    母の愛情と期待に答えながらもナイロックには疑問があった。ナイロックの世界はあまりにも狭かったのだ。自分の知っている世界は本当に正しいのか?話にしか聞いたことのない別の世界はどんなものなのだろう?
    ついにナイロックは、親友で従者のフィリップと共に純血団から脱出する。

    そのころカブールの神木で教授になったニシアメリカフクロウのオツリッサは、夢の中で若いメンフクロウが助けを求める声を聞くのだった。

    ===
    この巻から世代交代?
    6巻最後でクラッドの子供が産まれたので、このままでは恨みが子供世代に続いて繰り返すのだろうかと心配してしていたのだが、その宿命の子であるナイロックは非常に賢く純血団のような狭義の集団には勿体ない素質を持っていた。それらはこの本では”自由意志”と表現されている。
    流石に育った環境と受けた教育が憎しみという特殊なものなので世間や常識を知らないし、悪名高いクラッドとナイラそっくりの風貌なので行く先々で警戒されてしまう。
    そんななかでちょっとすっとぼけたウサギくんが出てきてちょっと息抜き。この時代の動物たちは占いやまじないを信じるようなんだけど、このウサギくんは蜘蛛の巣占いができるんだそうだ。
    今後ガフールのソーレンたちとどのように係わってゆくのか?というところ。

  • さて今回のパラパラ漫画は、尾っぽの毛が抜けたフクロウ・

    ブックマーカーは、まんまるくりくり目玉がかわいい「ナイロック」です。


    前回、大敗をした「純血団」ですが

    逃げ延びたグラッドのつがいのナイラを中心に、何やら企んでいます。

    キーワードは、ナイロックと炎視力

    炎視力というのは、燃える炎の中に、予言のようなものを見ることができること

    グラッドとナイラの子ナイロックにはその力が備わっているようです。

    ナイラの徹底した教育で悪に染まるのかと思われたナイロックですが

    炎視力のおかげで、もっと大事なことを教えられていきます。


    【内容情報】(「BOOK」データベースより)
    ソーレン率いるガフール軍は、聖エゴリウスの戦いで、純血団を打ち破った。激闘の末、純血団総統メタルビークは戦死したが、その直後、悪の継承者となるべく運命づけられた雛が誕生する。ナイロックと名づけられた子フクロウは、母ナイラによって、悪と憎しみの教育を受けて成長していく。やがて、組織の幹部となるための特別儀式に臨むナイロックに、きびしい試練が待ち受けていた―。

    さて、

    今回は、フクロウではない重要な役割をもっていると思われる動物が出てきます

    それは

    ウサギ

    頭には三日月型のあざがあります。
    (セーラームーンのあの猫みたいです)

    なんと

    このウサギも超能力を持っている

    それはなんと

    「蜘蛛の巣占い」

    面白い発想ですね

    蜘蛛の巣を見ていると、いろんな画像が見えてくるのだそうです。

    さて、

    母の元から離れたナイロックは、どんな勇者に成長するのでしょうか?


    ガフールの勇者たち(7)

  • ナイロック、こう来るのかー。

  • ナイラの卯から生まれたナイロックが黄金の儀式を行うことをキツネなどを狩りすることだと思っていたが、ナイロックに待ち受けていたのは、親友フィリップを殺すことだった。

  • 純血団の総統でありメタルビークと呼ばれていたクラッドとナイラの間に生まれた卵、
    月食の夜に孵化し、特別な能力を持つナイラック。
    純血団の中で、リーダーとなったナイラに、父はガフールのソーレンに殺されたと教えられ育てられてきた。しかし炎の中に不思議なものを見たナイラックはとまどい、真実を知るために、外へと飛び出していく。
    しかし『黄金の儀式』にて、親友であるフィリップを母ナイラに殺されたナイラックは、自分の意志で生きようと決心し、純血団を出る・・・

    この7巻は、ガフールから少しはなれて、ナイラックの物語です。
    彼は、ガフールに入るんでしょうかね。彼が伝説にある運命の王なのか?ますます面白くなってきました。

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著者プロフィール

キャスリン・ラスキー(Kathryn Lasky)
アメリカ北東部、インディアナ州インディアナポリス郊外の大草原の大邸宅で生まれ育つ。おおらかな両親のもと、5歳年上の姉とともに、のびのびと育ったキャスリンは、10歳ですでに作家を天職と考えていた。
自然や歴史を題材にした児童・ヤングアダルト向けフィクション、ノンフィクションを中心に多数の作品がある。写真家でドキュメンタリー映画作家でもある夫クリス・ナイトとの共作「Sugaring Time」で、すぐれた児童・ヤングアダルト向け作品に与えられるニューベリー賞を受賞するなど、受賞作品も多い。2003年に書きはじめたフクロウが主人公のファンタジーシリーズ『ガフールの勇者たち』はベストセラーとなり、ワーナー・ブラザースにより2010年に映画化された。

「2015年 『ガフールの勇者たち スペシャル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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