- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840209434
感想・レビュー・書評
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1998年8月20日発売!(映画タイタニックが流行った時期らしい)
まだ自分が生まれてない時代のライトノベルである『ブギーポップ』シリーズ。
相変わらずネットの評価は賛否両論、自身も中学生くらいに読んで「人物多いし誰にも感情移入できん」と投げやりになった記憶があります。
今になって読むと、この本の面白さがバカな私にも理解できるくらいにはなれました。
しいて文学作品でいうなら『人間失格』を構成している要素をライトにした作品だと思う。
この作品は色んな哲学的考察があり、登場人物が1人1人苦心しながらも確かに生きている力強さを感じる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「ブギーポップ」シリーズの第2弾であり、「イマジネーター」編の上巻です。
予備校で美術大学への進学を希望する生徒たちに授業をしている飛鳥井仁(あすいかい・じん)は、人の心の欠落を見通す能力があり、その力をつかって生徒たちの進路指導をおこなっていました。そんな彼が、何者かによってそそのかされ、ブギーポップと敵対することになります。一方、「統和機構」と呼ばれる秘密組織が誕生させた「スプーキーE」という怪人も、ひとの心をあやつる能力を駆使して暗躍し、三つどもえの構図で物語が進行していきます。
第1巻以上に、学園モノの異能バトルとしてのシリーズの性格が明瞭に示されています。また、統和機構という組織の存在が明らかにされたこともあって、ある程度シリーズ全体の輪郭がくっきりしてきたようにも感じました。 -
ブギーポップシリーズ2作目は上下巻!学園の屋上から飛び降りた少女・水乃星透子。彼女は“イマジネーター”と呼ばれるブギーポップの敵だった。彼女は人の心の欠落が見える能力を持つ飛鳥井仁を利用し、世界を変えようと計画する。その一方で、凪の義弟・正樹と統和機構の少女・織機綺の奇妙な恋愛も描かれていく。今回も視点切り替えの面白さが活きている。正樹がひたむきに綺を想うのもいいし、綺が少しずつ人間味を帯びていくところもよかった。
今回のテーマである“イマジネーター”は、霧間誠一のこの言葉がまさにそうだと思う。
「…確かに何かいる。人に『かくあらねばならない』と思いこませている何者かが。それは人々の間に入り込み、いつのまにか世界を軋ませている」
「…人間の生涯に、何らかの価値があるとするならば、それはその何者かと戦うところにしかない。自分の代わりにものごとを考えてくれるイマジネーターと対決するVSイマジネーター」
これは今回の敵のことでもあるし、常識や世間や社会といったものにも当てはまると感じる。与えられた価値観ではなく、自分はどう感じどう行動したいのか。安能慎二郎の話もそうだよね。常識に縛られていたからこそ、慎二郎は自分の気持ちに気づくことができず、家族もまた彼の異常に気づくことができなかった。大切なものは外側から与えられた価値観ではなく、その縛りを抜けた内側に存在しているんだろうね。
あと、末真が言った都市伝説としてのブギーポップの存在理由も言いえて妙だなと。
「(思春期の)落ち着かない心を、落ち着かないまま守ってくれるため」
これは心を世界に変えたら本物のブギーポップの存在理由になるんじゃないのかなと思ったりする。 -
四月に降る雪
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まあまあ面白いジュブナイル。中学生くらいの頃に読みたかったな
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私は本書で学んだことがある。それは’’戦う”ということ。私にも織機同様、戦うという発送が欠けていた。こいうことを学ばせてくれるから上遠野浩平が大好きです。
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ブギーポップ最大の敵であるイマジネーター登場の作品。
つまるところはありふれたボーイ・ミーツ・ガール、だがそれでいい。王道って素敵よね。
そして飛鳥井さんが今後あそこまで重要人物になるとは誰が予測できただろうか -
part.1、2共読み終わった。
面白い発想だなぁー
織機綺ちゃん可愛い。