- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840126137
作品紹介・あらすじ
一青窈が14人の奇才との出逢いを歌う。
感想・レビュー・書評
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再読。
一青窈と14人の対談集。以前読んだ時はちょうど一青窈さんにはまっていたことから一青さんをもっと知りたいから読んでだけど、今回は14人の考えや姿勢とかそっちの方が印象に残った。やっぱ自分は自分です
14人
阿久悠
横尾忠則
川上弘美
石橋義正
安田弘之
荒木経惟
朝比奈弘治
佐伯俊男
穂村弘
小川洋子
吉田戦車
土屋賢二
鈴木清順
板 茂
読んでから改めて14人に興味持った♪
2015.3.8(2回目)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
装丁がすばらしく凝っている 一青窈の臆さない聞きっぷりが面白かった
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ブックデザインが祖父江慎なだけあってとてもこだわって作られています。
ダ・ヴィンチで連載されてた対談集なんですが、各対談相手に窈さんが宛てた手紙が
本の中に挟まれているのを見つけたみたいな風になってます。すてき。
対談相手も豪華でふむふむ出来ます。しりあがり寿さんも再録して欲しかったな…。 -
対談というのは、インタビューをする人と呼ばれて何かを問われる人、という構図があるのだ。そんな当たり前のことを強く意識する。何かを問われて答えを出そうとする人には、インタビューを試みる人に対する思い入れがある訳ではない。一方で、インタビューを仕掛ける人には、一方的に呼んだ人に対する気持ちの前倒しがある。そんなことが、ひしひしと感じられる。勿論、呼ばれた人が中心となって展開する対談の形もあるだろうけれど、この対談集はインタビューする側に視点が偏重している。
そんな本を手にして読んでみようとするには、やはり、インタビューをする人に対する読者としての自分自身の勝手な盛り上がりとでも呼ぶべきものが必要なのであろう。そういう不純な(いやそういう読み手の在り方の方が純粋であるのかも知れないが)片思いがないまま、呼ばれる人の幾人かに興味がある場合の対談集というものは、気持ちの起伏のちぐはぐさに読者自身が戸惑ってしまう結果になるのだな、ということを知る。
何故そのようなことを聞くのだろう、などという内なる声を押さえ込まなくてはならないし、予想外の質問に対する意外な返事を聞かされて驚いたりもする。一つはっきりしたのは、一青窈という人間に対する自分の気持ちが、自分で意識していたよりもニュートラルであったということだ。彼女の繰り出す疑問に基本的に沿ってゆくことはできない。しかし負の気持ちが募ってしまって放り出したくなるような気分に襲われることもない。ただちぐはぐな気持ちだけが、ある。
もちろん沿う必要など初めからないのである。呼ばれる側が陽となり、インタビューする側が陰となるような対談ではないのだがから、尚更である。しかし、インタビューする人の気持ちへのシンクロは、対談集を読む上では大きな要素ではあって、対談を読書によって再現するということをは、対談する両方の人への読者の前倒しな気持ちに支えられないと、最終的には楽しめないものなんだなあ、と川上弘美との対談を読んで特に感じてしまった。