- Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840145138
感想・レビュー・書評
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<とある時代のとある場所で、フクロウたちが、高度な文化をはぐくんでいた>
カブールの神木は、若き王のコーリンと、カブールの勇者たちの手に戻った。
悪い魔術を使う青フクロウたちは集結し、コーリンの母が率いる純血団と手を組んだ。
もし青フクロウたちが勝てばフクロウ界だけでなく、この世のすべての動物たちの運命も変わってしまう。カブールのフクロウたちは、いままでともに戦ったり友情を結んできた動物たち、オオカミやシロクマや他の鳥たちの協力を得ようとする。
そして若き王のコーリンは、王の象徴でもある火山から拾い上げた<光る石>の存在が動物たちを狂わせるとして、また火山に戻すことを考えていたのだった。
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本編の最終巻。このあと外伝の2冊でシリーズ終了です。
1巻から5巻はソーレン主役、6巻から8巻は甥のコーリン主役、9巻から11巻が何百年も昔の伝説の時代のお話、そして12巻からはソーレンやコーリンたちの時代に戻る。
最終巻はコーリンと母のナイラとの最終決戦、古代の魔術を使う黒フクロウとの最終決戦で、フクロウ界のみならす世界の平和が訪れます。
最初の主人公ソーレンは、雛の頃に誘拐されてしまいますが、そのために生涯の友達もできたし、神木では良い師匠に学ぶこともできたし、妹と再会したり、妻と雛の新しい家族もできた。
それに対して甥で若き王のコーリンは、いきなり王として神木にきたから、自分と同等の友達はできなかったし、家族もいないし、血筋のせいで誰とも番わないって決めてしまったし、「自分がちがうものになれるなら、フクロウではないものになりたい」などと言うし、結局は心の隙間が埋められなかったんだなあと物悲しい。そしてラストはちょっとびっくりした。
洗脳、魔術、虚像崇拝、焚書坑儒、思考能力の剥奪、火刑…を乗り越え、
自分の意思で自分の行く先を決めてきたフクロウさんたち、お疲れさまでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
遂に完結!
面白かったです。
途中、代替わりして、ソーレンの活躍があまり描写されなかったけど、最後は四人組の活躍が読めてうれしかったです。ただ、コーリンがあんなに頑張ったのに穏やかな心で過ごせる日々を送らせて貰えなかったのが、かわいそうで仕方ないです。邪悪なものから生れたもの、邪悪の中で生きてきたものに、いつか脅かせせられるかもしれないから、禍根を経っておいたほうがいいんじゃないかっていう悲しい意図が感じられて辛かったです。コーリンは憂いを感じず、幸せに生き行って欲しかった。 -
氷の洞窟でナイラとストリーガの密談を聞いたツノメドリのダンピー。話の内容は理解できないが恐ろしい話だと感じた。ホッキョクグマにこの話をし、そしてガフールの勇者たちにも伝えにいくことに。最果ての地のダイアウルフにも話は伝わり、「燃える石」を保管していた霧の館にいたベスも襲われ。
黒フクロウと変身しているナイラとの最後の戦いが始まる。
フクロウ、ダイアウルフ、ホッキョクグマ、ツノメドリ、カラス、とこれまで出てきたものたち、はじめましてのものたち、皆が団結していく。ほんと世界を守るため、最後の戦い。王コーリンの決意、みんなみんな勇者ですね。知能が低いと思われているツノメドリ、この子たちの会話が、理解しようとがんばってるのがかわいい。
ガフールの勇者たち、これで最終巻ですが、なんと新シリーズがあるようで。次はダイアウルフの物語ですか。また読まねば! -
シリーズ完結編。
悪の王とされるべく生まれたものの、自分の信念を貫き善なるものの王となったコーリン率いるガフールの勇者たちと、もはや悪の化身と化した生みの親・ナイラおよび彼女に与する青フクロウ・ストリーガ連合軍との最終決戦を描く。
勝手にまだまだ続くと思い込んでいたところへの最終巻だったのでちょっとさびしい。今回も読みごたえたっぷりだけど、最終決戦の描写がやや急ぎ足だったように思う。
フクロウのみならず知性ある他の動物たちをも巻き込んでの最終決戦、シリーズの最後を飾るにふさわしい読み応えだった。個人的にはトワイライトに関する嬉しいサプライズがよかった。
ガフールの勇者たちとしての物語は終了だけど、7月から同じ世界でダイアウルフを主人公としたシリーズが始まるとのこと。楽しみ! -
シリーズすぐ読みきっちゃいました
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ラストは予想外だったけれど、冒険もの児童書としては受け入れやすい形でよかったと思う。
ハリーポッターの易しい版のような印象。映像が想像しやすく、男女ともにおすすめできる。ただ、主人公がフクロウという点で敬遠されそうなことが残念。
一巻ごとにまとまっていてスケールも大きくおもしろい話なのに、最初の一冊をどう読ませるかが課題。